昔は舞台女優としても活躍!脚本家・大石静さんの執筆したドラマ作品
2022年5月12日 更新

昔は舞台女優としても活躍!脚本家・大石静さんの執筆したドラマ作品

脚本家として数々の賞を受賞している大石静さん。昔は女優としても活躍していたんですよ。大石静さんの執筆したドラマ作品を振り返ってみましょう。

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脚本家デビューまで

大石静さんは東京都千代田区出身。「駿台荘」という旅館で生まれ育ちました。のちに出版した本のタイトルにもなっています。

1974年に日本女子大を卒業後、青年座研究所に入団。この頃は女優として活躍していたんですね。

その後、脚本家の宮川一郎さんに指導を受けたりもしています。1981年に劇作家である永井愛さんと2人だけの劇団「二兎社」を設立。2人で脚本と女優を交互にしていました。

1986年にスペシャルドラマ「水曜日の恋人たち 見合いの傾向と対策」で脚本を担当し、テレビドラマデビュー。1991年には脚本に専念するため、「二兎社」を退社しました。

「ヴァンサンカン・結婚」

1991年には「ヴァンサンカン・結婚」の脚本を担当。それまでは単発ドラマなどが多かったですがこの頃から連ドラを担当されるようになりました。

主演は安田成美さん。青年医師と18歳年上の上司との間で揺れうごく姿を描いたドラマです。

ヴァンサンカンというのは、雑誌のタイトルにもありますが、25歳という意味。当時はクリスマスケーキシンドロームなどという言葉もありましたし、25歳が結婚を意識する歳だったんですね。

今だったらあまり共感できないというか、時代を感じるドラマです。

このドラマで菊池桃子さんが演じた右子という女性が共感され「右子現象」という言葉が週刊誌などで取り上げられました。

他には石黒賢さん、中村あずささん、相原勇さん、西村雅彦さんなども出演されています。トレンディドラマって感じですね。

「わたしってブスだったの?]

1993年には松田聖子さん主演のドラマ「わたしってブスだったの?」の脚本を担当。タイトルからしてインパクトがあり、興味をそそられますよね。

松田聖子さん演じる帰山夕子は広告代理店につとめるコピーライター。時任三郎さん演じるデザイナーの瀬尾弘之とは犬猿の仲でありましたが、2人がコンビを組んだ作品は必ずヒットしていました。

夕子はコネで途中入社したのですが、上昇志向が強く、風当たりに負けず今の地位を築きあげてきました。そんなある日、裕子が退社しようとするとカメラマン助手の戸高竜也(西島秀俊さん)が夕子を待ち伏せていました。以前夕子から言われた一言で仕事の考えが変わり、「命を懸けた仕事」を夕子に見せ店に来たのでした。

夕子は戸高に若い頃の自分を重ね合わせ、彼に惹かれていきます。

仕事に生きる女性の生き方や恋愛を描いたドラマですね。最後の結末が切なく、今のドラマにはあまりない感じだなと思います。

「長男の嫁」

1994年にはホームドラマ「長男の嫁」の脚本を執筆しています。主演は浅野ゆう子さん。夫は石田純一さん。

タイトルの通り長男の嫁となった浅野ゆう子さん演じる中村美里は、結婚後も仕事を辞めないことで姑である節子(野際陽子さん)によく思われておらず、毎回バトルを繰り広げるという嫁姑コメディでした。

「長男の嫁」は人気作で翌年に「長男の嫁2〜実家天国」も放送されました。浅野さん、石田さん、野際さんを始め続投しているキャストが多いですが関連性はなく、全く別のお話です。浅野さんと石田さんは美里、健一という名前も同じでした。

2では浅野さんと野際さんは実の母子役です。サラリーマン家庭と自営業家庭のギャップも描いていて前作の嫁姑だけでなく家族のドタバタバトルを描いていました。

「ふたりっ子」

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1996年には連続テレビ小説「ふたりっ子」の脚本を担当しました。この作品で第15回向田邦子賞を受賞しています。

大阪の下町天下茶屋と新世界を舞台に、全く性格の違う双子のヒロインとその周囲の人との関係を描いたほのぼのしたドラマ。

ヒロインは岩崎ひろみさん、菊池麻衣子さん。双子の幼少期を本物の双子である三倉茉奈さん・佳奈さんが演じました。2人はこの作品がデビュー作で一気にその名を知られることになりましたよね。2人の反響は大きく、のちにヒロインの双子の娘として再登場しています。

さらに河合美智子さん演じる劇中歌種のオーロラ輝子も有名になりましたね。紅白歌合戦に「オーロラ輝子」の名前で出演したり、CDデビューも果たしています。

大石さんは、2000年の連続テレビ小説「オードリー」でも脚本を担当。京都太秦を舞台にしたドラマで主演は岡本綾さん。

主役の美月のモデルは大石さん自身。実の両親がいながら隣の旅館の女将にひきさかれ、実母と養母の間で揺れるというお話でした。なかなか複雑な家庭環境だったんですね。珍しい設定ですが実話だったんです。事実は小説よりも奇なりという感じですよね。

「Days」

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1998年には月9ドラマ「Days」の脚本も担当。主演は長瀬智也さん。新成人をテーマにした青春群像劇ですね。成人式から物語がスタートするのが印象的でした。成人式の日にナンパを通じてであった男女6人の恋愛や悩みなどを描いています。

奥田民生さんの主題歌「さすらい」もドラマにあっていてよかったです。

他には中谷美紀さん、菅野美穂さん、金子昇さん、小橋賢児さん,MIKIさんなどが出演しています。

大石さんは「ラブストーリーの名手」などと言われることもありますが、作品を振り返ってみるとラブストーリーだけでなく、ホームドラマ、群像劇、お仕事ドラマなど幅広いですね

舞台出身でテレビでは無名だった俳優をブレイク前に起用していることでも知られています。自分も舞台女優出身なので通じるものがあるのでしょう。今後の大石さんの作品も楽しみです。
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