映画「いとしのエリー」は人気漫画が原作でした!
女教師と生徒の恋愛を描いたラブコメディ。週刊『ヤングジャンプ』連載中の高見まこ原作の同名漫画の映画化で、脚本は藤長野火子、監督はこれが第一回監督作品となる佐藤雅道、撮影は「マルサの女」の前田米造がそれぞれ担当。
原作は過激な性描写もあった!
新任の女教師・串田と都立高校に通うごく普通の高校生の少年・上野との恋模様を描いた恋愛漫画。
連載が購買年齢層が成年付近である週刊ヤングジャンプ(以下YJ)であったことから、一般的にタブーとされている未成年者の喫煙・飲酒シーンや、生徒と教師の恋愛と過激な性描写があった。
この禁断の恋愛や年下男性と年上女性の恋愛といった作風は以降の高見作品の基になっている。ヤングジャンプ・コミックス全20巻の他、復刻版も多数発売され、オンライン配信もされている。
映画版では、国生さゆりと前田耕陽が当時人気アイドルだった事もあり、双方の事務所による制約が多く、原作で見られるような性描写は描かれませんでした。
via zenkanmanga.com
純愛を貫く男女の物語
高校2年の晋平は、バイクが故障して立往生している若い女性を助けた。
彼は次の日、新任教師として現われたその女性、枝里子と再会する。
枝里子にゾッコンになった晋平は何かと接近を図る。
だが、実は彼女には大学の教師で妻子持ちの中村という恋人がいた。中村は助教授として北海道へ栄転が決まり、別れを告げたばかりだった。
ある日、枝里子は捻挫をし、晋平に抱きあげられて保健室へ運ばれた。
日曜日、晋平のクラスメイトの美代子の誕生パーティが六本木で行なわれた。枝里子も大学の先輩である真名古先生と連れ添って来た。
途中で抜けた晋平の後を枝里子が追い、二人は枝里子のマンションへ向かう。
そして、一夜を過ごした。
それ以来、ご機嫌の晋平だったが、真名古も枝里子にモーションをかけだす。また、彼の家では父親、貢平の転勤がもちあがっていた。
晋平にその話を切りだせず、また最近、外泊したり成績の落ちているのを心配した母親、三津子は枝里子に相談する。
自分のために晋平がダメになっていくのではと心配した枝里子は、素っ気ない態度をとった。
枝里子を呼び出して理由を聞き、彼女のために頑張ろうと決心する晋平は、そんな折、転勤話を知り必死に下宿探しを始めるのだった。
一方、中村から突然の手紙を受けた枝里子は札幌へと飛びたって行く。
彼女の部屋でその手紙を読んだ晋平は、真名古から中村というのが技里子の恋人であったことを聞き、枝里子を追う。
中村と逢った枝里子は、彼が自分のために離婚したことを知る。
だが、彼女は大切にしたい人がいると別れを告げた。立ち尽くす枝里子の前に晋平が現われた。
サザンの「いとしのエリー」を引用
サザンオールスターズのヒット曲。前述の通り連載当時はドラマの主題歌に起用されている。鎌倉の海岸で上野と串田の初キスシーンとなるバックで流れている。上野が串田を「エリー」と呼ぶきっかけとなった。
特に漫画原作において、連載当時の流行や世相を作中に反映させています。
「いとしのエリー」はTBSドラマ「ふぞろいの林檎たち」の主題歌であった事が登場理由となっています。
「いとしのエリー」はTBSドラマ「ふぞろいの林檎たち」の主題歌であった事が登場理由となっています。
via blogs.c.yimg.jp
実際にバイク乗りだった国生さゆり
主演の国生が自動二輪免許を取得していたこともあり、漫画版にはない串田がバイクに乗る設定、シーンが追加されている。
また上野との出会いは串田のバイクのチェーンが外れて困っていた事から始まり、その後上野が高校2年生時に串田が上野の学校に新任で赴任してくるという設定になっている。
上野晋平役の前田耕陽(左)
串田枝里子役の国生さゆり(右)