2020年9月5日 更新
【鬼切丸】1990年代の鬼アニメが放つ魅力とは?『鬼滅の刃』との比較検証も!
1994年に発売されたOVA作品『鬼切丸』にスポットを当て、全4話のエピソードを紹介していきたいと思います。鬼を題材に扱ったアニメといえば、現在の人気『鬼滅の刃』を頭に思い浮かべるユーザーも多いでしょう。それぞれ比較検証もしてみましたので、ぜひ記事をご覧になってください。
作品タイトル
同じ鬼を扱ったコンテンツということもあり、作品タイトルは両者近いイメージがありますよね。
鬼を斬る『鬼切丸』。
鬼を滅する『鬼滅の刃』。
そして、『鬼切丸』においては、主人公に名前はなく、『鬼切丸』は主人公の携える日本刀のことを指します。『鬼滅の刃』にも、”刃”という言葉が入っており、どちらの作品においても、鬼を退治するための”刃”を作品タイトルにしているという共通点があります。
人間になるために
鬼切丸の少年は人間のような外見をしていますが、本当は鬼であり、人間になりたいという気持ちから鬼退治をしています。
『鬼滅の刃』の主人公・炭治郎は人間なので、全く違うように思えます。しかし、不幸な事故によって鬼になってしまった妹・禰豆子と重複する部分は多いのではないでしょうか。妹を人間に戻すために鬼退治をする炭治郎、人間になるために鬼退治をする鬼切丸の少年。シチュエーション・設定には少し違いがありますが、”人間になる”という共通した目標を持っていますよね。
時代背景
『鬼切丸』は現代を中心に描かれた内容なのに対し、『鬼滅の刃』は大正時代を背景にした物語となっています。そういった意味では、現代劇・時代劇という部分に決定的な違いがあります。
しかし、『鬼切丸』において、第四章の怨鬼哀歌の章では、現代劇というよりも大正・昭和初期を背景にした時代劇のような雰囲気を漂わせていました。鬼切丸の少年は平安・戦国時代から活動していたという設定もあるため、『鬼切丸』のほうが時代背景に幅があることになります。
作品ジャンル
両者における決定的な違いは、どろどろとした人間ドラマを描く『鬼切丸』に対し、冒険活劇とバトル展開が両立している『鬼滅の刃』の方向性にあるといえるでしょう。
『鬼滅の刃』にも、『鬼切丸』と同じような人間ドラマを描いた部分はありますが、現代劇として描かれる『鬼切丸』のほうがリアリティーを感じさせますよね。『鬼切丸』は人間社会にある不条理や闇を切り取ってフォーカスしているのに対し、『鬼滅の刃』は主人公たちが不条理や闇を乗り越えて成長していく様子を描いているように思えます。
どちらが良いという評価は置いておいて、それぞれ根本的にテーマが違うことは間違いないですね。
同じ鬼退治のコンテンツでありながら、どこか雰囲気が違う両作品。そう感じる理由は、時代背景・作品ジャンルといったところにあるのではないでしょうか。『鬼滅の刃』は時代劇という特性があったため、その分野ではヒット要素となる”新撰組”のテイストを取り入れたことも爆発的な人気に繋がったと言われています。
しかし、共通点も多く、時代背景が重なる場面もあることや、人間になるために鬼退治をしているという前提は同じだということもお伝えさせていただきました。
この記事をご覧になった機会に、まだOVA作品『鬼切丸』を視聴したことがないようなら観てみてください。大人気アニメ『鬼滅の刃』と同じようなテイストもあって、惹きつけられるものがあると思いますよ。
視聴されたら、皆さんの感想を当記事のコメントに書き込んでもらえると嬉しいです。
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今回は鬼退治という観点から『鬼滅の刃』との比較検証を行ないましたが、『妖怪人間ベム』と比較してみるのも面白そうですよね。意外と類似しているポイントは多いような気がします。