2022年5月23日 更新
【訃報】映画「炎のランナー」「ブレードランナー」などを手掛けた音楽家・ヴァンゲリスさん死去。
「炎のランナー」「ブレードランナー」など数々の映画音楽を手掛けたシンセサイザー奏者・作曲家のヴァンゲリス(本名:エヴァンゲロス・オディセアス・パパサナスィウ)さんが17日、フランスの病院で亡くなっていたことが明らかとなりました。79歳でした。
【訃報】映画「炎のランナー」「ブレードランナー」などを手掛けた音楽家・ヴァンゲリスさん死去。
「炎のランナー」「ブレードランナー」など数々の映画音楽を手掛けたシンセサイザー奏者・作曲家のヴァンゲリス(本名:エヴァンゲロス・オディセアス・パパサナスィウ)さんが17日、フランスの病院で亡くなっていたことが明らかとなりました。79歳でした。
第一報はこちらです!
ヴァンゲリスさんは1943年、ギリシャ中部の港町・ヴォロス出身。独学で音楽を学び、60年代後半にはフランスへと移住しプログレッシブ・ロックバンド「アフロディテス・チャイルド」を結成しました。その後はプログレ5大バンドの一角である「イエス」への加入の噂もあったもののそれを断り、ソロ活動を本格化。映画音楽の世界へと進出し、1981年公開の映画「炎のランナー」、1982年公開の映画「ブレードランナー」などの音楽を担当し、シンセサイザーを多用した先駆的な音楽性で、一躍時の人となりました。その後も2000年のシドニーオリンピックや2002年の日韓W杯の音楽などを担当し、電子音楽界の重鎮として高い評価を得ていました。
ヴァンゲリスが手掛けた音楽を振り返る!!
ヴァンゲリスさんの手掛けた音楽ですが、そのメロディはシンプルで美しく、強く印象に残るものが多いことで有名であり、例えば映画「炎のランナー」のテーマ曲などは、ヴァンゲリスさんの名前は知らなくとも、誰もが一度は聞いたことがあると思います。ここでは、彼の遺した音楽について軽く振り返っておきましょう。
炎のランナー
1981年公開のイギリス映画「炎のランナー」。1924年のパリオリンピックでのメダルを目指した実在の二人のランナーを描いた作品であり、ヴァンゲリスさんはその音楽を担当し、第54回アカデミー賞作曲賞を受賞しています。また2012年のロンドンオリンピックでも、表彰式に「炎のランナー」の音楽が使用されています。
炎のランナー テーマ曲 (ヴァンゲリス) Chariots of Fire - Vangelis
ブレードランナー
1982年公開のSF映画「ブレードランナー」。フィリップ・K・ディックのSF小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を原作とした、ハリソン・フォード主演作品でした。音楽面では、1983年度英国アカデミー賞の作曲賞・音響賞を受賞してます。
Blade Runner (End Titles)
南極物語
ヴァンゲリスさんは邦画の音楽を担当したこともあり、その代表作としては1983年公開の映画「南極物語」が挙げられます。南極観測隊の苦難とそり犬たちの悲劇を描いており、高倉健や渡瀬恒彦らの熱演が光る作品でした。
南極物語 メインテーマ / ヴァンゲリス (1983) 追悼
日韓W杯
映画以外では、1997年の世界陸上競技選手権大会の開会式、2000年のシドニーオリンピック閉会式、日韓同時開催となった2002 FIFAワールドカップ公式アンセム、2004年アテネオリンピック誘致活動のアニメーションサントラなどを担当。スポーツイベントでも彼の音楽は有名であり、日韓W杯の公式アンセムを収録したマキシシングルは、当時のオリコン最高位5位まで上昇するなど、CD単体でも商業的にヒットしました。
FiFa World Cup Official Anthem (2002)
このように、様々な場面を通じて我々に音楽の素晴らしさを届け続けてくれたヴァンゲリスさん。その偉業は、これからも音楽の歴史に刻まれていくことは間違いないでしょう。ご冥福をお祈り申し上げます。
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