なぜ続きが出ない?「ガラスの仮面」の謎に迫る!
2020年7月17日 更新

なぜ続きが出ない?「ガラスの仮面」の謎に迫る!

ドラマ化、アニメ化もされた美内すずえ先生の人気漫画「ガラスの仮面」。幅広い世代でファンの多い作品ですよね。ですが、なかなか続きが出ないことで有名な漫画でもあります。なかなか完結しない理由や、ファンでも突っ込みたくなるポイントについて語りましょう!

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「ガラスの仮面」は何巻まで出ている?

ガラスの仮面 49 (花とゆめCOMICS) | 美内すずえ |本 | 通販 | Amazon (2209575)

2020年6月現在、単行本は49巻まで出ています。連載開始されたのは1976年なので40年以上経つのですがなかなか単行本が出ないので巻数はそれほど多くないんです。
最近は長く続く漫画も多いので50巻を超えていると「あ、ガラスの仮面を超えた」と思ってしまいます。

49巻が出たのは2012年なのでもう8年以上新刊が出ていません。もっといえば私がガラスの仮面に出会った中学生の頃に、すでにコミックスは40巻まで出ていました。それから25年経ちますが、その間に9巻しか新刊が出ていないのです。

なぜこれほどまでに新刊が出ないのでしょうか。

ガラスの仮面はなぜ続きが出ないの?

ガラスの仮面 1 | 美内 すずえ | マンガ | Kindleストア | Amazon (2209577)

実はガラスの仮面の50巻は数年前に販売の予定がありました。amazonなどで予約も募っていたのですが、何度か発売延期になり、最終的に一時中止となってしまったのです。

なぜこんなに出ないのかというと一言でいえば「作者のこだわりがすごい」から。作者のこだわりは大きく分けて2つの要因があります。

劇中劇へのこだわり!

ガラスの仮面は演劇漫画ですので、作中にいくつもの作品が出てきます。初めの方は実際にある演劇も多く登場していたのですが、だんだんオリジナルの作品が多くなってきます。

ガラスの仮面のメインにもなっている「紅天女」を初め「ふたりの王女」など気になる作品がたくさん出てきますよね。じつ美内すずえ先生は、この劇中劇を漫画に使用している部分だけでなく、最初から最後まで作られているのです!だからこそ魅力的な作品になるのだとは思いますが、ちょっとやりすぎな気もしますよね。ご本人がテレビに出演されていた際、「劇中劇の方が夢中になってしまうこともある」と話されていました。

美内すずえ先生オリジナルの劇中劇の「紅天女」そして、マヤがひとり芝居をした「女海賊ビアンカ」は実際の劇団が舞台化しているんです。それだけ、作品が魅力的ということですよね。

ちなみに、同じく休載が多いことで有名な「ハンターハンター」の冨樫義博先生は、登場人物1人1人の時間軸を把握していて、漫画に出てこない時も何をしていたというのを細かく考えられているそうです。

こだわりのある方はやはりどうしても執筆が遅くなってしまうということなんでしょうね。

加筆修正がすごい!

ガラスの仮面 25 | 美内 すずえ | マンガ | Kindleストア | Amazon (2209582)

普通、コミックスというのは漫画雑誌で連載されたものがそのままコミックスになりますよね。間違えなどは修正されますし、作者によっては多少の加筆、修正を行う場合もありますが、美内先生の場合、その加筆修正がかなり大幅なんです。

漫画雑誌は締め切りがあるため、どうしても間に合わずにとりあえず原稿をあげるのですが、ご本人が納得がいかないとほとんど修正されてしまっていたんです。25巻の「ふたりの王女」のあたりから大幅な加筆修正が行われるようになり、38巻からは雑誌版の原稿を使わず、完全オリジナルで単行本用に執筆されるようになりました。これは、連載も単行本の発行もなかなか進まなくなるのは当然ですよね。

一時は単行本版・『花とゆめ』連載版・短期集中連載及びプラチナ増刊版という3つのストーリー展開がされていたこともあるんです。

私も高校生の時に雑誌を読んだ友人に聞いた今後の展開がなかなか単行本にならないのでストーリーが変わったのかと思ったのですが、社会人になってからやっとその展開が出てきてびっくりしました。

1997年に「花とゆめ」の連載は事実上終了となり、42巻は完全オリジナルで発行されました。どうせ描きなおすのであれば最初から単行本オンリーにした方がはやいですもんね。

ですが、2008年から「別冊花とゆめ」で再び連載が開始したのです。そして40巻では月影先生が戦時中の話をしていたのに、43巻ではいきなり携帯電話が登場しました。なぜタイムスリップしてしまったのかこれにはびっくりでした。

先に読んだ友人から「桜小路くんが写メを・・・」と言われたときは「何を言っているのだろう?」と思ったのですが、私も同じことを別の友人に話したほどでした。

こんな加筆をするのなら今までの時代のままでいいから早く続きを!と思ったのですがこれは新雑誌での連載になるということで雑誌側の意向だったそうです。

43巻以降は、「花とゆめ」連載中に単行本未収録だった部分を加筆して掲載、単行本も何冊か出たのですが2018年に「別冊花とゆめ」が休刊に。

今後の掲載予定は決定していないのですが美内先生は「必ず描き上げる」とおっしゃっています。「紅天女」を守る月影先生のように、美内先生にはガラスの仮面を守ってもらいたいですよね。

それでもファンが多い人気作!

ガラスの仮面 44 ふたりの阿古夜 3 (花とゆめCOMICS) | 美内 すずえ |本 | 通販 | Amazon (2209588)

何年も新刊が出ず、40年経っても完結しないガラスの仮面。突然時代がタイムスリップするなどツッコミどころも多い作品ですが、今でも続刊を待っているファンも本当に多いです。

私は漫画が好きですが、新刊が出たら友人に連絡をする漫画はガラスの仮面だけです!思い出してしまうとやっぱり続きが読みたくなりますね。

物語が佳境に入っていることは間違いないので、ぜひとも完結を見届けたいです!
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