大正8年(1919年)、新潟県(越後)亀田町(現在の新潟市江南区)の大地主で酒蔵『冬麗』の蔵元でもある田乃内家の当主・意造と妻・賀穂の間に女の子が産まれる。夫妻の間で過去8回妊娠した子を全て失い、9人目にしてようやく授かった健康な女子に意造はあえて「烈(れつ)」という力強い名を付ける。出産で健康を害した賀穂に代わり、烈は賀穂の未婚の妹で叔母に当たる佐穂に育てられ、周囲の期待通り賢く美しく成長するが、小学校入学を前に網膜色素変性症でやがて失明すると宣告される。ショックを受けた烈は心を閉ざし、小学校にも行かず、自邸に引きこもるようになってしまう。母・賀穂は自分の生命に換えても烈の眼を治したいと思うあまり、病身も省みず越後三十三ヶ所観音札所巡礼の旅に出て途中で倒れ、「自分が死んだら佐穂を意造の後妻とし、烈の母親として欲しい」と言い残し息を引き取ってしまう。
「失楽園」の原作者渡辺淳一の「メトレス・愛人」を「失楽園」同様川島なお美主演で映画化した不倫映画。監督は「静かなるドン THE MOVIE」の鹿島勤。銀座の高級フランス料理店でソムリエとして働く片桐修子。彼女はある大学教授・遠野晶平と不倫関係にあった。彼女はフランス語でいうメトレス――愛しあっていても愛に縛られない、仕事を持ち自立する“愛人”――でありたいと考えていたのだが……。
相沢すずはサーカス団から旅立ったあと、父・悟志が生存していることを知り、再会。学校には通わずに彼の世話をしながら愛犬であるリュウと共に暮らしていた。ある春の日、駅で落ちていた財布を手にしていたところを窃盗と誤解され、留置される。そこで軽薄な印象を持つ少年、牧村晴海と出会い共に脱走。警官に追われていたところを圭太に救出される。現在は大富豪である一条泰造の屋敷で運転手をしているという圭太は、すずに「当主が孫娘を探している」と伝え、過去と身分を偽って屋敷に来る事を勧めた。嘘をつく事に負い目を感じつつも、経済的な理由と父を救うために一条家に乗り込み、私立・修学館中等部へ編入することになったすずだったが、間もなく海外から帰国した一条の親族である絵里花の弁により、偽物扱いをされる。同時期に孫娘を名乗ってやって来た千穂と屋根裏部屋に住まわされた直後、絵里花の母、麗子が何者かに殺害されてしまう。その為に周囲から殺人罪の濡れ衣を着せられ、屋敷内・学校内で辛辣ないじめを受けるも修学館高等部に在籍するという晴海に再会。次第に理解を深めてゆく。しかし屋敷では次々に殺人事件が発生。そして晴海自身も一条家と繋がりがある事が明らかになってゆく。
久木祥一郎は、現代書房の部長職を解かれて、調査室へ異動となってしまう。突然の左遷人事から3か月が過ぎたある日、衣川の依頼でカルチャーセンターにて講演を行った夜、彼の紹介で久木は松原凛子と出会う。物語はその数か月後の9月、鎌倉にあるホテルの一室から始まる。
それぞれ家庭を持つ二人だったが、密かに会うのを繰り返すうちに久木と凛子の愛は深まっていった。次の年の2月、凛子の希望で二人は中禅寺湖を臨む日光の旅館に1泊旅行をした。しかし、強力な低気圧による吹雪で足止めを食らい、やむなく旅館でもう1泊することになり、家族との関係はこの一件を機に悪化することとなる。
凛子は関係が冷え込んでもなお、夫・晴彦より夫婦でいることを求められ、ついには母・邦子から絶縁を言い渡される。久木は妻の文枝から離婚を提案されていたが、差出人不明の“身上書”が届いたことで、凛子との関係は現代書房にも知れ渡る。子会社への転籍を打診されたのをきっかけに、久木は現代書房を退職することを決意。その後二人は、それぞれの家族に離婚届を送った。移ろいゆく愛、そして老いへの恐怖の中で、久木と凛子は共に死ぬことを考えるようになる。
派手な服に身を包んだ美女・杉山ゆうこ。でも、本当は伊豆・長岡出身の地味な田舎者で、家ではジャージ姿で地味な生活を送っている。ゆうこは、かつて故郷で周囲に馬鹿にされたことが原因で、「いつかイイ女になって、幸せになってやる!」と思い、上京して来たのだ。そんな中、ゆうこは自分と同じくらい派手な美女・谷口せつこと出会う。当初は対立しあっていた2人だったが、次第に友情を深めていく。
2013年の健康診断で肝内胆管ガンが発覚した川島なお美さん。
その後、この人になら命を預けられるという医師との出会いがあり、ようやく彼女は手術を受けることに。手術は川島なお美さんの要望に沿って行なわれ、その全ての工程は腹腔鏡下で行われたそうですね。所要時間は12時間にも及んだといわれています。
監督:鹿島勤
出演:川島なお美
三田村邦彦
石橋保
大島さと子
りりィ