「私が一番大切にしているのは、新しく入ってきた初心者なんです。
今まで稽古しているのは、それぞれの癖が出る、悪い言葉で言えば合気道をなめてかかっているという気持ちなんですね。
ところが入ってきたばかりの人は本当に合気道を習おうと一生懸命に来るわけです。
自分の持たざるものが、新しい入門者の無垢な気持ちのどこにあるかというのを、今は観察しているわけなんです。
・・・師であり弟子であり、弟子であり師であるという常に真の謙虚さ、これを持って接しないと、人の心も体もよく理解することが出来ないと思います。」
昨今の日本ではありえないような発言だと思います。弟子と同時に自らも学んでいる、だからこそあれだけ強いのですね。
合気道は塩田が意図したように多くは「護身術」として普及していると思います。
より自衛的な武道である合気道ですが、一方で植芝盛平、塩田剛三のように合気道を極めれば「格闘技」としての強さも体現できるのだと思います。
現在は護身術として合気道は普及しています。まさに塩田先生の意思通りです。