『デジタル・デビル・ストーリー』とは?
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『デジタル・デビル・ストーリー』(Digital Devil Story)は、西谷史による伝奇SF小説。挿絵はアニメーターの北爪宏幸。
コンピュータから召喚された悪魔(デジタル・デビル)と、私怨と好奇心で彼らを呼び出してしまった天才高校生プログラマーの戦いを、日本神話からの転生を絡めて描いている。
デジタル・デビル・ストーリー
1.女神転生 ISBN 4-19-669552-3
2.魔都の戦士 ISBN 4-19-669558-2
3.転生の終焉 ISBN 4-19-669576-0
新デジタル・デビル・ストーリー
4.捕われの女神 ISBN 4-19-669629-5
5.氷界の女王 ISBN 4-19-669642-2
6.神魔の惑星 ISBN 4-19-669649-X
7.怒りの妖帝 ISBN 4-19-669656-2
8.女神よ永遠に ISBN 4-19-669661-9
9.転生の絆 ISBN 4-19-900005-4
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原作の小説1巻『女神転生』を原作として制作されたのがOVA版『デジタル・デビル物語 女神転生』。今回の記事では、こちらの内容を中心に振り返っていきたいと思います。
『デジタル・デビル物語 女神転生』の本編動画・ストーリー
世の中にまだインターネットという概念が普及していなかった1980年代―――。白鷺弓子が十聖高校に転入してきたところからストーリーは幕を開けます。
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クラスの同級生・中島朱実とは、どこかで会った気がするが、どこで会ったのか思い出せません。朱実はプログラミングに長けており、その知識を活かし、密かにコンピューターによる悪魔召喚プログラムを制作していました。
転入当日、朱実は古文の女性教師・小原をコンピューター学習室に呼びつけていました。朱実のことが気になっていた弓子も興味本位からコンピューター学習室を覗きに行くと、そこにはパソコンによって召喚された悪魔ロキを満足させるため、その生贄として自らの女体を捧げて巧悦な表情を浮かべる小原の姿を目の当たりします。
ロキは次の生贄を求めたため、朱実はその場を目撃された弓子を陥れようと画策するのでした。儀式が行なわれた、その時…
転入当日、朱実は古文の女性教師・小原をコンピューター学習室に呼びつけていました。朱実のことが気になっていた弓子も興味本位からコンピューター学習室を覗きに行くと、そこにはパソコンによって召喚された悪魔ロキを満足させるため、その生贄として自らの女体を捧げて巧悦な表情を浮かべる小原の姿を目の当たりします。
ロキは次の生贄を求めたため、朱実はその場を目撃された弓子を陥れようと画策するのでした。儀式が行なわれた、その時…
『デジタル・デビル物語 女神転生』の魅力とは?
1980年代のデジタルデバイス
本編はデジタルデバイスを主に扱った内容とあって、ミドルエッジ世代には懐かしい機器が次々と登場します。ブラウン管のモニター、フロッピーディスクを搭載した旧式モデルのパソコンが堪らないです。
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まだWINDOWSも登場されていないため、モニター画面の表示もMS-DOSをベースとしている部分も見逃せないポイントといえるでしょう。タイピングや起動音などの細かな演出・効果音に注目してみても面白いと思いますよ。
独特な世界観で描かれるエログロ描写
女性の胸が露わになったり、全裸になるような場面はありませんが、悪魔ロキと古文教師・小原との濡れ場は男性ユーザーを興奮させるところといえるでしょう。ヘッドホンを通して情事に及んでいるという設定も斬新で、表情と喘ぎ声だけで演出している描写も面白いです。
グロさという要素においては、現実社会に具現化されたロキによって、次々に人間が食べられていく描写はゾっとさせられます。しかし、生首や肉片が飛び散るような演出を避け、血しぶきだけで表現していることから、その手の演出が嫌いなユーザーであっても気分を害することはないと思います。
エログロ描写が、ほかのOVA作品に見られるようなダイレクトな表現ではなくて新しいです。
エログロ描写が、ほかのOVA作品に見られるようなダイレクトな表現ではなくて新しいです。
朱実・弓子の関係性
もちろん声優は中島朱実は水島裕さん、白鷺弓子は島津冴子さんでだ! pic.twitter.com/plSoUuJCvT
— ふじぽんぽん (@hirofujiponpon) March 10, 2018
ストーリーという部分に焦点を当てると、最初はお互いに負の感情から始まる朱実・弓子の関係性。物語冒頭の見覚えがあるといった弓子の違和感は、物語が進んでいくと前世で夫婦だったことの布石として回収されます。
そこから二人の距離感が変化していき、命を懸けてお互いに助け合うようになるところは感慨深いですね。終盤の朱実が弓子を救うため、抱きかかえ、ケルべロスに跨って颯爽と駆け抜ける場面は感情を揺さぶるものがありますね。
挿絵:北爪宏幸
出版:徳間書店
刊行:1986年~1993年
巻数:全9巻