解釈
・月代がこもった祈祷所を先代が「一つ家」と呼んでいた
・白拍子=遊女という解釈
・月代がこもった祈祷所を先代が「一つ家」と呼んでいた
・白拍子=遊女という解釈
ネタバレ注意! まだ見てない人は読み飛ばしてください。
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屏風の俳句が全てだったんですと了然に言う金田一。
「あなたが花子さんの死体のそばで呟いた言葉をあの時理解できたら、僕は雪枝さんや月代さんを殺さずに済んだかもしれません」
「わしが何を言った」
「きちがいじゃが仕方がない。僕は和尚さんが犯人を与三松さんだと思われたので、そう呟いたのだと思いました。ところが和尚さんの言われたきちがいの「き」は気ではなく、季節の季だったんです」
「……」
「花子さんを殺し、梅の古木に逆さづりにしたのはあなたです。あなたは花子さんの死体で「鴬の身を逆さまに初音かな」を見立てられた。しかし句は春なのに今は夏。それを「季ちがいじゃが仕方ない」と嘆いていたわけです」
「わしが何を言った」
「きちがいじゃが仕方がない。僕は和尚さんが犯人を与三松さんだと思われたので、そう呟いたのだと思いました。ところが和尚さんの言われたきちがいの「き」は気ではなく、季節の季だったんです」
「……」
「花子さんを殺し、梅の古木に逆さづりにしたのはあなたです。あなたは花子さんの死体で「鴬の身を逆さまに初音かな」を見立てられた。しかし句は春なのに今は夏。それを「季ちがいじゃが仕方ない」と嘆いていたわけです」
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「わしがどうして本鬼頭の娘を殺さなくてはいけない」と言う了然
「それは和尚さんの意志ではない」と言う金田一。
「なら誰だ」と言う等々力に
「鬼頭嘉右衛門さんです」と言う金田一。
「馬鹿なことを言うな。嘉右衛門はすでに死んでる」
「嘉右衛門さんにはお小夜さんへの激しい憎悪があった。嘉右衛門さんは本鬼頭を千万太さんに継がせたかった。もし千万太さんが帰還しない場合は分家に一さんに継がせようと思った。それにはお小夜さんの三人娘が邪魔になる。その始末を和尚さんに頼んだ。俳句に託して」
「それは和尚さんの意志ではない」と言う金田一。
「なら誰だ」と言う等々力に
「鬼頭嘉右衛門さんです」と言う金田一。
「馬鹿なことを言うな。嘉右衛門はすでに死んでる」
「嘉右衛門さんにはお小夜さんへの激しい憎悪があった。嘉右衛門さんは本鬼頭を千万太さんに継がせたかった。もし千万太さんが帰還しない場合は分家に一さんに継がせようと思った。それにはお小夜さんの三人娘が邪魔になる。その始末を和尚さんに頼んだ。俳句に託して」
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三つの条件がそろいすぎたと言う了然。
「千万太の死と一の生還の知らせが同じ日にあった。そして同じ日に釣鐘が戻ってきた」
「和尚さんは釣鐘の前で、芭蕉の兜の句を呟かれた。あの句のためにどうしても釣鐘が必要だった」
「わしは嘉右衛門さんの執念が生きているのをまざまざと感じた。三つのうち、どれか一つでも欠けていたら三人娘は殺されずに済んだじゃろう」
雪枝と月代を殺したのも了然かと言う等々力に
それは違うと言う金田一。
「ただ、和尚さんは別の男を殺す必要があった。海賊です。和尚さんは海賊に花子さんを吊るしているところを見られてしまったんです」
あの男は筋書きにない闖入者だったと呟く了然。
では雪枝と月代は誰が殺したと呟く等々力。
「千万太の死と一の生還の知らせが同じ日にあった。そして同じ日に釣鐘が戻ってきた」
「和尚さんは釣鐘の前で、芭蕉の兜の句を呟かれた。あの句のためにどうしても釣鐘が必要だった」
「わしは嘉右衛門さんの執念が生きているのをまざまざと感じた。三つのうち、どれか一つでも欠けていたら三人娘は殺されずに済んだじゃろう」
雪枝と月代を殺したのも了然かと言う等々力に
それは違うと言う金田一。
「ただ、和尚さんは別の男を殺す必要があった。海賊です。和尚さんは海賊に花子さんを吊るしているところを見られてしまったんです」
あの男は筋書きにない闖入者だったと呟く了然。
では雪枝と月代は誰が殺したと呟く等々力。
雪枝と月代の死因は絞殺だと言う金田一。「和尚さんはリューマチだ。片手だけで絞めるのは不可能だ。そして勝野さんにはアリバイがありません」
嘉右衛門の臨終に立ち会い、そこで千万太が死に、一が帰ってきたら、一を本鬼頭の跡取りにして、三人娘を俳句仕立てに殺してくれと頼まれたことを思い出す了然。
嘉右衛門の臨終に立ち会い、そこで千万太が死に、一が帰ってきたら、一を本鬼頭の跡取りにして、三人娘を俳句仕立てに殺してくれと頼まれたことを思い出す了然。
勝野が雪枝と月代を殺したのかと呟く等々力に
わしは勝野を巻き込みたくなかったと言う了然。
そこに現れる荒木。「和尚。村役場に一の戦死の報告が入った」
「なに」
「あの傷痍軍人はひどい復員詐欺じゃったよ」
わしは何の為に地獄に堕ちることまで覚悟してやったのかと嘆く了然。
