一般視聴者にはマニアックすぎて意味不明…。伝説のクイズ番組フジテレビ『カルトQ』
2017年1月19日 更新

一般視聴者にはマニアックすぎて意味不明…。伝説のクイズ番組フジテレビ『カルトQ』

フジテレビの深夜に放送されていた超マニアックな問題が出題されるクイズ番組『カルトQ』について振り返る。

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『カルトQ』とはフジテレビで放送されていた超マニアックなクイズ番組

フジテレビ系列で1991年10月22日から1993年3月21日まで放送。

色んな分野について広く浅い問題を出題する通常のクイズ番組とは違い、特定の分野について狭く深い問題を出題するクイズ番組としては珍しく深夜に放送された真夜中の狂信的(カルト)クイズ番組。

その道に精通していない一般視聴者には何のことだかさっぱり分からない、極めてオタクな問題を出題していくという画期的なクイズ番組であった。

毎回出演者の間だけで白熱した争いが展開され、視聴者は最初から最後まで置き去りにされっぱなしで、ただただオタクたちの知識に感嘆するのであった。
司会はうじきつよしと中村江里子

司会はうじきつよしと中村江里子

1980年代に活動したロックユニット『子供ばんど』のヴォーカリスト兼ギタリスト『うじきつよし』と当時フジテレビのアナウンサーであった中村江里子が司会。問題を読み上げたのは、牧原俊幸(フジテレビアナウンサー)。

「YMO」がテーマの回は当時電気グルーヴにいた「まりん(砂原良徳)」が優勝!

まりん(砂原良徳)

まりん(砂原良徳)

1991年から1999年まで電気グルーヴのメンバーとして活動。愛称は「まりん」。2013年現在はプライベートスタジオ「Y.Sunahara's STUDIO」(YSST)を設け、活動の拠点としている。脱退後も電気グルーヴとの交流は盛んである。

カルトQ YMO 1993 - YouTube

予備選には、テイ・トウワ氏や高野寛氏もいたという。

カルトQのマニアック具合がわかる動画

【クイズ】カルトQ スニーカー - YouTube

『1991年のウインブルドンでアンドレ・アガシが履いていたのは、どこのメーカーの何モデル?』などが出題された。

【クイズ】カルトQ バロウズ - YouTube

アメリカの小説家「ウィリアム・S・バロウズ」がテーマ。『1956年バロウズはイギリスでヘロイン中毒の治療をしていたが、その治療を担当した人は誰?』などが出題された。

カルトQで扱われたクイズのテーマ

アクアリウム、犬、SF映画、NBA、エルヴィス、大相撲(2回)、カレー、競馬(2回)、ケーキ、化粧品、コミックス、コンピューターゲーム(2回)、サーフィン
最近文学、サタデーナイト・ライブ・ファミリー、サッカー、サンダーバード、Jリーグ、渋谷、ジャニーズ、ジャパニーズポップス(2回)、ジャンクフード、少女マンガ、スキー、スキューバダイビング、スティーブン・スピルバーグ、スニーカー、スポ根マンガ、宝塚、デヴィッド・リンチ、手塚治虫、東急ハンズ、東京ディズニーランド、東京ドライブ、東横線、寅さん、ファミリーレストラン、フォトアート、パチンコ、バロウズ、阪神タイガース、B級映画、ビートルズ、F1、物理学、ブラックミュージック、ブランド、プロレス、平成教育委員会、ホーキング、ポップアート、ホラー映画、マッキントッシュ、メディカルドラッグ(薬)、ヤクザ映画、ユーミン、ラーメン、ルアーフィッシング、レイヴ、ロック&ギター、YMO

カルトQ、番組の流れ

【予選】
まず、テーマごとに出場者を募集し、予選を行う。予選問題は筆記テスト。(初級、中級、超カルト=上級)。予選を通過し、本選に進めるのは上位5名のみ。

予選問題の例 「ジャパニーズポップス」(難易度:超。正解率:22%)
(Q)ユニコーンのバンド名は何から取ったもの?
(A)T・レックスのアルバムタイトル

【本選】
予選を通過した上位5名がスタジオに集結、カルトキング(女性ならカルトクイーン)を目指して戦う。優勝者には賞品ならびにトロフィーが与えられる。出題される問題は全て早押しで、1問につき5人全員が間違えるまで解答権があった。この結果、当時芸能人系クイズ番組で頻繁にあった早押しボタンの連打が素人系クイズ番組で見られるというケースが目立った。

◆初級カルトクイズ
オープニング問題、全5問。

◆中級カルトクイズ
難易度が上がるが、ルールは初級と同じ。
映像、イントロカルトクイズ
各回、それぞれのテーマにちなんだ映像や音声による問題を出題する。それぞれ、どの映像か、どの曲名かを当てる。
各テーマごとに特別なカルト問題を出題する場合もある。例えば「ラーメン」では「スープカルトクイズ」。スープを一口飲み、どの店のスープかを当てる問題だった。プロレスでは、フィニッシュの技と勝者を全て当てる。マッキントッシュでは「実演カルトクイズ」として、マッキントッシュの指定されたある画面を表示させるというものだった(このとき解答者は、番組側が用意した解答とまったく違うやり方で正解を出した)。ブランドの映像カルトクイズでは、数秒の映像が流れただけで出題されるであろう問題まで推測、正解を叩き出した女子大生もいた(しかも2問連続でそのように解答し、「基本です」と言い放った)。
各カルトクイズの得点は一律10点。

◆超カルトクイズ
本選中、特に難しい問題。正解で20点。音楽が鳴ると最終問題。ゲーム終了時点で最高得点者が2人以上いる場合には決勝問題を出題し、正解したほうがカルトキング(クイーン)となる。

誤答、お手つきはその問題の解答権を失うだけで減点は無いが、本当に分からない問題に解答者は当てずっぽうで答えることはほとんど無く、無闇にボタンを押さないことが多かった。また、カルトな問題が出た反面、正誤判定は非常に甘い。解答者が惜しい答えを言うと、うじきの裁量で言い直しを認められることがあった(その際に少しの間が空き、うじきが「ん?」や「ん〜?」などと唸って具体的な解答を求めた)。中には4、5回答え直して正解にたどり着くケースもあった。
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