この話は宮尾登美子が書いた中編小説で、大正、昭和の時代を駆け抜けた任侠、鬼龍院政五郎(通称鬼政)と、その娘花子の波乱万丈の世界が描かれた作品です。
モデルになった人物に実際に話を聞いて作られた実話だということですよ。
そんなリアルな物語を原作に、美しい女優たちが盛り立てた作品なのです。
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鬼龍院花子の生涯(予告編) - YouTube
愛に染まれば、女は狂女。お父さん、やめて!もうこれきりにして...。大正から昭和にかけての二つの時代を背景に、高知・土佐の侠客・鬼龍院政五郎と彼を取り巻く正妻、妾、養女、娘たちの七人の女たちの愛憎を鮮烈なエロチシズムとダイナミックな映像美で描く。
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鬼龍院花子の生涯はこんなあらすじでした。
大正十年。松恵(仙道敦子)は土佐の大親分・鬼龍院政五郎(仲代達矢)の養女として迎えられた。松恵は政五郎の身の回りの世話を命じられたが、鬼龍院家では主屋には正妻の歌(岩下志麻)が住み、向い家には妾の牡丹(中村晃子)と笑若(新藤恵美)が妾として囲われており、その家に政五郎が出向く日を二人に伝えるのも幼い松恵の担当だった。
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ある日、政五郎は女や子分たちを連れ土佐名物の闘犬を見に行く。そこで漁師の兼松(夏八木勲)と赤岡の顔役・末長(内田良平)の間で揉め事が起こり、政五郎の仲介でその場は収まるが、末長は兼松の土佐犬を殺すという卑劣な手段に出た。怒った政五郎は赤岡に出むいたが、末長は姿を隠していた。
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帰り際に政五郎は末長の女房・秋尾の料亭からつる(佳那晃子)という娘を掠奪した。この確執に、大財閥の須田(丹波哲郎)が仲裁に入り事は収まるも、以降、政五郎と末長は事あるごとに対立を繰り返す。これが縁となって政五郎の妾となったつるは、鬼篭院の女たちと対立しながら翌年に女児を産んだ。
昭和九年、土佐電鉄はストライキの最中にあり、大株主である須田の命を受けた政五郎はスト潰しに出向く。そこでストを支援に来ていた高校教師の田辺(山本圭)と知り合い意気投合するも、須田からは絶縁されてしまう。政五郎は田辺を十六歳になった花子の婿にして一家を継がせようとしたが、逮捕された田辺の獄中に面会に行かされて以来、小学校の教師となっていた松恵(夏目雅子)と田辺はお互いに愛し合うようになっていた。
やがて出所した田辺は政五郎に松恵との結婚を申し出、怒った政五郎は田辺の小指を斬り落とさせた。数日後に政五郎に犯されそうになった松恵は死を決して抵抗し、転勤を申し出て鬼龍院家を出る。
一方で十六歳になった花子と神戸・山根組との縁談が整い、その宴の席で歌が腸チフスで倒れた。松恵の必死の看病も虚しく歌は亡くなり、松恵は再び家を出て大阪で労働運動に参加している田辺と共に暮らすようになるが、花子の婚約者がヤクザ同士の喧嘩で殺されたのを機に、松恵は田辺と共に再び鬼龍院家に戻る。
日中戦争勝利の提灯行列が賑わいを見せる夜、花子は末長に拉致され、それを救おうとした田辺も殺される。娘可愛さに政五郎は末長に殴り込みをかけながらも、捕らえられ、その二年後に政五郎は獄中死する。数年後にようやく花子の消息を掴んだ松恵が大阪を訪ねた時、彼女も帰らぬ人となっていた。
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鬼龍院花子にでてくる主な登場人物
鬼龍院政五郎:仲代達也
鬼龍院家の親分。土佐では名の知れた人物で『九反田の鬼政(おにまさ)』のあだ名で周りから恐れられる。本人はヤクザではなく侠客だと言っている。強面で凄みがある一方、男気があり義理堅い性格。女性が教育を受けることには否定的な考えの持ち主。後に気骨のある恭介に感銘を受けて傾倒し、労働者側の味方となり『土佐労働者同盟』を結成する。
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松恵:夏目雅子
政五郎の養女。学業に優秀で県立の高等女学校に入学し、後に小学校教師となる。鬼龍院家の人間たちの生き様を目の当たりにしてきた影響で、しとやかな中にも激しい情念を秘める女性に成長。様々な人間との出会いや別れを通じて、波乱に満ちた人生を送る。
歌:岩下志麻
政五郎の妻。鬼龍院家で働く女中や手下たちに睨みをきかせる。少々のことにも動じずに凛とした佇まいの女性。まだまだ幼い松恵にも鬼龍院家の名に恥じないように容赦せず厳しくしつける。酒好きだが、体に影響が出ており手下たちから心配されている。自身に子供ができないことに負い目を感じているのか、政五郎の妾たちを家に同居させることを公認している。
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鬼龍院花子:高杉かほり
政五郎とつるの実子。松恵が養女になった1年後に生まれる。小さい頃から政五郎には甘やかされて育ったため、16歳になるとおてんばな娘に育つ。マイペースで自己中心的な性格。幼少の頃から綺麗に着飾る服や化粧品に興味を持つが、その反面勉強は苦手。成長後は色鮮やかな着物と大きいリボンを身に着けている。鬼龍院家を取り巻く人間たちに人生を翻弄される。