ミームいろいろ夢の旅
『ミームいろいろ夢の旅』は、妖精と思しきキャラクターのミームと一緒に、子ども達が科学について知っていく学習アニメだ。制作は日本アニメーションで、監督は横田和善。民営化をひかえた電電公社の一社提供で、放映中に電電公社がNTTになった。
そう遠く無い将来、実現しているだろう通信機器を使って電話の先にある未来の情報通信の姿を描く・・というのが番組のコンセプトだったらしい
アニメシリーズについて
(1話から50話)
12歳の大助と8歳のさやかは、ある日パソコン画面から飛び出した妖精ミームと出会い、仲良しに。2人はミームの案内で興味の赴くままに科学の広大な世界へと飛び込んでいく。
主人公のトリオが、ガリレオやニュートンなどといった歴史上の人物を訪ねてその功績を学び、視聴者の子供たちに魅力的な科学の世界を分かりやすく伝える科学探求。
物語は毎回さやかの疑問に答えられない大助がミームを呼び出し、ミームが2人の質問に答える形式で始まる。
物語は毎回さやかの疑問に答えられない大助がミームを呼び出し、ミームが2人の質問に答える形式で始まる。
via www.kpug.kr
海のむこうへ沈む夕日を見ていた大助とさやかの兄妹。大助は太陽ではなく地球の方が動いているのだとさやかに教えるが、詳しく説明することはできなかった。帰宅した2人はこのことを調べようとマイコンを使い、ガリレオ・ガリレイについて検索する。その最中、マイコンの画面から突如「ミーム」が飛び出した。これ以降2人はマイコンからミームを呼び出し、疑問に思うことを尋ねるようになった。
第1話で初登場直後にミームは、「ガリレオの心。……分身ってとこかな」と自己紹介する。
ミームいろいろ夢の旅 第1A話 それでも地球は… HD 2015 - YouTube
via youtu.be
ミームいろいろ夢の旅 第1B話 それでも地球は… HD 2015 - YouTube
via youtu.be
(51話から127話)
2年目となる第51話以降は、ミームと関わる子供たちが大谷兄妹から強い個性を持った「科学探偵団」の7人に交代するなど、設定の改変がされた。このキャラクター交代に伴い、オープニングアニメーションも一新された。
以前の教育的・説明的な内容は弱まり、物語にはコメディー要素や日常色が盛り込まれた。プラスチックや木材などの素材、天気の発生[9]や血液型性格分類の信憑性など日常生活から発生する素朴な疑問、放送当時開催されたロサンゼルスオリンピックに関連した古代オリンピックやスポーツの話など、視聴者の子供達にとって身近な題材が取り上げられた。
via i.ytimg.com
物語設定にはINSが組み込まれ、作中のINS端末機は電話機・キーボード・ファクシミリを兼ねたプリンター・ディスプレイ ・ビデオカメラなど、多数の機器が付けられたパソコンの姿で描かれた。
後の世代では当たり前となったさまざまな情報サービスの検索、自宅からのネットバンキングや電子商取引、双方向テレビ番組への参加、在宅勤務・学習などが、番組内ではINSによる通信網・ケーブルテレビ・キャプテンシステムなどのニューメディアとコンピュータの普及により実現する近未来の技術として紹介された。
via i.ytimg.com
キャラクター紹介
ミーム(電子の妖精(?))
豊富な科学知識を持つ本作の主役であり、解説役を務めるキャラクター。面倒見のよい姉御肌といった性格で、子供たちに様々な科学知識を教えてくれる。口数が多いため、時には子供たちからお節介でやかましい奴と言われることもある。自分のことを「わたし」「あたし」と呼ぶなどの言葉遣い、正月に振袖を着るなどの行動から女性と推測できるが、はっきりしたことは不明。
「ミーム」という名前は、イギリスの動物行動学者リチャード・ドーキンス(Richard Dawkins)が、著書「利己的な遺伝子(THE SELFISH GENE)」の中で提唱した「人同士のコミュニケーションにより伝達される文化・文明の遺伝子」のミームから名付けられたもので、「模倣する」という意味のギリシア語(mimeme)をベースに「記憶する(memory)」などを引っかけた作られた造語です。
遺伝による情報伝達の単位を『遺伝子(ジーン:gene)』と呼ぶのに対し、文化的伝達の単位を『ミーム(meme)』と呼びます。
全127話、番外の実写特別編が2回放送。科学教養アニメ。
1984年厚生省児童福祉文化奨励賞受賞作品。