映画では、このような危険な山々でもロケを行い、スタッフの命かけの撮影にのぞんでいます。
世界的冒険家、植村直己の生涯を描く。原作は植村直己、脚本は岩間芳樹と佐藤純彌の共同執筆。監督は「空海」の佐藤純彌。撮影は「人生劇場(1983)」の並木宏之がそれぞれ担当。数々の極地ロケのために当時の一流の登山家が集められ、カメラマンを含む11名の撮影隊が組成された。1985年10月30日、隊員のうち7名ものメンバーがエベレストに登頂した。しかし下山中3名が遭難しかけた。
5.植村直己物語のあらすじ
1984年にアラスカのマッキンレー山で消息を絶った冒険家・植村直己の生涯をで描く。エベレスト登頂から北点到達まで、己との戦いとして冒険に賭けた彼の半生と足跡を西田敏行主演で劇的に再現したヒューマン・ドキュメンタリー。夫人との出会いや、夫人から見た真の植村直己像もクローズアップされる。1973年、グリーンランド3000キロの犬ぞり単独行を成功させた植村直己(西田)は、なじみの小料理屋の娘・公子(倍賞)に一目ぼれし結婚。放浪人生の延長として冒険という道を歩み続けていた直己は、結婚後も冒険を続け、その間に母は死に、公子は流産。平穏な家庭を築く決意を固めた彼は、最後の冒険としてマッキンレー踏破をめざすが……。
植村直己物語 予告編
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6.奥様との出会い(映画でのシーン)
奥様の名前は公子さん、映画では、賠償千恵子が演じています。冒頓な植村直己は偶然の再会を果たした公子に、自分の半生を描いた本をプレゼントします。それは、1973年のグリーンランド3000キロの犬ぞり単独行を成功させて、久しぶりに帰国した時です。その本を読みながら公子は植村直己という人間を考えるようになり、生き方に惹かれて行くことになります。
その後エベレスト国際登山隊に参加して再び帰国したあと、二人は結婚するのであります。
その後エベレスト国際登山隊に参加して再び帰国したあと、二人は結婚するのであります。
映画予告編 「植村直巳物語」
奥様との出会いが・・
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7.植村直己とともにたたかった犬たち
北極単独走行時には犬たちがなによりも重要でした。しかしその犬たちでも苦労します。なかなか良い犬を確保できず、17頭の犬の中には4、雌の犬もいて、冒険中に出産してしまうというハプニングもありました。なかなか働かない犬たちにもきちんと食糧をあたえ、何とか北極単独走行に成功するのです。
8.遭難そして、捜索終了
1984年2月12日、43歳の誕生日に世界初のマッキンリー冬期単独登頂を果たしたが、翌2月13日に行われた交信以降は連絡が取れなくなり、消息不明となった。3日後の2月16日小型飛行機がマッキンリーに行ったところ、植村と思われる人物が手を振っているのが確認されたが、天候が悪く、視界も悪かったので救出することができずに見失ってしまった。ただし、最終キャンプとして使っていた雪洞に大量の装備が残されていたことから、誤認である可能性が高いと考えられている。その後明治大学山岳部によって2度の捜索が行われたが発見されることはなく、植村が登頂の証拠として山頂付近に立てた日の丸の旗竿と、雪洞に残された植村の装備が遺品として発見されるに留まった。やがて生存の確率は0%とされ、捜索は打ち切られた。現在に至るまで遺体は未発見。最後の交信で消息が確認された1984年2月13日を植村の命日とした。享年43。