「金田一さん、本鬼頭に行ってくれ。早苗と一は嘉右衛門と勝野の間にできた子じゃ」
「そうだったんですか」
わしは勝野を巻き込みたくなかったと言う了然。
そこに現れる荒木。「和尚。村役場に一の戦死の報告が入った」
「なに」
「あの傷痍軍人はひどい復員詐欺じゃったよ」
わしは何の為に地獄に堕ちることまで覚悟してやったのかと嘆く了然。
「金田一さん、本鬼頭に行ってくれ。早苗と一は嘉右衛門と勝野の間にできた子じゃ」
「そうだったんですか」
復員詐欺:最初のシーンで金田一が話しかけた傷痍軍人は その後のシーンで実は片足を不自由になったフリをした男、つまり詐欺師である事を示している。
終戦間もない頃に 日本全国至る所で発生した「復員詐欺」と呼ばれた事例のひとつのパターン。本当は負傷などしていないのに傷病補償を受けようとしたり、戦友の無事を知らせると称して、本当は既に戦死している兵の実家に行って御礼をせしめる。
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勝野にこれを探してるんでしょうと手拭いを見せる早苗。
「月代ちゃんの首に巻いてあったのを取っておいたんよ。みんなが騒ぎ出す前に」
「あんた」
「警察は犯人を与三松おじさまだと思ってるようや。そうしておけばええのよ。おじさまなら捕まっても罰を受けることはないわ」
「では、あんたはわざと与三松さんを牢から」
「ええ」
「早苗さん。あんたは私をかばおうとしている。なんでや」
「お母さん」
「……」
「お兄さんが二年前に出征する時に教えてくれた。あなたは私のお母さん」
「……」
「お母さんは自分の正体を隠して、私たちのそばにいてくださった。でも私は父を許さない。私のお父さんは嘉右衛門じいさんでしょう」
「……」
「私と一兄さんは生まれるとすぐに犬の子みたいに分家にやられてしまった。お小夜さんも可哀そうに」
「あの人も私と同じようなよそ者やった。島でよそ者が生きていくには、ああでもするしかなかったんや」
「あんた」
「警察は犯人を与三松おじさまだと思ってるようや。そうしておけばええのよ。おじさまなら捕まっても罰を受けることはないわ」
「では、あんたはわざと与三松さんを牢から」
「ええ」
「早苗さん。あんたは私をかばおうとしている。なんでや」
「お母さん」
「……」
「お兄さんが二年前に出征する時に教えてくれた。あなたは私のお母さん」
「……」
「お母さんは自分の正体を隠して、私たちのそばにいてくださった。でも私は父を許さない。私のお父さんは嘉右衛門じいさんでしょう」
「……」
「私と一兄さんは生まれるとすぐに犬の子みたいに分家にやられてしまった。お小夜さんも可哀そうに」
「あの人も私と同じようなよそ者やった。島でよそ者が生きていくには、ああでもするしかなかったんや」
嘉右衛門が了然に頼んでいるのを聞いてしまったと早苗に言う勝野。
「じゃあ、戦地の千万太さんに知らせたのもお母さんだったんですか」
「千万太さんが帰ってくると恐ろしいことが起きずにすむ。そう思って便りしたんや。でも千万太さんは帰らず、和尚さんが嘉右衛門さんとの約束を果たそうと花子さんを殺した。私は和尚さんの身代わりになりたかった」
「私はお母さんが和尚さんを誰より頼りにしてることを知っていた。そして和尚さんもお母さんに優しかった」
「だから私は雪枝さんと月代さんを殺したの」
「言わないで」
「じゃあ、戦地の千万太さんに知らせたのもお母さんだったんですか」
「千万太さんが帰ってくると恐ろしいことが起きずにすむ。そう思って便りしたんや。でも千万太さんは帰らず、和尚さんが嘉右衛門さんとの約束を果たそうと花子さんを殺した。私は和尚さんの身代わりになりたかった」
「私はお母さんが和尚さんを誰より頼りにしてることを知っていた。そして和尚さんもお母さんに優しかった」
「だから私は雪枝さんと月代さんを殺したの」
「言わないで」
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「了然さんは花子殺しを自供しましたよ」と勝野と早苗に告げる金田一。
「金田一さん。和尚さんは私のことを」
「ええ。全てご存じのようでした」
「そうですか」と泣く勝野。
「一さんが復員するまでに何事も終わらせたかったんです」
早苗に「勝野さんはあなたのお母さんなんですね。和尚さんから聞きました」
「ええ。親子なのに親子と言えない苦しみ。でも私は二年間だけでしたけど、お母さんはずっと」
了然に「鬼頭家にいたければ秘密にしろ」と言われたと話す勝野。
「金田一さん。和尚さんは私のことを」
「ええ。全てご存じのようでした」
「そうですか」と泣く勝野。
「一さんが復員するまでに何事も終わらせたかったんです」
早苗に「勝野さんはあなたのお母さんなんですね。和尚さんから聞きました」
「ええ。親子なのに親子と言えない苦しみ。でも私は二年間だけでしたけど、お母さんはずっと」
了然に「鬼頭家にいたければ秘密にしろ」と言われたと話す勝野。
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