すでに最終回は決まっている!?マンガの仕組みも変えた”さいとう・たかお”と「ゴルゴ13」
2019年5月4日 更新

すでに最終回は決まっている!?マンガの仕組みも変えた”さいとう・たかお”と「ゴルゴ13」

2019年4月時点で既刊192巻となった漫画界の金字塔『ゴルゴ13』その最終回は既に描かれていて金庫に入れてあるなどの噂もありました。当時は、マンガ界で珍しい分業制で作られていました。分業制をいち早く取り入れ『ゴルゴ13』を50年以上連載し続けている「さいとう・たかを」先生です。

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さいとう・たかを 略歴

ビッグコミック 2013年 22号

ビッグコミック 2013年 22号

「ゴルゴ13」45周年を記念して表紙にさいとう・たかを
本名は、斉藤隆夫。

 1936年に5人兄弟の末っ子として和歌山に生まれる。生後間もなく転居した大阪で幼少期を過ごす。
小さい頃から絵が好きで、中学時代には府の絵画展で金賞を取ったことも。
 中学校を卒業後に実家の理髪師で働き始める。理髪店に勤めながら17歳で描いた『空気男爵』で貸本漫画家としてデビュー。その後、上京し、仲間と「劇画工房」を結成するが、「劇画工房」は短期で分裂してしまう。

 その後、国分寺市に自らの漫画制作会社として「さいとう・プロダクション」を設立。1968年連載開始の『ゴルゴ13』は、現在まで1回も休載することなく続いている。

その他の主な代表作に『台風五郎』『無用ノ介』『デビルキング』『バロム・1』『影狩り』『雲盗り暫平』『サバイバル』『劇画・小説吉田学校』『仕掛人 藤枝梅安』『鬼平犯科帳』『剣客商売』など多数。

「さいとう・プロダクション」と「リイド社」の設立

昭和35年に設立されたのが、「さいとう・プロダクション」である。
シナリオライター(脚本家)と作画家の分業により制作する方式を最初から取り入れ、漫画家のみ負担ではなく、画期的な手法であった。
分業で漫画制作することによって無理なく長期連載を請け負うことが出来ているゆえに可能なビジネスモデルとなっており、故に「ゴルゴ13」などが長く続いている一因ともなっている。

ビッグコミックの連載に目を通すと、作品の最後に「制作スタッフ」が紹介されており、そこには、構成、構図、脚本、作画……と10人以上の名前が並んでいる。
鬼平犯科帳 55巻 (SPコミックス)

鬼平犯科帳 55巻 (SPコミックス)

盗みに関わる者たちの苦悩が交錯する『おみちの客』等、9編を収録。
1960年に創業された「さいとう・プロダクション」の出版事業が法人として独立したのが1974年に創業した「リイド社」である。

そのため、他の雑誌に連載されているさいとう・たかを作品もリイド社から単行本化されている。ゴルゴ13の連載は小学館の「ビッグコミック」だが単行本はリイド社のSPコミックスから刊行されている。

現在のリイド社は、時代劇コミック誌・戦国武将コミック誌に力を入れており『コミック乱』『コミック乱ツインズ』『戦国武将列伝』などが好調でシリーズ化もされて販売されている。
『仕掛人・藤枝梅安』や『鬼平犯科帳』などは、コミック乱シリーズに掲載されている。

分業制マンガに対して『さいとう・たかを賞』を創設

さいとう・プロダクション

さいとう・プロダクション

自らの名前を冠とした漫画の賞「さいとう・たかを賞」を小学館の後援のもと設立。

これは、分業制で制作されたマンガにのみ応募する資格があり、 「さいとう・たかを」の志を受け継ぐコミック制作者に光を当て表彰し、その制作文化の継承を行うことを目的としているとのこと。

その選考委員は、やまさき十三(『釣りバカ日誌』の原作者)、池上遼一(『クライング フリーマン』などの漫画家)、長崎尚志(『MASTERキートン』などの原作者)など分業制に携わった方となっている。

『ゴルゴ13』は終わらない?最終回はどうなる?

ゴルゴ13 192 軍隊を持たぬ国

ゴルゴ13 192 軍隊を持たぬ国

「ゴルゴ13」の最終回は、既に描かれていて金庫に入っている―――――

まことしやかに噂されていた「ゴルゴ13」の最終回についての噂。
これは、既にさいとう・たかを本人により否定されている。当初は10話で終わる予定だったので、最終回のストーリーは頭の中にあると各所のインタビューで答えている。

分業制を確立された今でもデューク東郷の顔については、さいとう・たかをしか描けない(描かされていると本人談)し、今でも下書きなしにペン入れをする様子は流石としか言いようがない。

ゴルゴがどこまで続くか……は、「描き続けられる限り」と答えているため、さいとう・たかを本人も分からないのかも知れない。
俺の後ろに立つな―さいとう・たかを劇画一代

俺の後ろに立つな―さいとう・たかを劇画一代

『ゴルコ13』連載40年超、休載なし。誰が巨匠の背後を襲えるか。波乱の少年時代。発想の秘密。経営戦略。教育論。血液型論。すべてを語りつくした決定版自伝・劇画論。
これは関係無くなりました。「ゴルゴ」は私の手を離れました。最早、私が止めるとか、続けたいとか言えるものでは無いんです。読者か雑誌が止めろと言うしか止められなくなりました。
「新刊ニュース 2009年4月号」より抜粋
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