つくば万博(国際科学技術博覧会、科学万博、つくば '85)
つくば万博'85マスコットキャラクターのコスモ星丸
なお当初は「ピコちゃん」という仮称が付けられていたが、アンケート調査などを経て正式名が決定した。
CM 科学万博 つくば博 コスモ星丸 - YouTube
「人間・居住・環境と科学技術」を博覧会のテーマとし、日本を含む48ヵ国と37の国際機関が参加した。
総入場者数は、2033万4727人で、当時の特別博覧会史上最高入場者記録となった。会場面積は101.6ヘクタール。
つくば万博のシンボルマーク
つくば万博のシンボルマーク
三角形の頂点は「筑波の山々」を表し、みっつの角は、「人間」「居住」「環境」を、白丸は「太陽」を、ふたつの輪は「人間」と「科学」を表す。田中一光作。
つくば万博会場の主なパビリオン
つくば万博ーAブロック
いばらぎパビリオン
テーマは「今、新しい未来のために-自然・科学・人間」。
建物は、白くふたつの山型をしている。会場からも見る事ができた茨城県のほぼ中心に位置する山「筑波山」をモチーフに作られた。
東芝館
テーマは「ヒューマン エレクトロニクス」。
建物は赤い鉄骨で覆われ、中央に大きくかかれたTOSHIBAの文字が印象的だった。設計は黒川紀章。上から見ると半円柱・直方体・三角柱が一列に並んでいるように見える構造体。
滝の劇場 三井館(Mitsui Water Theater)
テーマは「人と科学、人と自然、そのすばらしい関係」。
パビリオンは白い鉄骨で覆われた建物の中心から、青と水色で塗られた二本の円錐が空に向かって突き出ているもので、正面から見るとMラインをイメージしているものだった。Mとは、Mitsui(三井) Mind(心) Mental(精神) Mate(仲間) Man(人間) の5つのMを表しており「感動する心を持ち続けることができるのか。人と科学そして自然は、どこまで素晴らしい関係を作ることができるか」をテーマとしていた。設計は黒川紀章。
住友館 3D-ファンタジアム
テーマは「自然への愛・人間への希望」。
建物は、鏡とハーフミラー張りの壁面に黄色いフレームが突き出ているもので、フレームがまるで浮かんでいるように見え、当時は反響を呼んだ。立体の黄色いフレームは一辺が12.5メートル、幅は1.3メートルで、カーボンファイバーで補強した薄い軽量コンクリート(CFRC)製だった。見えているフレームの本物は4分の3で、残りは135度に向かい合った鏡に映っていた。また、フレームの下の池も鏡の役目を果たしていた。建物の壁面は全てを鏡にすると館内が暗くなってしまうため、半分をハーフミラーとして外光を取り入れることで照明の数を減らし、省エネ化に努めた。また、鏡とハーフミラーをできるだけ同じように見せるためにプラナーマグネトロンスパッター法でハーフミラーを銀色に着色した。設計は福田繁雄。
UCCコーヒー館
テーマは「Good day! Nice friends!」。科学万博のテーマの一部である「for Man at Home」を受けたかたちで、文化性、対話性、国際性、未来性を出展の基調にし、博覧会場にゆとりと安らぎの場を提供した。
白い大小ふたつのピラミッド型の建物が建ち、間にステージがあった。ピラミッド型はブルーマウンテンの山頂をシンボル化したものだった。
日本ガス協会のパビリオン。
テーマは「火・食・くらし」。
正面から見ると白く縁取られた6本の緑、青のシリンダーを模した円からなる建物だった。
炎の樹:高さ25mのシンボルタワーで、頂部には直径1メートルで1800のノズル。地上6メートルには直径1.3メートルで3100のノズルを有した球形バーナーで炎の演出をした。博覧会期間中に使用するガスは26万立方メートル。この時代の家庭で使用する一ヶ月の平均消費量35.4立方メートルの612年分だった。