貸切上野動物園でシャンシャンと会えるイベントも!〝東京〟150周年記念で「カッパバッジ」復刻中!
2020年3月3日 更新

貸切上野動物園でシャンシャンと会えるイベントも!〝東京〟150周年記念で「カッパバッジ」復刻中!

昭和30~40年代、東京都の少年少女たちにお馴染みだった「カッパバッジ」が復刻されている。東京都150周年記念事業の一環で、当時と同じく都営の交通機関や施設で無料サービス、割引サービスなどが受けられる。

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カッパバッジ復刻中

「Old meets New 東京150年事業 カッパ...

「Old meets New 東京150年事業 カッパバッジ」

 9月25日。閉園日である上野動物園に約1000人が招待された。
 彼らの共通点は《カッパバッジ》を身に着けていること。カッパバッジ購入者の抽選イベントで《恩賜上野動物園 プレミアムチケット》を手に入れた人々である。

 連日60分以上の待ち時間ができて当然のジャイアントパンダ《シャンシャン》も、この日はするすると見学できたようだ。シャンシャンも呼びかけに応じるように動きを見せたようで、見学に来た子供達を喜ばせてくれた。


 ――と、いうわけで〝東京〟150周年記念事業として復刻された《カッパバッジ》についてご紹介しよう!

その、《カッパバッジ》とは……?

 世代によってはご存知の方も多いだろう。「あ、若い人はコレ知らないのか」系のネタのひとつでもあるが、東京都のローカルネタでもあるので世代がヒットしていようとご存知無い方がいてもおかしくない。
 カッパバッジの正式名称は《大東京祭記念徽章》。
 その起源は江戸城築城500年記念の〝第一回大東京祭〟に遡るという。西暦にして1956年。


 カッパのデザインに変更となったのは1959年、第四回大東京祭から。

 〝東京〟で〝河童〟っつったら〝芥川〟だな!?

 みたいな予想を立てていたのだがこれはハズレ。
 正解は「かっぱ天国」の作者にして漫画家の清水崑氏だ。《黄桜》のカッパも《かっぱえびせん》のカッパも元ネタは彼である。
 近頃は滅多に名前を聞かなくなったので、若い人に小話として紹介してみるのも一興かもしれない。

 ちなみになぜ〝カッパ〟なのかと言うと、
隅田川にカッパの巣が多くあったとする伝承によるものだとされている。
 とのこと。
 なお清水氏は1974年に亡くなっており、カッパバッジデザインは小島功氏が2代目を担当した。
こちらは東京オリンピック当時のカッパバッジ。かわいらしい。

こちらは東京オリンピック当時のカッパバッジ。かわいらしい。

 さて。カッパバッジにはとあるメリットがあった。
 それは《都民の日にカッパバッジをつけていると、都営施設・都営交通機関の一部が無料になる》というものである。
昭和30~40年代、10月1日の「都民の日」にバッジを付けていると都電や都バス、トロリーバスといった交通機関や上野動物園など都の施設が無料になりました。昭和40年代を葛飾区で過ごした方によると、9月半ばあたりに希望者は学校に注文し、学校でまとめて購入。10月1日は都民の日で学校も休みになるため、多くの子どもたちがそれをつけて街に繰り出していたそうです。あとからバッジをつけてどこへ行ったか自慢しあったとか。
 割と地域、年代が特定されているカッパバッジだが、知名度は意外と高いようだ。
 というのも《こち亀》で両さんがカッパバッジの思い出を語るエピソードがあったから。
 こち亀は時代毎のイベントや風俗をちゃんと紹介している回が多いので、そのうち文化的な賞をもらうのではなかろうか。
 ※秋本治先生としてはすでに芸術選奨文部科学大臣賞と菊池寛賞を受賞している。

〝復刻〟カッパバッジ

 さて2018年、東京都はカッパバッジを復刻させた。
 東京150年――〝江戸〟が〝東京〟と名前を買えてから150年――を記念するものだ。
カッパバッジ

カッパバッジ

復活にあたっては、子どもからお年寄りまで幅広い層で人気を集めている東京都出身のイラストレーター、アートディレクターである安斎肇氏の新デザインを起用しています。また、今回の安斎肇氏デザインと同時に、2代目デザイナーである小島功氏がデザインした昭和52年(1977年)に販売されたカッパバッジも復刻します。
 これにあわせていくつかの企画ツアーが組まれており、恩寵上野動物園でシャンシャンたちを見られるイベント、都庁舎スペシャルツアー、東京のインフラ施設・東京2020大会会場見学ツアーなどが存在しているが、どれも応募は終了してしまっている。

 とはいえ東京オリンピックとの関係などを考慮すると、これから追加でツアーが組まれる可能性もなくはないだろう。すこしだけ期待していても良いかもしれない。

カッパバッジの詳細、販売はこちら

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