日本の絵文字がアメリカで書籍化!?
米ニューヨーク州ブルックリンに所在するグラフィックデザイン書店「Standards Manual」は、日本で1999年に誕生した176の「emoji(絵文字)」の書籍化に向けた資金調達をクラウドファンディングサイト「Kickstarter」にて開始しました。このプロジェクトに参加すると、早期価格で書籍が入手できるほかスタンプアプリの無料ダウンロードも出来るとのこと。
日本の絵文字は今や世界の「emoji」!?
私たち日本人にとって「絵文字」は、いわゆる“ガラケー”とよばれた携帯電話でメール送信をする上で、必要不可欠な文字情報でした。若干25歳だったNTT DOCOMOの栗田穣崇氏がデザインをし、1999年に国内リリースされた12×12ドットの小さなサイズで描かれたシンプルな絵文字は176個。世界初の絵文字であり、20年近く経った今、世界中で使用されている絵文字の原型と言われています。
2010年10月には、AppleとGoogleがiPhoneとAndroid用に722個の絵文字をリリース。これ以降、キャラクターは1,000を超え、様々なプロバイダによって多くのデザインが追加されていきました。絵文字は、感情表現の普遍的なツールとして今や、バイリンガルな存在となっています。
この功績にいち早く気づいたニューヨーク近代美術館(MoMA)は、2016年12月~2017年3月まで絵文字を「emoji」として、大判形式で常設展を開催。絵文字は日本を離れ、進化し、何十億人もの人々によって「emoji」として使用されていることに私たち日本人も後に知ることとなったのです。
「emoji」本は日本のデジタルアートとしての芸術品!!
『emoji(絵文字)』とシンプルなタイトルのついた本の中では、栗田氏とドコモが生み出した作品が高く評価、研究されています。そして、彼らが意図せずに生み出した芸術作品が世界中で急激に広まっていく様子が描かれています。
また、それぞれの絵文字のスケッチイメージとデジタルアートワークがドコモの技術データとともに紹介。さらに、栗田氏の紹介と近代美術館(MoMA)のPaola Antonelli(パオラ・アントネッリ)とPaul Galloway(ポール・ギャロウェイ)のエッセイも掲載されています。
レトロなemojiスタンプが無料で貰えます!
今回プロジェクトに協力すると、上述の書籍に加え、iOSまたはAndroidで使えるemojiスタンプもプレゼントされます。日本人にとってちょっとレトロな、でも逆に今とても新しい感覚のemojiスタンプに仕上がっています。