「ゴッドファーザーPARTⅢ」の見どころ
マフィアのボスとして絶大な権力を握ったマイケルの最晩年の物語である。本作品でのマイケルには『Part I』や『Part II』の時のような冷酷さや非情さが消え、物語は彼の懺悔と苦悩を中心に描かれている。
1970年代後半から1980年代に明らかになったバチカンにおける金融スキャンダルと、それに関連して起きたと噂されている1978年のヨハネ・パウロ1世の「急死」や、1982年に発生し世界を揺るがす大スキャンダルとなったロベルト・カルヴィ暗殺事件といった実在の事件がほぼそのままに近い形で作品に織り込まれている。
「ゴッドファーザー PART Ⅲ」のあらすじ
三男・マイケルは父・ヴィトーからファミリーを受け継ぎ、次兄・フレドを殺しました(『ゴッドファーザー PART Ⅱ』参照)。
それから20年後の1979年。
初老にさしかかったマイケルは、「ヴィトー・コルレオーネ財団」という名のもとに多額の寄付をしてバチカンより叙勲(表彰)され、同時にバチカン内の資金運営を掌るアメリカ人のギルディ大司教との関係を得ます。権力を得たマイケルは、今度は栄誉を手に入れようとしていました。
ギルティ大司教と手を結んだマイケルは、ファミリーの繁栄を願っています。
マイケルの息子・アンソニーは父を嫌い、オペラ歌手をめざしていました。
アンソニーに大学を出てほしいと願うマイケルに対し、アンソニーは勝手に大学を中退し、反発します。
そんな折、マイケルは10年前に離婚した妻・ケイと再会します。一時険悪だった2人の仲も、時を経て少し穏やかな関係になっていました。
マイケルの妹・コニーが、後継者候補として長兄・ソニー(故人)の息子・ヴィンセントを連れてきました。マイケルが溺愛する娘・メリーは、従兄弟にあたるヴィンセントに強く惹かれます。
メリーとヴィンセントは、ひそかに愛し合う仲になりました。マイケルにはないしょです。
マイケルはファミリーの未来と後継者について考え始めました。
ファミリーを合法的な仕事だけに絞ると決め、そう宣言したマイケルは、以前の縄張りを支配させているザザの手下・ヴィンセントを呼び、後継者として育てようとしました。
しかしこれが原因で、ザザとヴィンセントの間に抗争が勃発します。ヴィンセントはザザを殺し、関係が悪化しました。
いっぽうマイケルは、自分の右腕・ハリソンとともに、大司教との間を確実にかためようともくろみますが、法王の発病により、計画は暗礁に乗り上げます。
またマイケル自身も糖尿病を患い、早く後継者を決めないとならないとあせりました。
マイケルは、息子・アンソニーがオペラ歌手になることを認め、マイケルとアンソニーは和解します。
アンソニーのオペラデビューが決まり、ファミリーはそのオペラを見に、シシリー島に集まりました。
アンソニーの舞台を見に来た最中に、マイケルのボディガードたちが殺されます。そして公演を見て出てきたマイケルは、狙撃されました。
しかし、弾は外れ、マイケルの愛する娘・メリーの胸に当たります。それを目の前で見たマイケルは絶叫しました。
…数年後。自宅の庭の椅子に腰かけていたマイケルは、静かに息を引き取りました。
作品データ
監督 フランシス・フォード・コッポラ
脚本 マリオ・プーゾ、フランシス・フォード・コッポラ
出演 アル・パチーノ、ダイアン・キートン、アンディ・ガルシア、タリア・シャイア、イーライ・ウォラック等
公開 1990年(平成2年)
配給 パラマウント映画
時間 161分
脚本 マリオ・プーゾ、フランシス・フォード・コッポラ
出演 アル・パチーノ、ダイアン・キートン、アンディ・ガルシア、タリア・シャイア、イーライ・ウォラック等
公開 1990年(平成2年)
配給 パラマウント映画
時間 161分
マイケルの長女メアリー・コルレオーネ役はコッポラです。実はコッポラ監督、実の娘を配役しております!
via ameblo.jp
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コッポラ監督の娘のコッポラもコッポラ監督です!
コッポラ監督の愛娘。幼い頃から父の作品に端役で出演。86年の「ニューヨーク・ストーリー」では父の短編で脚本を担当。89年「ゴッドファーザーPARTIII」でマイケルの娘役で本格デビュー。賛否はあったもののイタリア娘の存在感を醸し出し、なかなかの熱演だった。その後「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」に端役出演後、「ヴァージン・スーサイズ」で監督デビュー。監督第2作目は03年、東京を舞台にした異色ラブストーリー「ロスト・イン・トランスレーション」。異文化の地での疎外感や孤独を可笑しくも切なく描いた本作は各方面から絶賛され数々の映画賞を獲得、映画監督としての地位を確固たるものにした。99年「マルコヴィッチの穴」のスパイク・ジョーンズ監督と結婚したが、その後03年12月になって意見の不一致を理由に離婚した。
「ゴッドファーザーPARTⅢ」ジョーイ・ザザのモデルは実在しました。
via www.excite.co.jp
1960年代初頭に実在したニューヨークマフィアのドン、ジョー・コロンボ。父親は、当時ニューヨーク・マフィアのトップであったアナスタシア・ファミリーのメンバーだったが、ファミリーの女を寝取ったことで、性器を切り取って口に入れられるなどされ、殺されている。
ひぇ~
彼はマスコミに対してオープンな性格で目立ちたがり屋だったという。コロンボはイタリア系アメリカ人公民権同盟を組織し、さらにこれを利用して映画『ゴッドファーザー』の製作に抗議するなど、影響力を行使しようとした。映画の大部分が撮影されたリトル・イタリー(ニューヨーク・マンハッタンにあるイタリア系住民が多く住む地区)の人々の反感を買うことを恐れ、『ゴッドファーザー』の脚本から"マフィア"という言葉を削除することに成功する。