スタンド・バイ・ミーに出演した4人の子役の現在は?キャラも役柄を反映していた
2022年5月3日 更新

スタンド・バイ・ミーに出演した4人の子役の現在は?キャラも役柄を反映していた

ビートルズの名曲にのせて少年たちのひと夏の冒険を描いた映画「スタンド・バイ・ミー」。主役のゴーディーは心の傷を負った役でしたが、演じたウィル・ウィートン本人も両親からの精神的な虐待に悩んでいた過去を告白しています。それぞれの性格が役柄にピッタリだったという、4人の少年のエピソードと現在についてご紹介します。

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ゴーディー役のウィル・ウィートン

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まずは主役のゴーディーを演じたウィル・ウィートンからご紹介します。
生年月日:1972年7月29日
出身地:アメリカ合衆国カリフォルニア州バーバンク
デビュー:1981年テレビ映画「ロングウエイ・ホーム」
1986年に主演した「スタンド・バイ・ミー」で大ブレイク。
列車に轢かれて野ざらしになっているという死体探しに出かけた、4人の少年たちのひと夏の冒険を描いた映画「スタンド・バイ・ミー」。
主役のゴーディは、父親が溺愛していた優等生の兄が亡くなってから、家で影の存在として扱われて心に深い傷を負っていました。
そして当時のウイル自身も同じような経験をしていたそうです。

 「ゴーディには、僕自身の経験が反映されていました。ゴーディもぼくも、家ではまるで見えない存在でした。両親のお気に入りの兄がいて、僕らは家族のスケープゴートでした。今『スタンド・バイ・ミー』を観ると、ぼくの目に信じられないほどの悲しみがあるのを無視できません。その悲しみや孤独はリアルなもので、ゴーディを演じるのに必要なものでした。ロブ・ライナー監督もそれを見透かしていたんだと思います」と、Yahoo Entertainmentのインタビューで明かした。
ウィルは当時子役として演技することを望んでいなかったにも関わらず、女優だった母親に強制されていました。
ゴーディと同じく両親のお気に入りの兄がいて、父親からは精神的虐待を受けていたそうです。
ゴーディの持つ孤独を演じるために必要な、ウィル自身の孤独をロブ・ライナー監督は見透かしていたのではないかとロングインタビューで語っていました。
ウィル・ウィトン - Wikipedia (2366056)

その後も「新スタートレック」(1987年~1990年)に出演したり、日本ではあまり知られていませんが、映画やドラマで俳優として活躍し、現在も活動を続けています。
1999年にはアン・プリンスと結婚し、2人の継子も共にカリフォルニア州パサデナ市で暮らしています。
胸に迫るような切ない演技が心に残っていますが、当時実際に辛い思いをされていたからなのですね…。

映画『スタンドバイミー』 予告編

クリス役のリバー・フェニックス

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圧倒的な存在感で目を引いた、クリス役のリバー・フェニックス。
生年月日:1970年8月23日
没年:1993年10月31日
両親がカルト教団の活動家だったため、幼い頃から南アメリカを転々とする生活をしていたそうです。
1977年に帰国しカリフォルニア州に移住しましたが、家庭は貧しく妹と共に路上でパフォーマンスをし、生活費を稼いでいました。
デビュー:10歳でテレビに初出演し、広告やテレビシリーズの仕事を経て1985年に「エクスプローラー」で映画デビューします。
1986年の「スタンド・バイ・ミー」でブレイクし、1988年の「旅立ちの時」ではアカデミー助演男優賞にノミネートされて、スターダムに駆け上がりました。
1991年の「プライベートアイダホ」ではベネツィア国際映画祭の男優賞を受賞し、代表作となっています。
将来を期待されていましたが、1993年にナイトクラブの入口付近でコカインとヘロインの過剰摂取のために倒れ、搬送先の病院で心不全で死去しました。
スタンドバーミーで演じたクリスは、家庭環境の悪さから将来を悲観していましたが、頭が良いことからゴーディに進学することを勧められます。
そして猛勉強して弁護士になりますが、持ち前の正義感でケンカの仲裁をしたことで命を落としてしまいました。
クリスの死のニュースを聞いて、ゴーディが少年時代を回想する所から物語は始まります。
リバー・フェニックスの両親が所属していたカルト教団は、セックスを奨励していたため、リバー・フェニックスも4歳で童貞を喪失しています。
早すぎる性体験が自分を変にしてしまうのではないかと悩んだ時期もあり、家庭環境が悪かったクリスと重なりますよね。
1994年、雑誌『エスクァイア』は「あいつらは気持ち悪い…あいつらは人の人生を駄目にしている」と、怒りながらカルト(ファミリー・インターナショナル)のことを話すリバーの言葉を引用した。
幼児期の体験は、リバー・フェニックスの心に生涯暗い影を落としてしまっていたようですね。
子供は親を選べないから、辛いですよね…。
23年の短い生涯でしたが、世界中の人の心に鮮烈な印象を残して旅立ったリバー・フェニックスです。

テディ役のコリー・フェルドマン

コリー・フェルドマン - Wikipedia (2366510)

ノルマンディーで戦った経歴の父親の影響で軍隊に憧れる粗野な少年テディ役を演じた、コリー・フェルドマン。
生年月日:1971年7月16日
出身地:カリフォルニア州ロサンジェルス
父親:ミュージシャン
母親:ウエートレス
デビュー:1979年の映画「タイム・アフター・タイム」でデビュー。
1984年「13日の金曜日・完結編」のトミー役でブレイクします。
「グーニーズ」「グレムリン」など個性的な少年を演じて話題になりました。
その後も子役として活躍しましたが、成長してからは大麻やヘロイン中毒に苦しみ、映画に出演する機会が減ってしまったそうです。
2011年のABCニュースのインタビューでハリウッド映画界における小児性愛被害について暴露し、自らも性的被害にあっていることを告白しました。
テディは戦争のトラウマで心を病んでしまった父親から虐待を受ける役どころでしたが、自身も性的被害にあっていた経験が重なってしまいますよね…。
現在は俳優兼プロデューサーとして活動しています。

バーン役のジェリー・オコンネル

ジェリー・オコンネル - Wikipedia (2366513)

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