1980年代のド派手な打ち上げ花火!!LAメタルのお祭りバンド・ポイズン(Poison)の歩み
2016年8月31日 更新

1980年代のド派手な打ち上げ花火!!LAメタルのお祭りバンド・ポイズン(Poison)の歩み

1980年代中期~後期にかけて、全米はもとより、日本を含む世界中で大人気になったLAメタルバンド・ポイズン(Poison)。 ここでは、彼らの超ド派手な世界観と、非常にポップでキャッチーで今でも流れたら口ずさんでしまうような軽快なヒット曲の数々を振り返り、80年代の空気感とLAメタル的世界に浸ってもらいたいと思います。 ポイズンワールドへようこそ!

8,428 view

Poisonができるまで

ポイズン(Poison)というロックバンドを覚えていますか??

1980年代の中盤から後半にかけて、当時隆盛を極めていたいわゆるLAメタルシーンに登場し、いきなり大人気となり次々とヒットを飛ばした、ド派手なお祭り屋的なバンドのことです。

Poisonの発祥は、1983年ペンシルバニア州のハリスバーグという町で、ヴォーカルのブレット・マイケルズと、ドラム担当のリッキー・ロケット、ベース担当のボビー・ダルとで結成した「Paris」なる田舎バンドが起源となります。

その後にギタリストとして、マット・スミスを加え4人編成のロックバンドとして地元の田舎町のバーなどで演奏していましたが、翌1984年に勝負をかけて、バンドはロサンゼルスに移り住みました。
このロサンゼルス移住を機に、バンド名も「Paris」から「Poison」へと改名しました。

ロスでチャンスを得る機会を窺っていましたが、現実はなかなか厳しく、鳴かず飛ばずの生活のうちに、翌年の1985年には、ギターのマット・スミスが結婚して子供ができたのをキッカケに、バンドを脱退して、ペンシルバニアに帰ってしまいます。

バンドはまだ売れもしないうちからギタリストを失うという座礁寸前の状態に追い込まれますが、何とかマットに代わる次のギタリストを探そうと、バンドはオーディションを行いました。
そのオーディションで後任ギタリストに決まったのが、後のPoisonの看板とも言うべき存在になるC・C・デヴィルでした。

C・C・デヴィルという新戦力を得たPoisonは、エニグマレコードと契約することに成功しました。
そして、翌年の1986年には、デビューアルバム『Look What the Cat Dragged In』でめでたくメジャーデビューを飾ることになるのです。

Look What the Cat Dragged In

Look What the Cat Dragged In

Look What the Cat Dragged In

アルバムチャート:全米3位
1986年5月リリースのPoisonのデビューアルバム。
ハチャメチャで楽しくて覚えやすくて簡単なPoison流ロックンロールは、このデビューアルバムから既に健在です。

デビュー作にして、全米のアルバムチャート最高位3位を記録するという上々のキャリアスタートを果たしています。

【収録曲】
01. Cry Tough
02. I Want Action
03. I Won't Forget You
04. Play Dirty
05. Look What the Cat Dragged In
06. Talk Dirty to Me
07. Want Some, Need Some
08. Blame It on You
09. #1 Bad Boy
10. Let Me Go to the Show

Poison - Look What The Cat Dragged In (Music Video)

記念すべきPoisonのデビューアルバム『Look What the Cat Dragged In』のタイトルチューン。
彼らの弾けるようなド派手なワールドがこの時から早くも炸裂してますねぇ。

Poison、大ブレイク!!

こうして、ペンシルバニアの田舎町からLAに出て、多少の辛酸苦節を舐めながらも、何とかメジャーデビューに漕ぎ着けたPoisonは、そのデビューアルバムが全米アルバムチャートで3位を記録するというセールスの成功を手に入れ、順調なスタートを切りました。

デビューアルバムの商業的成功と比例して彼らの全米での知名度も、俄かにアップしてゆき、MTVにおけるヘビーローテーション曲に採用されたりして、巷で一気に人気が高まっていきました。

この機運に乗じて、イケイケ全開で制作されたのが、2ndアルバムとなる『Open Up and Say...Ahh!』(邦題は「初めての***AHH!」(笑))です。

このアルバムは秀作で、Poisonらしいお祭りロックンロールの佳作揃いで、彼らの世界にどっぷり浸れます。
飛ぶ鳥を落とす勢いの機に乗じて1988年にリリースされたこの2ndアルバムは、全米のみならず世界中で売れまくり、世界では800万枚を超えるビッグセールスのアルバムとなり、Poisonは大ブレイクを果たしました。

Open Up and Say...Ahh!

Open Up & Say Ahh

Open Up & Say Ahh

アルバムチャート:全米2位
名実ともに、Poisonのブレイクスルーポイントとなった2ndアルバム。
ノリが良く、キャッチーな秀曲ばかりで、多くの曲がシングルカットされ、そのいずれもがビッグセールスを記録しました。

アルバムも、全米アルバムチャートで最高2位を記録し、日本はじめ他の国々でも大ヒット。
世界中で、累計で800万枚を超える大ヒットアルバムとなり、Poisonはセールス面ではLAメタルバンドの中でも指折りの存在まで上り詰めていきました。

【収録曲】
1. Love on the Rocks
2. Nothin' but a Good Time
3. Back to the Rocking Horse
4. Good Love
5. Tearin' Down the Walls
6. Look but You Can't Touch
7. Fallen Angel
8. Every Rose Has Its Thorn
9. Your Mama Don't Dance
10. Bad to Be Good
11. Livin' for the Minute

