『X電車で行こう』とは?
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『X電車で行こう』(エックスでんしゃでいこう)は、山野浩一の短編小説、またそれを表題作とした短編小説集。
こちらの短編小説を原作として、1987年にはOVA化が実現しました。
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もともとの原作のタイトルは、ジャズ音楽で有名なデューク・エリントン氏の楽曲『A列車で行こう』から取ったもの。そのため、アニメ劇中の音楽はジャズ風のものに統一されており、この当時のアニメ作品には珍しい作風となっています。
アニメは原作を題材にはしているものの、ストーリーは大幅に変更されており、画面上に吹き出しを入れるといった斬新な演出手法を取っているところも見逃せません。
アニメは原作を題材にはしているものの、ストーリーは大幅に変更されており、画面上に吹き出しを入れるといった斬新な演出手法を取っているところも見逃せません。
OVA『X電車に行こう』の本編動画・ストーリー
数日後に解体を控えた電気機関車EF5661は、なぜか忽然と姿を消してしまいました。
航行代理店に勤務する主人公・西原トオルの体にも異変が訪れ、頭痛や鼻血などの症状が出るようになります。
航行代理店に勤務する主人公・西原トオルの体にも異変が訪れ、頭痛や鼻血などの症状が出るようになります。
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さらには地下鉄のホームで消えたはずの電気機関車EF5661が走っているのを目の当たりにしてから、トオルの身の回りでは不思議な出来事が起こるようになり、怪しげな男たちに身柄を拘束されてしまうのでした。
電気機関車EF5661とトオルを結ぶ奇妙な運命が明らかになっていき…
電気機関車EF5661とトオルを結ぶ奇妙な運命が明らかになっていき…
OVA『X電車に行こう』の魅力とは?
洗練されたジャズ音楽
OVA『X電車で行こう』の主題歌には、作品タイトルのモチーフである『A列車で行こう』が採用されており、劇中の音楽はジャズピアニストや作曲家としても有名な山下洋輔さんが担当しています。
Duke Ellington - Take the a train
1939年、デューク・エリントン氏が、楽団所属のピアニストであるビリー・ストレイホーンに作詞・作曲を依頼して作られた楽曲。
1941年にエリントン楽団の演奏によるレコードが発売されると爆発的なヒットを記録し、その後はエリントン楽団のテーマ曲として知られるようになります。
1941年にエリントン楽団の演奏によるレコードが発売されると爆発的なヒットを記録し、その後はエリントン楽団のテーマ曲として知られるようになります。
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日本人で構成されたコーラスグループ『デューク・エイセス』は、この楽曲でNHK紅白歌合戦に出場。美空ひばりさんなどの日本人歌手もカバーを発表し、日本国内でも広く認知されるようになりました。
この主題歌だけではなく、本編に流れる秀逸なジャズ音楽にも注目してみてくださいね。
この主題歌だけではなく、本編に流れる秀逸なジャズ音楽にも注目してみてくださいね。
個性的なアニメ描写
アニメ本編きわだに、漫画のような吹き出しを入れる手法を取り入れたことでも奇抜さが際立つOVA版『X電車で行こう』。
視聴者としては、その制作側のチャレンジ精神や意欲は買いたいと思います。
またOVA版『X電車で行こう』には美男・美女が登場しないという部分でも、他には類を見ない作品といえるでしょう。美男・美女の存在は、どこか現実世界にこんな人いないと思えてくるところがありますよね。そういった意味で、“身近さ”を感じてしまうから不思議です。
そして、本編には濡れ場がありますが、色気やエロさを強調するのではなく、”笑い”に振っているのも見逃せないポイント。映画『釣りバカ日誌』にあるような”合体”に似たような演出でユニークさが際立っています。
またOVA版『X電車で行こう』には美男・美女が登場しないという部分でも、他には類を見ない作品といえるでしょう。美男・美女の存在は、どこか現実世界にこんな人いないと思えてくるところがありますよね。そういった意味で、“身近さ”を感じてしまうから不思議です。
そして、本編には濡れ場がありますが、色気やエロさを強調するのではなく、”笑い”に振っているのも見逃せないポイント。映画『釣りバカ日誌』にあるような”合体”に似たような演出でユニークさが際立っています。
サイコパス&ホラー要素
突然、発作のように鼻血を出すトオルの姿は少し怖いですよね。忽然と姿を消す電車EF5661、トオルを拉致する謎の集団など、ミステリー仕立ての構成となっていて、ついつい物語に惹き込まれてしまいます。
視聴していて、分からないことだらけのOVA版『X電車で行こう』。その描写には気持ち悪さが付きまとい、不気味な印象が拭えません。この感覚に類似した他コンテンツを挙げるのなら…
視聴していて、分からないことだらけのOVA版『X電車で行こう』。その描写には気持ち悪さが付きまとい、不気味な印象が拭えません。この感覚に類似した他コンテンツを挙げるのなら…
出版社 :早川書房
(ハヤカワ文庫)
発売時期:1973年
巻数 :全1巻