一方、秘楽を狙う悪漢たちは、ファンと長官一行が福山峠へ向かったことをつきとめる。五毒党、ルウなどが福山峠で待ちぶせ、コウもかけつけ、一大クンフー合戦が始まる。
防戦一方のファン一行とコウ。
via kungfutube.info
だが、そこへマオ大人が駆けつけてきた。
コウは、マオ大人の持つ秘伝書をカンニングする。
via pbs.twimg.com
via ameblo.jp
そして、コウは必殺の“天中拳”で見事にルウ達を倒し、見事に秘薬を守り切ったのだった。
via ameblo.jp
最終バトルシーン。
via www.youtube.com
【映画について】
「不死の玉」と「速攻治癒丸」という薬を巡ってジャッキーが悪党たちと戦うのだが、映画の冒頭ではジャッキーはカンフー経験の無い軟弱者である。しかし物乞いのカンフー使いと出会い弟子にしてもらう。それでも真面目に練習をしないジャッキーはなかなか強くならない。途中までのジャッキーは話にならないほど弱い。だが、師匠から奥義書を貰い真剣に練習し始めると、数日で達人と戦えるレベルになってしまう。
モンキーシリーズの中では一番おふざけであるが一番豪華な俳優たちが出演している。ジャッキーを始め、ミュウ役のジェームスティエン、二十面相役のクムコンなど、つまりお馴染みのラスボスに配置してもいいようなメンツが多数出ているのも見所であると言える。
映画公開が遅れた理由
製作はされたものの羅維（ロー・ウェイ）の怒りにふれ、『蛇拳』や『酔拳』などのヒットでジャッキーが大スターになった後の1980年にようやく香港で公開された。
ジャッキー本人は、自伝『僕はジャッキー・チェン』の中で、「この映画はレンタルして見る価値があると断言できる。映画の中のセリフを借りて言うなら「嘘をついていたら、僕はどうしようもない畜生です」」と書いている。
ジャッキー・チェンが初めてコミカルさを全面に押し出した記念すべき作品でしたが、シリアスさを求めていたロー・ウェイの怒りに触れました。
パロディ満載の作品
「一指動山拳」や「片足拳」「友達の輪拳」など冗談とも思える技も登場しており、悪人の鬘（辮髪がついている）をヌンチャクのように使ったり、ポパイのように道端に生えていたホウレン草を食べて強くなったりするなど、ジャッキー・チェンが様々なパロディを行っています。
via ameblo.jp
夢の中で座頭市に扮するジャッキー・チェン。
via pbs.twimg.com
「天中拳」では重要アイテムを警備する隊長の一行と、その部隊を支援するためにあとから加わったのが主人公・コウで、そのコウが面白おかしなカンフーを見せて笑わせます。
オープニングではジャッキーが七変化。「木人拳」っぽいセルフパロディや座頭市、ダメダメ剣士などをユーモラスに見せています。（個人的にはここが一番面白いと思います）
そして「天中拳」ではカンフーの師匠がいる設定になっていますが、ここは弟子入りする場面に注目していただきたい。
ポパイみたいなヒーローを夢見るジャッキーがひょんなことからムチのヒーローに間違われてもすっかりその気になってしまうという具合に主人公はヒーロー願望を持っていて、弟子入りを頼み込むと老いた師匠からキツイ一言をもらい「弟子になりたいんだ」ともらす。この辺りの主人公の持つ人間らしい部分の表現は映画の本編でよく現れていると思います。
星ゾラ