Poison - Nothin' But A Good Time

大ヒットアルバム『Open Up and Say...Ahh!』から最初にシングルカットされた曲。
おバカで底抜けに明るいPoisonワールド全開の楽しいナンバーです。

Fallen Angel- Poison

「Open Up and Say...Ahh!」から2番目にシングルカットされたこのナンバーは世界中でスマッシュヒットを飛ばしました。
おバカでお祭りロック的楽曲の中にも、Poisonらしい非常にメロディアスな耳に残るC・C・デヴィルのギターリフなど、キャッチーさが溢れた曲です。

POISON - Every Rose Has Its Thorn 1990 Unplugged

良曲揃いの2ndアルバムの中でも、最大のヒットシングル曲となったのがこの『Every Rose Has Its Thorn』。
Poisonとしては珍しくシリアスなバラードナンバーはシングルカット当初からラジオ等で大人気となり、全米シンルチャートでは遂に1位を獲得しました。

Poison絶頂へ!!

このように2ndアルバム『Open Up and Say...Ahh!』の全世界で800万枚以上のビッグセールスという大成功を収めたPoisonは、今やアメリカを代表するLAメタルバンドにまで成長しました。

2ndアルバムリリース時期ぐらいまでは、元ヴァンヘイレンのデイブ・リー・ロスの前座としてツアーを回っていたPoisonでしたが、『Open Up and Say...Ahh!』の大ヒットによって、単独でもワールドツアーが組める存在に急成長し、この時期は、日本にもツアーで来日し、武道館で2days公演を行っています。

そんな絶頂期の1990年にリリースされた3rdアルバムが『Flesh & Blood』でした。
ちょうどこの時期、スーパースターの仲間入りを果たしていたPoisonは、ドニントンで行われていた『モンスターズ・オブ・ロック』への出演も果たしています。

Flesh & Blood

Flesh & Blood

Flesh & Blood

アルバムチャート:全米2位
Poison絶頂時代の1990年にリリースされたこの3rdアルバム『 Flesh & Blood』(邦題タイトルは、「今夜ケモノのように」(笑))は、大ブレイクを果たしてビッグネームになって以降のアルバムということもあり、発売と同時に当然のように売れました。

全米アルバムチャートでは前作同様最高位2位まで上がっていき、もうPoisonの存在を知らない人はいないレベルにまで売れに売れた時期でした。

【収録曲】
1 Strange Days Of Uncle Jack
2 Valley Of Lost Souls
3 (Flesh And Blood) Sacrifice
4 Swampjuice (Soul-O)
5 Unskinny Bop
6 Let It Play
7 Life Goes On
8 Come Hell Or High Water
9 Ride The Wind
10 Don't Give Up An Inch
11 Something To Believe In
12 Ball And Chain
13 Life Loves A Tragedy
14 Poor Boy Blues

Poison - (Flesh & Blood) Sacrifice

3rdアルバム『Flesh & Blood』のタイトルチューン。
Poisonらしいサビのキャッチーさは健在です。
26 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • コメントはまだありません

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

日産「フェアレディZ」の55周年記念!雑誌『OPTION(オプション)』2024年6月号は「フェアレディZ」特集!!

日産「フェアレディZ」の55周年記念!雑誌『OPTION(オプション)』2024年6月号は「フェアレディZ」特集!!

三栄より、雑誌『OPTION(オプション)2024年6月号』が現在好評発売中となっています。価格は1100円(税込)。
隣人速報 | 24 view
AKIRA、ジブリ、鬼滅の刃…『ニューズウィーク』日本版で「世界が愛した日本アニメ30」が特集される!!

AKIRA、ジブリ、鬼滅の刃…『ニューズウィーク』日本版で「世界が愛した日本アニメ30」が特集される!!

CCCメディアハウスより刊行中の『ニューズウィーク』日本版4/30・5/7合併号にて、「世界が愛した日本アニメ30」と題し、「AKIRA」からジブリ、「鬼滅の刃」まで、今や世界でより消費されている日本アニメを特集しています。
隣人速報 | 68 view
長崎は今日も雨だった、中の島ブルース、東京砂漠…内山田洋とクール・ファイブのシングル77曲が初の配信スタート!!

長崎は今日も雨だった、中の島ブルース、東京砂漠…内山田洋とクール・ファイブのシングル77曲が初の配信スタート!!

内山田洋とクール・ファイブが1969年から1980年にかけて発表したシングル77曲が『シングル・コレクション1969-1974』『シングル・コレクション1974-1980』として現在配信中となっています。
隣人速報 | 59 view
大瀧詠一「A LONG VACATION」のジャケットを担当!『永井博 版画展―URBAN CRUISIN’ー』が開催!

大瀧詠一「A LONG VACATION」のジャケットを担当!『永井博 版画展―URBAN CRUISIN’ー』が開催!

東京・新宿高島屋 10階インテリアイベントスペースにて、大瀧詠一「A LONG VACATION」のレコードジャケットなどで知られるイラストレーター・永井博の版画展『永井博 版画展―URBAN CRUISIN’ー』が開催されます。
隣人速報 | 186 view
お部屋を『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で彩る!タイムサーキット型のライトボックスやホバーボード型のクッションが登場!

お部屋を『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で彩る!タイムサーキット型のライトボックスやホバーボード型のクッションが登場!

ホットトイズジャパンが展開するフラッグシップ・ストア「トイサピエンス」にて、入場無料のイベント「レトロ・サピエンス PART2」が7月7日までの期間限定で現在開催中となっています。
隣人速報 | 185 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト