土曜ワイド屈指の人気シリーズ
『終着駅シリーズ』は、1990年12月8日から2022年12月22日までの32年間、38回にわたって放送された刑事ドラマシリーズで、原作は、森村誠一著『牛尾刑事・事件簿』。土曜ワイド劇場の人気シリーズとして知られ、2016年に土曜ワイド劇場が終了した後も、2時間サスペンス枠で引き続き放送されました。
主人公の牛尾正直刑事を演じた俳優は、実は最初の4作は『太陽にほえろ!』の山さんこと露口茂でした。第5作以後は、おなじみの片岡鶴太郎が演じています。愛称はモーさん。
ドラマは、警視庁新宿西警察署所轄の殺人事件を、同署に所属する牛尾と仲間の刑事たちが協力して解明していく、典型的な刑事モノサスペンスです。
では、本シリーズのファンの一人である筆者の独断と偏見で、ドラマ再放送時の見どころを振り返ります。
主人公の牛尾正直刑事を演じた俳優は、実は最初の4作は『太陽にほえろ!』の山さんこと露口茂でした。第5作以後は、おなじみの片岡鶴太郎が演じています。愛称はモーさん。
ドラマは、警視庁新宿西警察署所轄の殺人事件を、同署に所属する牛尾と仲間の刑事たちが協力して解明していく、典型的な刑事モノサスペンスです。
では、本シリーズのファンの一人である筆者の独断と偏見で、ドラマ再放送時の見どころを振り返ります。
大野克夫 「終着駅シリーズのテーマ」 露口茂Ver.
大野克夫 「終着駅シリーズのテーマ」 露口茂Ver.
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牛尾を信頼する坂本課長の存在
新宿西警察署・刑事課で牛尾の上司といえば、坂本課長。第17作までは主に名古屋章が演じましたが、2003年に名古屋が急逝し、第18作以後は秋野太作が演じました。
坂本は牛尾に全幅の信頼を寄せており、牛尾が考え込んでいれば声をかけ、捜査会議で意見がまとまっている時でも、牛尾が浮かない表情をしていれば、必ず意見を聞き出します。また、牛尾がどんなに突拍子もない考えを述べてもそれを尊重し、捜査の中に取り入れ、結果的に捜査を正しい方向に導いていきます。この有能な上司の存在なくして、牛尾の活躍はなかったと言っても過言ではないでしょう。
坂本課長を演じた、名古屋章と秋野太作。いずれも温厚で寛容、そして決断力のある雰囲気を醸し出しており、適役だったと言えるでしょう。
坂本課長が「モーさん」と言って牛尾に声をかけるシーンは、捜査進展の大きな一歩となっていることが多く、ドラマ最大の見どころの一つです。
坂本は牛尾に全幅の信頼を寄せており、牛尾が考え込んでいれば声をかけ、捜査会議で意見がまとまっている時でも、牛尾が浮かない表情をしていれば、必ず意見を聞き出します。また、牛尾がどんなに突拍子もない考えを述べてもそれを尊重し、捜査の中に取り入れ、結果的に捜査を正しい方向に導いていきます。この有能な上司の存在なくして、牛尾の活躍はなかったと言っても過言ではないでしょう。
坂本課長を演じた、名古屋章と秋野太作。いずれも温厚で寛容、そして決断力のある雰囲気を醸し出しており、適役だったと言えるでしょう。
坂本課長が「モーさん」と言って牛尾に声をかけるシーンは、捜査進展の大きな一歩となっていることが多く、ドラマ最大の見どころの一つです。
「終着駅シリーズ」のプロデューサーが作品に懸ける思いを語る!
「終着駅シリーズ」のプロデューサーが作品に懸ける思いを語る!(1/4)
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松村雄基時代の大上刑事
新宿西警察署・刑事課でコンビを組むのは、後輩の大上刑事。8人の俳優が演じていますが、俳優によって、大上刑事の描かれ方、目立ち方が全く異なります。大上刑事が比較的フォーカスされたのは、 第5作から第8作の松村雄基、第20作から第23作の増沢望、第24作以後の東根作寿英あたりでしょう。
特に注目は、シリーズ初期の第5作から第8作(1996〜1998年)に登場した松村雄基。正確には、松村雄基演じる大上刑事への牛尾刑事の態度です。シリーズ通して大上は牛尾のサブとして控えめな存在で描かれていますが、松村雄基はわりと自己主張のある大上で、それに対して牛尾は「それは違う」「お前に言われたくない」などほぼ否定的な態度をとります。そこまで言うかというセリフも多く、けんもほろろな受け答えが楽しめます。シリーズ初期作品のため、再放送の機会は少ないと思われますが、もし放送されたら注目です。
余談ですが、片岡鶴太郎、松村雄基、西新宿の所轄署といえば、1991〜1993年に放映された『ララバイ刑事』を思い浮かべる人もいるでしょう。牛尾&大上の関係も、このドラマを彷彿とさせるものがあり、機会があれば、見比べて違いを楽しみたいところです。
特に注目は、シリーズ初期の第5作から第8作(1996〜1998年)に登場した松村雄基。正確には、松村雄基演じる大上刑事への牛尾刑事の態度です。シリーズ通して大上は牛尾のサブとして控えめな存在で描かれていますが、松村雄基はわりと自己主張のある大上で、それに対して牛尾は「それは違う」「お前に言われたくない」などほぼ否定的な態度をとります。そこまで言うかというセリフも多く、けんもほろろな受け答えが楽しめます。シリーズ初期作品のため、再放送の機会は少ないと思われますが、もし放送されたら注目です。
余談ですが、片岡鶴太郎、松村雄基、西新宿の所轄署といえば、1991〜1993年に放映された『ララバイ刑事』を思い浮かべる人もいるでしょう。牛尾&大上の関係も、このドラマを彷彿とさせるものがあり、機会があれば、見比べて違いを楽しみたいところです。
【片岡鶴太郎】『終着駅』牛尾刑事シリーズ撮影の裏側と矢沢永吉の驚愕のパフォーマンス⁉︎
【片岡鶴太郎】『終着駅』牛尾刑事シリーズ撮影の裏側と矢沢永吉の驚愕のパフォーマンス⁉︎
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牛尾に反論する山路刑事の存在
新宿西警察署・刑事課には有能な刑事が多く在籍していますが、その中で特に有能な一人が山路刑事です。第18作から第19作までがでんでん、第21作以後は徳井優が演じました。
捜査会議で、牛尾が自身の見立てを述べるとき、その抜け穴や欠陥を指摘し、反論するのが山路の役割です。しかし、決して牛尾に反発しているわけではなく、あくまで建設的な議論をしているだけで、実際には互いに互いの存在を認め合っている良好な関係です。山路は、捜査を良い方向に進めるための、アンチテーゼ的な存在と言えるでしょう。無論、牛尾の推理が正しいと分かれば、山路は全面的に牛尾に協力します。
身内の刑事課の中でも一筋縄で行かないところもまた、このドラマの見どころの一つでしょう。
捜査会議で、牛尾が自身の見立てを述べるとき、その抜け穴や欠陥を指摘し、反論するのが山路の役割です。しかし、決して牛尾に反発しているわけではなく、あくまで建設的な議論をしているだけで、実際には互いに互いの存在を認め合っている良好な関係です。山路は、捜査を良い方向に進めるための、アンチテーゼ的な存在と言えるでしょう。無論、牛尾の推理が正しいと分かれば、山路は全面的に牛尾に協力します。
身内の刑事課の中でも一筋縄で行かないところもまた、このドラマの見どころの一つでしょう。
岡江久美子演じる牛尾の妻
牛尾の妻・澄枝を演じたのは、今は亡き岡江久美子。事件に直接関係することはあまりありませんが、彼女の存在なくして、このシリーズは語れません。
牛尾は、妻・澄枝と二人暮らしで、子供はいません。夫唱婦随を絵に描いたような夫婦関係で、自宅では澄枝が、夫にお燗をつけたり、夫の話を聞いたりして、牛尾を支える献身的な姿が印象的です。時に、期せずして事件解決のヒントを牛尾に授けることがあり、実はその後の展開で重要な存在でもあります。事件関係者と接点があることもあり、その時も分け隔てなく澄枝らしく優しく接します。
