大ヒットドラマ「池袋ウエストゲートパーク」の原作って読んだことある?
2021年4月11日 更新

大ヒットドラマ「池袋ウエストゲートパーク」の原作って読んだことある?

長瀬智也さん主演、宮藤官九郎さん脚本で大ヒットしたドラマ「池袋ウエストゲートパーク」。原作は石田衣良さんの同名小説です。ドラマも面白かったですが、小説も面白いですよ!今回は原作小説について見ていきます。

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「池袋ウエストゲートパーク」は既刊15巻の長編シリーズ!

「池袋ウエストゲートパーク」は1冊の単行本に4つのエピソードが収録されている短編作品です。基本的に1エピソードずつで話が完結しているので普段小説を読まない人でも読みやすいと思います。

第一作「池袋ウエストゲートパーク」は「オール讀物」1997年11月号に掲載されました。単行本は1998年に1冊目が発行されました。

年に1冊ほど単行本は発行されていて「PRIDE―プライド 池袋ウエストゲートパークX」で第1シーズン完結となっています。

それから3年半の月日を経て、2014年から第2シーズンが連載スタート。2021年3月現在、5巻まで発行されていて現在も続いています。

第1シーズンは1年に1冊発売されていましたが、作中でも同じように1年ずつ経過しています。4つのエピソードはそれぞれ春夏秋冬になっているので登場人物に愛着もわきますし、リアリティがありますよ。第2シーズンからは時系列がまたリセットされています。10年経つとマコトは30歳。30まではギリギリまあ、いいとして30過ぎとなるとエピソードも重くなってしまいますもんね。

本編の主人公はすべてマコト(演者:長瀬智也さん)ですが、「外伝」としてマコトの同級生サル(妻夫木聡さん)を主人公にした「赤(ルージュ)・黒(ノワール)」、タカシ(窪塚洋介さんを主人公にした「キング誕生 池袋ウエストゲートパーク青春篇」もあります。

シリーズ合計17冊なのでかなりの長編ですよね。

「池袋ウエストゲートパーク」はどんな話?

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「池袋ウエストゲートパーク」は、池袋西口公園近くの果物屋の息子、マコトが池袋で起こるさまざまな事件や抗争などを解決していくというストーリー。

第一作「池袋ウエストゲートパーク」で、友人のマサ(演者:佐藤隆太)・シュン(山下智久)とつるんでいた時に出会った2人組のギャルヒカル(加藤あり)とリカ(酒井若菜)と知り合い、一緒に遊ぶようになります。そんな時、池袋のラブホテルで女子高生の殺人未遂事件が2件起こります。その後、リカが殺されたことを知ります。

マコトたちはリカを殺した犯人を突き止めようと独自で事件の真相を探っていきます。この事件をきっかけにマコトの元には、様々な事件が舞い込んでくるようになります。蛍雪が介入するような事件から小さな事件まで。やがてマコトは「池袋のトラブルシューター」と呼ばれるようになります。のちにファッション誌でコラムを連載するようにもなるんですよ。

トラブルを持ってくる人物は、基本的に世の中では「負け組」「弱者」「サイレント・マイノリティ」と言われるような人たちです。どこか共感できる悩みも多いのではないでしょうか。

ドラマと原作はどう違う?

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小説版とドラマ版の違いを見ていきましょう。

小説は1エピソード完結の短編ですが、ドラマ版は様々なエピソードを混ぜて作っている感じです。第一作の「池袋ウエストゲートパーク」のリカの殺人事件がベースになっていて、途中に他のエピソードがいくつか組み込まれています。だからこそ、リカの殺人事件の犯人にはびっくりですよね。最初のエピソードに関してはドラマの方が重く描かれている感じがします。

「池袋ウエストゲートパーク」のほかに「エキサイタブルボーイ」「オアシスの恋人」「妖精の庭」「少年計数機」「サンシャイン通り内戦(シヴィルウォー)」のエピソードが描かれています。

後に放送されたスペシャル版(スープの回)は「骨音」「東口ラーメンライン」というエピソードを組み合わせて作られています。

また、ドラマ版はところどころに小ネタが組み込まれています。本筋は決してふざけていないシリアスな内容なのですが、楽しくみられる作品になっているのがすごいところだと思います。

キャラクター設定が大幅に違う!

小説版はマコトもタカシ(キング)もクールなキャラですが、ドラマ版は破天荒な感じになっていますね。

マコトは「めんどくせぇ!」が口癖のめんどくさがり屋。焼きそばが好き、川崎麻世と矢沢永吉のファンなどかなりキャラが肉付けされています。

タカシは、原作ではクールで本当にキングと呼ぶのにふさわしいような近寄りがたい存在。反射神経が良く、生まれてから一度も物を落としたことがないというカリスマ的な存在でした。ドラマ版でもカリスマではあるのですが、かなりチャライ感じですね。原作のタカシは近寄りがたい感じですが、ドラマ版の方が少し親しみがあるような感じがします。

小説を先に読んでいたら、ドラマ版を見て違う!と思ったかもしれません。個人的にはドラマから小説を追っていったので脳内でマコトは長瀬智也さん、タカシは窪塚洋介さんに置き換えて読んでいます。小説は絵がないので脳内で変換しても違和感ないのがいいと思います。そして、あのBGMも流れます(笑)

ドラマ終了後も何年も小説は続いています。ですからドラマになっていないエピソードもたくさんありますよ。ドラマファンで原作を読んでいない人はぜひ読んでみてください。
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