サントリー ローヤルはウマい。味もCMも。80年代のサントリー ローヤルのCM振り返ります。
2019年3月12日 更新

サントリー ローヤルはウマい。味もCMも。80年代のサントリー ローヤルのCM振り返ります。

空前ともいえる昨今の国産ウイスキーブーム。それを支えているのは何もプレミアムウィスキーだけではありません。サントリー創業者の鳥井信治郎が手掛けたサントリー ローヤルはウマい。味だけではなくCMもウマいのです。80年代のサントリー ローヤルのCMを振り返ります。

7,751 view

サントリー ローヤル

ウィスキーが全く売れんという時代がありました。それでも国内メーカーは努力に努力を重ね、今では空前の大ブーム。世界的に国産ウィスキーは認められ品薄、いえ、品薄どころか在庫が底をつき販売できないほどです。
サントリーの山崎など高級ウィスキーの人気が高いわけですが、サントリーにはもう少し手ごろで手に入るローヤルという素晴らしいウィスキーがあります。
サントリー ローヤル

サントリー ローヤル

ウイスキー 日本 700ml
サントリーローヤルは、サントリー(当時は寿屋)の創業者であり、初代マスターブレンダーでもあった鳥井信治郎が自身の全てを注ぎ込んだ渾身のウィスキーなのです。
1960年に創業60周年を記念して発売ということで、ラベルには60の文字が入っていました。
サントリー ローヤル

サントリー ローヤル

1960年
サントリーローヤル、創業60周年を記念して発売
1990年頃にスリムボトルが発売され(2007年に丸みのあるボトルにリニューアル)た以外は、ラベルの変更だけで基本的にはボトルの変更は行われていません。
サントリー ローヤル スリム

サントリー ローヤル スリム

660ml
発売当初は高価すぎて、とても一般人には手の届く代物ではありませんでした。オールドだって高級という位置づけですからねぇ。ご贈答用として買えるかどうかといったところです。
1980年代中期以降より、山崎や白州、響などといった更に高級な商品が出てきたことや、酒税法が改正されたことで値段が下がり、80年代に入り、ようやく一般人の手に入るようになりました。
と、同時に80年代のサントリー ローヤルは素晴らしいCMを連発するんです。まるで映画のようなCM、ご紹介しましょう。

アーネスト・ヘミングウェイ

80年代に入ると名作と言われるサントリー ローヤルのCMが続々と登場してきます。勿論それまでも素晴らしいCMはありました。ただ、サントリーに限ったことではありませんが、バブルへ向かって景気が良くなっていくために、CMに巨額の製作費をかけられるようになったことが大きかったかと思われます。

1980年から1982年にかけて放映されたサントリー ローヤルのCMは、アーネスト・ヘミングウェイやジョン・スタインベックといった文豪の作品を題材にして制作されました。

1980 サントリー ローヤル

「男はグラスの中に、自分だけの小説を書く事が出来る」。男のロマンですね。しかも、サントリー ローヤルが持つ格調の高さも言い表してます。ナレーションを担当したのは森山周一郎。これもまた、いい味出してます。

アルチュール・ランボー

恐らくサントリー ローヤルのCMでもっとも有名なのは、1983年から1985年にかけて制作された世界の偉人シリーズではないかと思います。

第一弾はアルチュール・ランボーです。天才的な詩人ですが、どうでしょう。知る人は少なかったのではないかと思います。そうなんです。専門家の間では有名。しかし、一般的には知ってそうで知らない人物を取り上げているところが、このシリーズのミソなんですね。

サントリーローヤル「詩人ランボー」篇 ② 1983年

時は音楽的に言えばニュー・ロマンティック華やかりしころ。それがよく反映されています。とはいえ、化粧をしたランボーとは!ニーノ・ロータを思わせる音楽も印象的ですが、使われているのはマーク・ゴールデンバーグの「QUEEN OF SWORDS」という曲です。
映画ではニーノ・ロータとくれば、監督はフェリーニ。このCMもまさにフェリーニ色全開となっています。プロデュース:杉山恒太郎、ディレクション:高杉治郎、コピー:長沢岳夫という当時日本が誇るクリエーター達が集結しています。

アントニオ・ガウディ

大きな話題を呼んだランボー編に続いて制作されたのは、第二弾となるアントニオ・ガウディです。今でこそ天才建築家として多くの人が知る存在ですが、当時は一般的には全くもって知られていませんでした。と言うよりも、このCMによって日本人の多くが知るようになったと言っても過言ではないでしょう。
ガウディかぁ、上手いとこ持ってきますよねぇ。CMは前作以上に幻想的。上質な映画のようです。

サントリーローヤル「ガウディ」篇(長編)1982年

「人を酔わせるのは命」ときましたか。深い!何とも深いコピーです!奇妙な登場人物がいろいろ出てきて楽しませてくれますが、もっとも奇妙なのはガウディの建築物ですね。四角のビルばっかりの日本では、初めて見たらそりゃビックリしますよ。
34 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • コメントはまだありません

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

懐かしいウイスキーのCM

懐かしいウイスキーのCM

70年代から80年に放送されたウィスキーのTVCM。現代のCMとは異なり、男性が一人で飲むシーンが多く描かれていた。印象に残る出演者や音楽を紹介したいと思う。
マイルドウォッカをロックでちょう~~だい!!80年代「樹氷」流行りました。

マイルドウォッカをロックでちょう~~だい!!80年代「樹氷」流行りました。

樹氷~~1980年代のニュースピリッツならびに酎ハイブームを築いた商品、サントリーの樹氷、現在も親しまれつづけているロング商品で、特に80年代はお洒落なキャッチコピーで話題になりました。
ギャング | 6,772 view
「桃の天然水」の呪い!!CM出演タレントが次々と不幸に・・・

「桃の天然水」の呪い!!CM出演タレントが次々と不幸に・・・

1996年~サントリーから発売された、桃の天然水(もものてんねんすい)都市伝説なのかCMに出演したタレントが次々と不幸に見舞われているという・・・色々と調べてみました。
ギャング | 501,818 view
80年代に大人気だったサントリーのペンギンを憶えていますか?CMソングも話題となりましたよね。

80年代に大人気だったサントリーのペンギンを憶えていますか?CMソングも話題となりましたよね。

80年代にペンギンズバーという缶ビールから始まったサントリーのペンギン路線。当時、このCMは大きな話題となりました。何と言ってもキャラクターがかわいく、わずか30秒と言う限られた時間の中でグッとくるストーリーが秀逸でした。ちょっと覗いてみてくださいっ!
obladioblada | 39,670 view
「ビールをまわせ~」生ビールが飲みたくなるCMソング『すごい男の唄』ドンドン!

「ビールをまわせ~」生ビールが飲みたくなるCMソング『すごい男の唄』ドンドン!

椎名誠が出演した1987年のサントリー生ビールCM。 「ビールをまわせ 底まで飲もう~ ビールは生だぁよ サントリービール Ha!ドンドン!」と骨太でハスキーな声で歌うCMソングが印象に残っている人も多いはず。 歌っていたのは誰なのか?歌詞はどんなだったのか?懐かしの名物CMを振り返る。
小さいおっさん | 18,184 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト