幼い頃に読み聞かされたり、小学校の図書としても親しみ育ってきた五味太郎(ごみ たろう)の絵本。
柔らかな絵のタッチに隠されたユーモアがとても痛快でした。
愛情溢れる五味の作品を、いくつか年代を追ってご紹介します。
時代を経ても楽しめる五味の世界をご堪能ください!
柔らかな絵のタッチに隠されたユーモアがとても痛快でした。
愛情溢れる五味の作品を、いくつか年代を追ってご紹介します。
時代を経ても楽しめる五味の世界をご堪能ください!
1977年、『みんなうんち』
1977年7月1日に発売された『みんなうんち』。
本書で五味は”動物はみんなうんちをするものだ”と伝えています。排泄物という一見扱い辛いテーマを五味独特のユーモアで描いています。
ミッフィーを日本に紹介し、福音館書店の編集者としていわさきちひろなどを発掘した松居直は、本書を「知識の枠を超えた科学の絵本」と評し、「意外性と語りのユーモア」が「心に残る絵本体験」を生みだしたとしています。
本書で五味は”動物はみんなうんちをするものだ”と伝えています。排泄物という一見扱い辛いテーマを五味独特のユーモアで描いています。
ミッフィーを日本に紹介し、福音館書店の編集者としていわさきちひろなどを発掘した松居直は、本書を「知識の枠を超えた科学の絵本」と評し、「意外性と語りのユーモア」が「心に残る絵本体験」を生みだしたとしています。
『みんなうんち』は特にストーリーはない。 初めの16ページはうんちをめぐるいろいろな情景が対照(ゾウとネズミのおおきいうんちとちいさいうんち)、比較(いろいろな動物がいろいろなうんちを排泄)、質問(くじらのうんちはどんなか)などを用いて描かれる。
17ページでは、名前の書いていない男の子が赤いシャツを着てと黒のつなぎを脱ぎながらトイレに駆け込んでいく。
絵本は次におとな、こども、幼児、あかちゃんがどうやってうんちをするかまたはおむつをしているかを描く。 そのあと、男の子を含まないイラストが3つ続き、その次のページでは、男の子ひとりがトイレットペーパーを使い水を流している場面。
絵本は最後に、動物はだれでも食べるからうんちをするのだと説明し、男の子と6匹の動物がうんちをしている場面を背面から描いて「みんなうんち」と言葉を添える。
みんなうんち 絵本 読み聞かせ 五味太郎 Study of Japanese
via www.youtube.com
1978年、『たべたの だあれ』
第25回サンケイ児童出版文化賞した絵本『たべたの だあれ』。1977年に文化出版局より発売されました。
「どうぶつあれあれえほん」シリーズでは他に『かくしたの だあれ』があります。
同書はページをめくる度に登場する動物が増えていき、数も覚えることができる仕掛けがあります。
当時はまったく気が付きませんでしたっ!
「どうぶつあれあれえほん」シリーズでは他に『かくしたの だあれ』があります。
同書はページをめくる度に登場する動物が増えていき、数も覚えることができる仕掛けがあります。
当時はまったく気が付きませんでしたっ!
「さくらんぼ たべたの だあれ」。ゾウのイラストをよく見ると、尻尾がさくらんぼになっている。「いちご たべたの だあれ」と探してみると、ライオンの鼻がいちごに。ウシの模様が目玉焼きになっていたり、へビがサンドイッチ柄になっていたり、トンボの体がソーセージになっていたり。
かくしたの だあれ 五味太郎作【絵本の読み聞かせ】
via www.youtube.com
絵本 読み聞かせ たべたのだあれ
via www.youtube.com
1986年、『ことわざ絵本』
1986年に岩崎書店より発売された『ことわざ絵本』。
一つのことわざを1見開きで構成。右が従来通りの絵と解説、左が五味の創作した面白ことわざになっています。発売後にロングセラーとなり、五味の代表作の一つと言えるのではないでしょうか。
一つのことわざを1見開きで構成。右が従来通りの絵と解説、左が五味の創作した面白ことわざになっています。発売後にロングセラーとなり、五味の代表作の一つと言えるのではないでしょうか。
日本人のくらしの中で、ながい間使われつづけてきた「ことわざ」を、見聞きの片ページでその意味や使われ方を紹介した上で、もう片ページで、五味流の現代的解釈による、新しい「ことわざ」再創造の冴えを見せている。
古くから使われてきたがゆえに、子供にとって馴じみにくいことわざを、今の子供のくらしにとけ込ませて再創造したところが面白い。たとえば、「船頭多くして船山にのぼる」は、「主役ばかりじゃ芝居にならぬ」―というように…。イラストによる表現は、いっそう「ことわざ」のもつ、意味や意義をきわだたせている。
sou 読み聞かせ ことわざ絵本2 五味太郎さん
via www.youtube.com
1990年、『らくがき絵本 50%』
1990年にブロンズ社より発売された『らくがき絵本 50%』。
「らくがきこそが絵のはじまり」と五味太郎が、らくがきの楽しさを伝えるかきこみ式絵本です。
大ボリュームのページに塗り絵やことば遊び、めいろなどが散りばめられた楽し過ぎる一冊。
以降、「らくがき絵本」はシリーズ化され、人気の絵本となっています。
アメリカ、イギリス、スペイン、フランスなど海外でも翻訳され、発売されています。
フランス版が現地で人気となり、各国で翻訳されるきっかけとなったそうです。
「らくがきこそが絵のはじまり」と五味太郎が、らくがきの楽しさを伝えるかきこみ式絵本です。
大ボリュームのページに塗り絵やことば遊び、めいろなどが散りばめられた楽し過ぎる一冊。
以降、「らくがき絵本」はシリーズ化され、人気の絵本となっています。
アメリカ、イギリス、スペイン、フランスなど海外でも翻訳され、発売されています。
フランス版が現地で人気となり、各国で翻訳されるきっかけとなったそうです。