イソップが相模一高との練習試合の前日に突然倒れ、緊急入院した末に死去
「イソップ!」 「大木くん ラグビーはONE FOR ALL, ALL FOR ONE.(一人はみんなのために、みんなは一人のために)だよ」
演 - 高野浩和
全日本代表時代の賢治のプレースタイルに感銘し、監督に着任した賢治を慕って川浜高校へ入学。ラグビーにはとても向いていない貧相な体格で、イソップ物語の痩せキリギリスから「イソップ」のニックネームがつく。川浜高校への入学時に、自分の弱さを克服するために敢えてラグビー部に入部した。彼のラグビーに対する直向きな姿勢は荒んだ大助の心をゆり動かす。大助とは幼馴染であり、皆が怖がる大助に唯一意見を述べられる人物でもある。同時に大助にとっての心の支えである。加代に恋心を抱いていた。
運動能力は低く、試合にも出られない補欠部員であったが、他の部員が嫌がる下準備やボール磨きに取り組み、賢治からも立派なラガーマンとして認められている。寛大で自由な雰囲気の家庭に生まれ育ち、ラグビー部でも屈指の人気者であった。ラグビー部のライジング・サン(賢治が命名)のマークと新ユニフォームは彼のデザイン。1年次に脳腫瘍にかかり、あと数か月の命であることを知ったため、自殺を考えたり、トルエンを吸ったりもした。相模一高との練習試合の前日に突然倒れ、緊急入院した末に死去。
誰よりもラグビーを愛し、誰よりもひたむきに短い人生を駆け抜けていったこの少年の名前は、川浜ラグビー部に関わったすべての人の心に刻まれている。
ひ弱ななりの割には大木を庇って不良に掴みかかったり、大木から威嚇されても全くひるまないなど、意外と度胸が据わっているところがある。また、他の者には喧嘩しか出来ない大木も、奥寺に対してだけは自分の本当の胸の内を、腹を割って話せる唯一の心の友である。事実、大木は奥寺に手を出した事など一度もないのである。
モデルとなった人物も実際に脳腫瘍で亡くなっており、当時のニックネームは似たような体格をしたフランスの名選手「フーロー」から。なお、演じた高野浩和はその後アートネイチャーの社員として、コマーシャルでタレントの乙葉と共演している。
滝沢「ラグビーもボールを取り合うケンカだ。 ただしルールのあるケンカだ。」
俺にはケンカしか能がねえよ。」っていう、相変わらず時代錯誤な節回しで断る大木。
そんな大木を「ラグビーもボールを取り合うケンカだ。
ただしルールのあるケンカだ。」と口説いて入部させました。
山下「残された時間を燃焼しろ!そこにお前の命の輝きがあるんだ!」
イソップ「先生、何が言いたいんですか?」
山下「死ぬってのはな、ボールがこう、この線を越えるようなほんの僅かの間のことだ。しかし人間は生きてるうちから死を恐れるあまり、心まで死んでしまうんだ。今のお前がそうだ」
イソップ「それが人間は何の為に生きてるかってことの答えですか?」
山下「その答えは、お前が既に自分で出してるじゃないか」
イソップ「僕が……?」
山下「思い出してみろ。この間、お前は言ったじゃないか」
イソップ「ボールが生きてる間はベストを尽くさなきゃ!たとえ負けると分かっていても最後の最後まで戦いぬく、それが男だろう?」
山下は「残された時間を燃焼しろ!そこにお前の命の輝きがあるんだ!」と激励するのだった。
滝沢 節子「イソップくんはどの星になったのかしら?」
それに対して節子が「イソップくんはどの星になったのかしら?」と答えるが、
大木は「オレにはそんな少女趣味はねえよ!」と、硬派ぶってクールに振舞うとする。
そんな大木に節子は言う。「男の子だからって、恥ずかしがる事は無いのよ。
泣きなさい。悲しい時は泣くのよ」と…。
1年後の全国大会決勝:川浜高校 対 城南工業大学付属高校
マーク・ジョンソン(演 - チャールズ・モーガン)と(元校長の)山城 晋平(やましろ しんぺい)演 - 下川辰平
演 - チャールズ・モーガン
川浜高校ラグビー部のコーチ。元ウェールズ代表候補。平山主将体制になってから結果が出ず、厳しさ一辺倒の指導に行き詰まりを感じていた賢治に山城が紹介した。「エンジョイ・ラグビー」をスローガンに新たな風を吹き込み、賢治を補佐して川浜高校を日本一へと導く。
ラグビーに「厳しさ」を求める賢治とは指導方針で対立するところもあり、夜を徹して激論を交わすこともあったが、ラグビーを愛する者としての価値観は共有しており、八木のコンバートを進言するなど終盤まで賢治の参謀として活躍した。
全国大会決勝で放心状態にあった賢治に優勝の事実を伝えたのもマークである。浜っ子クラブのコーチも兼任している。「選手といえば、大学と実業団と自衛隊しかいない」日本のスポーツ環境には疑念を持っている。
モデルは当時の伏見工業高校コーチで、後に静岡県立浜松工業高校ラグビー部ヘッドコーチなどを歴任したスティーブ・ジョンソン。
滝沢 ゆかり(たきざわ ゆかり) 演 - 間下このみ
演 - 間下このみ
賢治と節子の娘。幼稚園に通っている天真爛漫で純粋無垢な女の子で、その何気ない仕草や言葉が、賢治の悩みを解決させるきっかけになることも。大木に交通事故に遭う寸前に助けられたが、後には何かとウマが合うらしく、よくからかっている。
演 - 松村雄基
内田(兄)、尾本、水原の卒業と入れ替わりで川浜高校に入学。入学前から「川浜一のワル」とアダ名される不良生徒で、不満なことがあればすぐ暴力に出るほど皆から恐れられていたが、その実、母親想いで弱い者にも優しく、先代の不良たちとは一線を画していた。
幼馴染の奥寺浩(イソップ)はそんな彼を慕い、彼に唆されたことがきっかけで川浜高校へ入り、後にラグビー部に加わることになる。
「名村グループ」の商売によって父を自殺に追い込まれ、母が苦労したことから、「名村グループ」総帥・名村謙三を「父親の仇」と恨んでおり、息子の名村直とは犬猿の仲だったが、加代の事故死後に両者と和解。
卒業時は地元の「川浜電機」入社の内定を会社都合で取り消されるも、滝沢夫妻の尽力もあり、賢治が川浜高校赴任前にラグビー部監督就任を断った「東北製鉄」に見習い工として入社(後に正社員となり勤務先の仙台から千葉へ異動)する。その後、「2」で賢治と再会。自営で会社(運送業)を立ち上げていた。そして、コーチとして賢治をサポートするようになる。
「弥栄(やさか)の清悟(しんご)」「京都一のワル」と恐れられ、不良ながら高校選抜チームに選ばれ、後に教職の道へ進んだ奈良県立奈良朱雀高校ラグビー部監督の山本清悟がモデルと言われている。しかし、実際は山本、山田英明(山本の1年後輩で、3年時にキャプテンを務めた。後述「フーロー」の親友)、大八木淳史(山田と同期で、フーローとも親友)という、3人のキャラクターを合わせて作られた。