ポルナレフと言ったら「シェリーに口づけ」と出るヤツちょっと来い!
2017年12月20日 更新

ポルナレフと言ったら「シェリーに口づけ」と出るヤツちょっと来い!

ポルナレフといってもジョジョじゃありません。トゥートゥートゥマシェリーマーシェリーの人です。フレンチポップスの創始者であまーい声の奇行の貴公子ミッシェル・ポルナレフについて語ります。

3,384 view
この邦題を付けたのは、当時にエピック・ソニーの担当ディレクターであった高久光雄である。高久によると、「冒頭の "Tout, Tout Pour Ma Cherie Ma Cherie" の "Tout, Tout" がキスの音に聞こえるから『シェリーに口づけ』というタイトルにした」と発言している。
「可愛いシェリーのために」の時はあまりヒットしなかったのに
「シェリーに口づけ」にしたとたん、40万枚のメガヒットになりました。

奇行の貴公子

「シェリーに口づけ」のジャケットからもわかりますが
当時のポルナレフはひたすらサングラスをかけていました。
(絶対サングラスを外さない3大ミュージシャンは
「エルトン・ジョン、ミッシェル・ポルナレフ、井上陽水」だそうです(笑))
それだけでもかなり奇異ですが、
あれだけきれいなバラードをきれいなピアノで演奏するのに
ステージではサングラスに加え、ギラギラのかなりとんがった衣装でした。
ステージの派手さで言えば、エルトン・ジョンとトントンだったようです。
Classics Vintage [DVD] [Imp...

Classics Vintage [DVD] [Import]

1960年代のフランスで、「英語の歌詞で歌いたい」というのも
相当反発をくらったようですが
シングル「君との愛のすべて」では放送禁止用語や露骨な性表現を入れて
発売禁止になっています。

また、1972年のオランピア劇場でのコンサートに先立って
パリ中に貼られたポスターには
自身のケツ丸出しの写真を使い、
フランス当局から逮捕されたりしました。
しかもその後も懲りずに
1973年のコンサートでは、オールヌードで股間を帽子で隠した写真を使用。
フランス当局もあきらめたのか、この時はおとがめなしだったそうです。
右がオランピア劇場のポスター、左はアルバムジャケットに...

右がオランピア劇場のポスター、左はアルバムジャケットにもなりました

1972年に初来日を果たしたときは、日本では大騒ぎになり
ライブの会場で興奮してポルナレフに近づこうと二階から飛び下りたファンが大怪我をし
一般のニュースでも大きく報道されたほどだったのですが
ポルナレフ自身は潔癖症をいかんなく発揮、
「東京の空気は汚れている。酸素ボンベを用意しろ」と発言
スタッフが酸素ボンベを急遽取り寄せたという逸話があります。
その時の写真が、のちのコンピレーションアルバムに使われています。
Double album (tous les bate...

Double album (tous les bateaux tous les oiseaux)

奥に酸素ボンベが写ってます(笑

アメリカでの失意と、脱税問題と、復活

フランスで国民的歌手となったのち
プレスリーを生んだあこがれの地アメリカに渡ったポルナレフですが
やはりアメリカのミュージックシーンでは注目されることはありませんでした。

1975年、フランス国内での脱税問題が発覚(のちに税理士の責任と審理される)
フランスに入国したら即逮捕という状況で
フランス国内での活動はほとんどできなくなり
本人は自律神経失調症を発症します。

それでもポルナレフの人気はおとろえることはありません。
フランス隣国のベルギーでコンサートを行った際には
1万5千枚近くのチケットの半分はフランスで売れ、
フランスから特別列車で行くツアー企画により、多くのファンがつめかけたそうです。

その後30年以上にわたり、
ポルナレフはフランスではコンサートを行うことはできませんでした。
ですがその間、ポルナレフの楽曲は、
フランスはもちろん、各国のドラマやCMに使われており
2007年のパリにおいて、34年ぶりの復活コンサートツアーが開始されるに至りました。
冒頭の写真は、その時のコンサートのものですね。

「シェリーに口づけ」やっぱり好きですか

「シェリーに口づけ」は
ポルナレフの主流の音楽ではないので
「フランスと日本ではウケる曲が全く違っているのがおもしろいねぇ」と
本人は語っているそうです。

でもこの曲は、トヨタ「ビスタ」やホンダ「ゼスト」のCMにも使われ
2006年からついこの間まで
読売テレビの早朝情報番組「朝生ワイドす・またん!」のオープニングにも使われました。

「タモリ倶楽部」の空耳にも登場していますし
こんなフラッシュ動画もありましたね。

トゥートゥートゥマシェリーマーシェーリ

ある意味日本人ってすごいですわ。
この「トゥートゥートゥマシェリーマーシェリー」で
覚えている人も多いのでは?

どんな形でも、歌が生き残るというのは、すてきだと思います。
ポルナレフの他の曲も、ぜひ聞いてみてくださいね!

35 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • コメントはまだありません

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

ゴールデンウィークに合わせ爆音上映が決定!ピンク・フロイド「狂気」の楽曲を使用したプラネタリウム・ショーが開催!!

ゴールデンウィークに合わせ爆音上映が決定!ピンク・フロイド「狂気」の楽曲を使用したプラネタリウム・ショーが開催!!

コニカミノルタプラネタリアTOKYO(東京・有楽町)にて、ピンク・フロイドの名盤『狂気(原題:The Dark Side Of The Moon)』の全楽曲を使用したプラネタリウム・ショー「The Dark Side Of The Moon」の爆音上映が決定しました。
隣人速報 | 91 view
映画『フレディ・マーキュリーThe Show Must Go On』公開記念!カフェ&英国風パブとのコラボ企画が決定!!

映画『フレディ・マーキュリーThe Show Must Go On』公開記念!カフェ&英国風パブとのコラボ企画が決定!!

映画『フレディ・マーキュリーThe Show Must Go On』が2月16日より、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほかで全国公開されます。
隣人速報 | 128 view
著者・池田理代子が語り尽くす「ベルばら」では描けなかったフランス革命とそこで生きた女たちの熱いドラマ。

著者・池田理代子が語り尽くす「ベルばら」では描けなかったフランス革命とそこで生きた女たちの熱いドラマ。

’72年に連載を開始した『ベルサイユのばら』が空前の人気を博した著者・池田理代子。「ベルばら」では描けなかったフランス革命とそこで生きた女たちの熱いドラマが、『フランス革命の女たち 激動の時代を生きた11人の物語(新潮文庫刊)で語られます。電子書籍も配信開始。
今蘇る、ラジオ史に残る伝説のナレーション!城達也のAI音声が初披露!『JET STREAM LIVE 2024』が開催!

今蘇る、ラジオ史に残る伝説のナレーション!城達也のAI音声が初披露!『JET STREAM LIVE 2024』が開催!

TOKYO FMにて、『JET STREAM LIVE 2024』が東京オペラシティコンサートホールで開催されます。日程は3月17日(日)。本コンサート最大の特長は、初披露となる城達也氏のAI音声。
隣人速報 | 134 view
放送終了から50周年!伝説の音楽バラエティ番組「ステージ101」より『ステージ101 ポップスを歌う』が好評発売中!!

放送終了から50周年!伝説の音楽バラエティ番組「ステージ101」より『ステージ101 ポップスを歌う』が好評発売中!!

大阪万博が開催された1970年に放送を開始した音楽バラエティ番組『ステージ101』。2024年に放送終了50周年を迎えるのを記念して、当時の放送音源による初出し25曲収録の『ステージ101 ポップスを歌う』が現在好評発売中となっています。
隣人速報 | 216 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト