2016年12月28日 更新

昭和の名脇役・殿山泰司の半生を描いた映画『三文役者』

昭和屈指の名脇役として知られる殿山泰司。彼の没後、盟友・新藤兼人が彼の生涯を映画化したのが『三文役者』だった。俳優の竹中直人が殿山役を好演している。自らを三文役者と名乗った殿山の半生が描かれた一作だ。

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映画『三文役者』

日本映画屈指の名バイプレイヤーとして知られる殿山泰司の半生を描く感動作。出演した名作群やその撮影現場を完全再現するなど、映画ファン必見の見せ場も随所に。
映画『三文役者』

映画『三文役者』

1989年に肝臓がんにより73歳で死去した殿山泰司(とのやま たいじ)。
2000年に盟友・新藤兼人が彼の生涯を映画化したのが『三文役者』だった。殿山を俳優の竹中直人が演じた。
映画『三文役者』

映画『三文役者』

映画『三文役者』 あらすじ

1915年10月17日、タイちゃんこと殿山泰司は、銀座の“おでんお多幸”の長男として生まれ、36年、俳優となった。36歳の時、タイちゃんは京都の喫茶店“フランソワ”のウェイトレス、キミエと出会い相思相愛の仲になる。
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ところが、彼には既に鎌倉に内縁の妻・アサ子がいたのだ。タイちゃんは、女優のオカジこと乙羽信子を介してアサ子に別れ話を持ち出すが、逆にアサ子はタイちゃんに黙って婚姻届を出し、養女まで迎えてしまう。しかし、東京でタイちゃんと同棲を始めたキミエも負けてはいない。対抗心をむき出しにして、兄の息子・安夫を養子に取ったのだ。
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こうして、たちまち二児の父親になってしまったタイちゃんであったが、仕事では「愛妻物語」「裸の島」といった素晴らしい作品に恵まれ、しかも「人間」では数々の賞に輝いた。その後、肝硬変、母の死、子供たちの結婚、浮気事件、様々な出来事を経て、古希を迎える年となったタイちゃん。
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選り好みせず仕事をしてきた彼だったが、このところめっきり仕事の依頼が減っていた。ところが余命半年の診断を受けた時、皮肉にも3本の仕事が舞い込んでくる。そして、堀川弘通監督の「花物語」への出演を終えた直後の1989年4月30日、ジャズとミステリィをこよなく愛した三文役者・タイちゃんは、キミエに看取られながら他界した。
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殿山泰司の人物像

1915年(大正4年)10月17日生まれ。1989年(平成元年)4月30日没。
兵庫県神戸市出身。中央区立泰明小学校、東京府立第三商業学校卒業。

俳優、エッセイスト。終戦後の日本映画界において独特の風貌で名脇役として活躍した。
殿山泰司

殿山泰司

本作の監督である新藤兼人の作品に多く出演。
『裸の島』では島の男の役で乙羽信子と共演(これは一言も喋らない、台詞の無い脚本)、同じく新藤作品の『人間』では漂流する漁船の船長役で、それぞれ主役をつとめた。

「お呼びがかかればどこへでも」をモットーに「三文役者」を自称して、巨匠の作品から児童教育映画、娯楽映画、ポルノに至るまで様々な映画に脇役として出演した。
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