日本における007シリーズのコミカライズ版と言えば、当時の月刊誌「ボーイズライフ」に掲載された、さいとうたかを先生による4作品、「死ぬのは奴らだ」「サンダーボール作戦」「女王陛下の007」「黄金の銃を持つ男」が有名だが、なんとこれらのショーン・コネリー期の007作品だけでなく、ミドルエッジ世代のボンドであるロジャー・ムーア期の007作品が日本でコミカライズされていたのはご存知だろうか?
さいとうたかを先生の4作品は、連載当時小学館のゴールデンコミックスとして全4巻が出版されており、後年小学館漫画文庫でも1980年に再販、現在でも復刻版が発売されていて、普通に書店で購入可能なのは、非常に幸運なことだと言える。
だが、これから紹介するロジャー・ムーア作品に関しては、全く単行本等には収録されておらず、掲載誌もマイナーだったため、その存在すら気が付かなかったというファンの方も多いはずだ。
だが、これから紹介するロジャー・ムーア作品に関しては、全く単行本等には収録されておらず、掲載誌もマイナーだったため、その存在すら気が付かなかったというファンの方も多いはずだ。
「私を愛したスパイ」コミカライズ版紹介
前作「黄金銃を持つ男」の興業的不振を受け、続いて製作された記念すべき第10作「007私を愛したスパイ」では、過去作の要素を全てぶち込んだ、よりスケールの大きい派手な内容となった。
これから紹介するコミカライズ版以外にも、公開当時は様々なキャラクター商品やメディアミックスによる宣伝展開が行われている。
これから紹介するコミカライズ版以外にも、公開当時は様々なキャラクター商品やメディアミックスによる宣伝展開が行われている。
本作のコミカライズ版が掲載されたのは、月刊プレイコミック1978年1月号。作者は、くずはら和彦先生。
漫画以外にも巻頭で色々な記事が掲載されていた。
「私を愛したスパイ」2色カラー扉絵。
見開きの扉絵と巻頭が2色カラーで描かれているため、この部分の画像は「あおもりサブカル倶楽部」さんの画像をお借りさせて頂いた。日本のコミカライズについての貴重な資料と情報を、個人で研究して掲載されているので、興味を持たれた方は是非!