ドラマ「天までとどけ」の長女役で出演していたことで知られる女優の若林志穂(37)が、“芸能界引退”を週刊誌に告白した。
彼女は、とある殺人事に遭遇。その苦しみとは
「睡眠薬を200錠のみ、腕を切ったこともあります。でも、いろいろ考えて、
今日は私が経験したことをすべてお話したいと思います」
若林をそこまで追い詰めたのは、01年8月26日に起きた殺人事件だった。
若林さんが、当時住んでいた世田谷の自宅マンションから稽古場へ
向かう途中に目撃した、警官とナイフを振り回す犯人が揉み合いとなり、
犯人は射殺され、警官も刺殺された事件。
実力派女優として経験を積んでいた矢先に、惨殺現場を
目の当たりにしてしまったのだ。
「自転車に乗っている子どもたちや、奥さんたちは気がつかず、
大きな刃物で威嚇する犯人が私の前で止まったんです。
必死に逃げると、後ろから“パーンッ、パーンッ、パーンッ”って
銃声が鳴り響き、誰かが“救急車!”って叫んだんです。
その夜は寝れなくて、水を入れたペットボトルを持って、
現場に血を拭きに行ったんです・・・」
8年の歳月が流れているのにもかかわらず、声を詰まらせながら
涙ながらに話す若林さんは、
「今でも道を歩いていて、知らない人が急にポケットに手を入れると、
“ナイフを隠しているんじゃないか”と、怖くなってしまうんです」
しかし彼女は、殺人事件だけが「PTSD」の直接的原因ではないというのだ。
「友達が誰ひとりいなくなりました。私が事件の目撃者だと
知らなかった知人らが、事件のことを面白おかしく話していたので、
私が激高してしまったんですね。それからどんどん周囲と気持ちが
すれ違ってしまい・・・。芸能界でも同じようなことが何度もありました」
前事務所によると、体調を理由に今年の5月末で契約を終えているが、
実際のところは、昨年の11月に若林さん本人から契約解除の申し入れがあり、
1度は保留したものの、彼女の決心は固かったという。
病気が完治したら復帰は?
「復帰するつもりはありません。今日で私は芸能界を引退します。
なぜ?本物の殺人事件を見てしまったら、演技なんてできません。
本物を越えることはできないんです」
(「週刊女性」より引用)