爽やかな『エヴァ』?いえいえ立派な独立作品です。『ふしぎの海のナディア』
2016年1月8日 更新

爽やかな『エヴァ』?いえいえ立派な独立作品です。『ふしぎの海のナディア』

監督、キャラクターデザイン、制作会社があの『エヴァンゲリオン』と同じこの作品。あのNHKで放送されていただけあって、爽やかな中にちゃんと重いものをぶちこんでくれました。

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『ふしぎの海のナディア』

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途中から見始めたんですが、絵もギャグも、シリアスもSF要素もクオリティが高すぎです。今でも十分通用するかと思います。何だかノスタルジックな印象のタイトルとは裏腹の、新世紀を迎えんとする空気やジャンの気概、超科学文明と人との関係。微妙な年齢に立っているジャンとナディアにピッタリな感じがしませんか?

概要

NHKにて、1990年4月から91年4月まで放送。ヴェルヌの『海底二万里』と『神秘の島』を原案とするが、内容はオリジナル。創世記、神話などを始め、『天空の城ラピュタ』からも着想を得ている。監督、キャラクターデザイン共々『エヴァンゲリオン』と同一人物。

あらすじ

時は19世紀も終わりころ。ルアーブルで親戚と暮らしていた少年ジャンは、パリの万博で一人の美しい少女を見かける。
彼女を追ってエッフェル塔まで行くが、自分の故郷を知らないらしいその少女に対し、「ボクが連れて行ってあげる!」
少女はジャンを警戒し、また胸に下げていた宝石を狙う一味からも逃げ去るのだった。
少女の名はナディア。サーカスでは「ジャングルの舞姫」として売れっ子だった。
ナディアの胸に輝く「ブルーウォーター」目当てに、グランディス一味は多額の支度金でナディアを買い取るが、ジャンが自身の発明品で遁走。
「ナディアの故郷探し」のため、ジャンも旅に出る決意をするのだった。

登場人物紹介

ナディア・ラ・アルウォール

ナディア・ラ・アルウォール

ヒロイン。自分の生い立ちを知らず、幼少期からサーカスで育つ。
そのため身体能力はかなりのものだが、家事はまるで駄目。
卵は食べるが、肉や魚を食べるという行為のみならず、他者がそれを行うことさえ嫌う。
「ワガママ」と称されるが、本人いわく「動物と話せる」らしい。
実はタルテソスという失われた超古代文明の国の姫であり、ブルーウォーターの継承者。
地球人ではなく、アトランティス人の末裔。
ジャン・ロック・ラルティーグ

ジャン・ロック・ラルティーグ

発明好きの少年。
ナディアに一目ぼれし、彼女の故郷探しの協力を買って出る。
両親の死後叔母夫婦のもとに身を寄せていたが、実質親と住んでいた家にて暮らしている。
庭には、彼の作った飛行機の「失敗作」があるが、一機一機に名前を付けるほどの愛着を持っていた。
生活力はあるが、ノーチラス号にお世話になっていた時期は「甘い考え」も垣間見られた。
電池も作れる凄い14歳。
キング

キング

サーカス時代からのナディアの友達というか、相棒のライオンの子。
途中からマリーのおもちゃ、ではなく友達に。
通称「島編」では二本足で歩き、歯で缶詰を開け、荷物しょって家出。滝行までしていた。
理由はナディアとジャンが急接近したから。
マリー・エン・カールスバーグ

マリー・エン・カールスバーグ

出身はマルセイユ。
父親がネオアトランティスの技師だったが、その思想に反対して脱走を図ったため両親と飼い犬を失う。
まだ4歳だが、色々と大人びている。というか、未成年組の中では一番大人びている感がある。「島編」でのキングの扱いはともかく。

グランディス一味

敵から味方に転じた。
『天空の城ラピュタ』におけるドーラ一家のようなもの。
グラタン

グラタン

水陸両用どころか空も飛べるし、砲撃も備える。
マジックハンドで城旗を振るといった行為もできる。
「グランディスタンク」の略。
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