2023年2月10日 更新
【訃報】映画監督・小沼勝さん死去。谷ナオミ主演のSM映画「花と蛇」など
映画監督の小沼勝(こぬま まさる)さんが1月22日、肺炎のため亡くなっていたことが明らかとなりました。85歳でした。
【訃報】映画監督・小沼勝さん死去。
映画監督の小沼勝(こぬま まさる)さんが1月22日、肺炎のため亡くなっていたことが明らかとなりました。85歳でした。
第一報はこちらです!
小沼さんは1937年12月30日、北海道小樽市出身。1961年に日本大学芸術学部を卒業後、日活に助監督として入社。1971年に「花芯の誘い」で映画監督デビューを果たすと、その耽美的な描写で「花と蛇(1974年)」など日活ロマンポルノの名作を数多く世に送り出しました。また日活を退社した後、「NAGISA(2001年)」が第51回ベルリン国際映画祭のキンダーフィルムフェスト部門でグランプリを受賞するなど、海外でも高い評価を得ていました。
小沼勝さん プロフィール
1971年の映画「花芯の誘い」で監督デビュー後、団鬼六原作の「花と蛇(1974年)」をはじめ、「生贄夫人(1974年)」「夢野久作の少女地獄(1977年)」「軽井沢夫人(1982年)」「女囚 檻(1983年)」「箱の中の女 処女いけにえ(1985年)」など、70年代~80年代における日活ロマンポルノの名作を数多く手がけており、SM物の耽美的な描写に定評があった小沼さん。ロマンポルノ以外では、「火曜サスペンス劇場」の演出などを手掛けることも。また2001年には、60年代の江の島を舞台とした青春ドラマ「NAGISA」が世界的な評価を得ています。
「軽井沢夫人」
「NAGISA」
映画「花と蛇」を振り返る!!
小沼さんの作品の中でも、特に振り返っておきたいのが1974年の谷ナオミ主演映画「花と蛇」。団鬼六による同名のSM小説を原作とした作品で、上流階級婦人が異常なプレイに堕ちていく様を耽美的に描いた、日活ロマンポルノの代表作として知られています。以後も幾度となく映画化されており、2004年~2005年には石井隆監督・杉本彩主演の「花と蛇」「花と蛇2 パリ/静子」が大きな話題となっています。
「花と蛇」以下のサイトで視聴可能!!
ミドル世代なら思い出しておきたい!「花と蛇」で主演を務めた谷ナオミ!!
70年代を代表するロマンポルノ作品と言える「花と蛇」ですが、その主演女優・谷ナオミの存在感も当時大きな話題となりました。1948年10月20日、福岡県福岡市出身。1967年にピンク映画で女優デビューした谷ですが、その後日活に活動の場を移し、1974年には「花と蛇」に出演。以後も団鬼六作品にしばしば登場し、「初代SMの女王」と称されていました。1978年には、「薔薇の肉体」で第2回日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。1979年に結婚とともに引退後は、喫茶店やスナックを経営。2013年にはそちらも引退したとのことです。また2011年には、同年に80歳で死去した団鬼六の告別式で弔辞を読み上げています。
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