1960年に「貸本漫画」としてスタートした『ゲゲゲの鬼太郎』
水木しげる原作の漫画『墓場鬼太郎』が、はじめて世に出たのは1960年のこと。当時「貸本漫画」だった同作は、その後「週刊少年マガジン」や「週刊少年サンデー」に連載されたのを契機として、安定した人気を獲得。1968年には『ゲゲゲの鬼太郎』と改称され、テレビアニメ化されるに至ります。
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60年代から00年代にかけて、計5シリーズが放送される
おそらく、多くの人が知っているのはこの“アニメ版鬼太郎”なのではないでしょうか?鬼太郎のアニメは、第1シリーズ (1968年1月3日~1969年3月30日 全65回)、第2シリーズ(1971年10月7日~1972年9月28日 全45回)、第3シリーズ(1985年10月12日~1988年2月6日 全108回)、第4シリーズ(1996年1月7日~1998年3月29日 全114回)、第5シリーズ(2007年4月1日~2009年3月29日 全100回)と、計5回にわたって放送されています。
特筆すべきは、60年代から00年代まで、すべての年代においてシリーズが存在するということ。極端な話、40歳年の離れた者同士でも「鬼太郎」に共通認識を抱けるというのは、すごいことではないでしょうか。そんなアニメ、おそらく、鬼太郎かサザエさんかくらいなものでしょう。
特筆すべきは、60年代から00年代まで、すべての年代においてシリーズが存在するということ。極端な話、40歳年の離れた者同士でも「鬼太郎」に共通認識を抱けるというのは、すごいことではないでしょうか。そんなアニメ、おそらく、鬼太郎かサザエさんかくらいなものでしょう。
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話題を呼んだ、2007年のウエンツ版・鬼太郎
そんな大人気キャラクターゆえに、アニメ化だけでなく、実写化の引き合いも多かったようで、鬼太郎は何度か映画・ドラマ化されています。もっとも最近のものだと、ウエンツ瑛士版・ゲゲゲの鬼太郎が有名。ウエンツ=鬼太郎、猫娘=田中麗奈、ねずみ男=大泉洋、砂かけ婆=室井滋、子なき爺=間寛平というなかなかアジなキャスティングは、当時大いに話題を呼んだものです。
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1985年に放送されたスペシャルドラマ版・鬼太郎とは?
このウエンツ版以外にも、鬼太郎は過去2回実写化されています。1回目は、1985年8月5日放送のテレビドラマ版。本作で主人公・鬼太郎役をつとめたのは、六浦誠という元俳優。『西部警察 PART-III』『太陽にほえろ!』『北の国から'84夏』などのドラマに出演した名子役です。
その他のキャストもなかなか趣向が凝らされており、ねずみ男には当時まだ20代だった竹中直人、砂かけ婆には昭和の大喜劇人・由利徹が抜擢されています。
ラスボスとして登場するのは、妖怪・ぬらりひょん。漫画及びアニメ版では、悪そうな顔をした禿げ頭の老人といったビジュアルのこのキャラですが、本作においては「人間の女性に変身する」という一風変わったギミックが加わっています。そのため、ぬらりひょん役をつとめたボンデージ姿の夏樹陽子が、あどけない表情の六浦版鬼太郎と対決するという、なんともシュールな戦いが繰り広げられたのでした。なお、この作品は連続ドラマ化を前提にして放送されたのにも関わらず、諸般の事情で実現しなかったのだとか。しかし、2007年にはめでたくDVD化も実現しているので、気になる方は見てみるといいでしょう。
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1987年には、ビデオ映画版も制作される
1987年に発表されたビデオ映画『ゲゲゲの鬼太郎 妖怪奇伝 魔笛エロイムエッサイム』。この作品がなぜ「ビデオ映画」という特殊な形態で世に出たのかというと、放送元となる予定だったフジテレビと制作元の東映との間に、意見の食い違いが生じたためです。
実写のテレビシリーズを前提に企画を進めていた東映側に対して、フジテレビ側はアニメ版の放送を強固に主張。結果、東映が半ば折れるカタチで、計画は頓挫したのでした。その代わりに、撮影したフィルムはビデオ映画として日の目を浴びることとなったのです。なお、この作品では同じ水木しげるの代表的人気シリーズ『悪魔くん』も特別出演しています。
実写のテレビシリーズを前提に企画を進めていた東映側に対して、フジテレビ側はアニメ版の放送を強固に主張。結果、東映が半ば折れるカタチで、計画は頓挫したのでした。その代わりに、撮影したフィルムはビデオ映画として日の目を浴びることとなったのです。なお、この作品では同じ水木しげるの代表的人気シリーズ『悪魔くん』も特別出演しています。
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なお、余談となりますが、この1985年のテレビドラマ版、1987年のビデオ映画版、そして、2007年のウエンツ版、すべてにクレジットされた俳優が存在します。誰かといえば、目玉の親父の声優を務めた田の中勇。
彼はこれら実写作品のみならず、アニメ版においてもすべてで声を当てるという、正真正銘の皆勤賞を果たしているのです。田の中さんが2010年に鬼籍に入って以降、鬼太郎の新シリーズがつくられていないのも、この偉大過ぎる親父の声を失ったのと無関係ではないのかも知れません。
彼はこれら実写作品のみならず、アニメ版においてもすべてで声を当てるという、正真正銘の皆勤賞を果たしているのです。田の中さんが2010年に鬼籍に入って以降、鬼太郎の新シリーズがつくられていないのも、この偉大過ぎる親父の声を失ったのと無関係ではないのかも知れません。
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(こじへい)
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