2020年4月、長年、妻・澄枝を演じてきた岡江久美子が急逝。ドラマの継続が懸念されましたが、制作スタッフは、一切代役を立てず、妻・澄枝は亡くなったという設定でドラマを続行しました。ファンの間では、この大英断を支持する人が多く、胸をなでおろしたという人もいたようです。
第37作(2021年)のエンディングでは、妻・澄枝の回想シーンとともに、牛尾が妻への思いを語るナレーションがありました。テーマは「愛別離苦」。心なしか牛尾(片岡鶴太郎)の声が上ずり、涙声になったようにも聞こえ、号泣したという視聴者もいたようです。
牛尾は、妻・澄枝と二人暮らしで、子供はいません。夫唱婦随を絵に描いたような夫婦関係で、自宅では澄枝が、夫にお燗をつけたり、夫の話を聞いたりして、牛尾を支える献身的な姿が印象的です。時に、期せずして事件解決のヒントを牛尾に授けることがあり、実はその後の展開で重要な存在でもあります。事件関係者と接点があることもあり、その時も分け隔てなく澄枝らしく優しく接します。
2020年4月、長年、妻・澄枝を演じてきた岡江久美子が急逝。ドラマの継続が懸念されましたが、制作スタッフは、一切代役を立てず、妻・澄枝は亡くなったという設定でドラマを続行しました。ファンの間では、この大英断を支持する人が多く、胸をなでおろしたという人もいたようです。
第37作(2021年)のエンディングでは、妻・澄枝の回想シーンとともに、牛尾が妻への思いを語るナレーションがありました。テーマは「愛別離苦」。心なしか牛尾(片岡鶴太郎)の声が上ずり、涙声になったようにも聞こえ、号泣したという視聴者もいたようです。
✅ タレント・俳優の片岡鶴太郎が、テレビ朝日系スペシャルドラマ・終着駅シリーズの最新作『終着駅シリーズ37 停年のない殺意』が、あす4月1日(20:00~)に放送されるのを前に、共演した故・岡江久美
✅ タレント・俳優の片岡鶴太郎が、テレビ朝日系スペシャルドラマ・終着駅シリーズの最新作『終着駅シリーズ37 停年のない殺意』が、あす4月1日(20:00~)に放送されるのを前に、共演した故・岡江久美
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牟田刑事官&事件記者冴子とのコラボ
かつて土曜ワイド劇場の年末スペシャルとして恒例だったのが、『終着駅シリーズ』、『牟田刑事官事件ファイル』、『事件記者冴子の殺人スクープ』のコラボドラマ。2001〜2005年のスペシャル第1作〜第5作は3作のコラボ、2006〜2017年のスペシャル第6作〜第17作は、『終着駅』、『事件記者冴子』の2作のコラボで放映されました。
コラボならではの見どころが多く、2時間サスペンスファン垂涎のシーンが続々と登場します。
牟田刑事官(演:小林桂樹)が「モーさん」と呼ぶシーン、牛尾が牟田刑事官の部下・岩城(演:東幹久)と行動を共にするシーン、横浜山下警察署と新宿西警察署が合同捜査になるシーン、牛尾が、冴子(演:水野真紀)、浩平(演:船越英一郎)と情報交換しながら捜査を進めるシーンなど、見どころは枚挙にいとまがありません。
異なるドラマ同士が、最初にどう関係してくるのか、そして、ドラマの途中では、誰と誰がどう絡むのかが注目のポイントでしょう。もちろん、事件の推理や捜査の進展も必見です。
コラボならではの見どころが多く、2時間サスペンスファン垂涎のシーンが続々と登場します。
牟田刑事官(演:小林桂樹)が「モーさん」と呼ぶシーン、牛尾が牟田刑事官の部下・岩城(演:東幹久)と行動を共にするシーン、横浜山下警察署と新宿西警察署が合同捜査になるシーン、牛尾が、冴子(演:水野真紀)、浩平(演:船越英一郎)と情報交換しながら捜査を進めるシーンなど、見どころは枚挙にいとまがありません。
異なるドラマ同士が、最初にどう関係してくるのか、そして、ドラマの途中では、誰と誰がどう絡むのかが注目のポイントでしょう。もちろん、事件の推理や捜査の進展も必見です。
【速報】作家・森村誠一さん(90)肺炎で死去 「人間の証明」など(2023年7月24日)
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