「パニック映画」(1970年代のパニック映画ブームから80年代中心)16選
2016年6月4日 更新

「パニック映画」(1970年代のパニック映画ブームから80年代中心)16選

災害や大惨事など突然の異常事態に立ち向かう人々の勇気ある行動、生死がかかった厳しい究極の状況下における人間ドラマがパニック映画の見所です。1970年代のパニック映画ブームの火付け役となった記念碑的作品『ポセイドン・アドベンチャー』『タワーリング・インフェルノ』など有名な16作品をおさらいしてみましょう。

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『ノストラダムスの大予言』(1974年8月3日公開・東宝)

『ノストラダムスの大予言』(1974年8月3日公開・東宝)

『ノストラダムスの大予言』(1974年8月3日公開・東宝)

『ノストラダムスの大予言』(ノストラダムスのだいよげん)は、1974年8月3日に公開された東宝製作の特撮映画。副題は『Catastrophie 1999』。『ルパン三世 念力珍作戦』と同時上映された。1974年の邦画部門の興行収入第2位。文部省(当時)の推薦映画でもあった。

津波、地震、火山爆発など、世界各地で起りつつある現象は、全てが一つの方向を示していた--人類滅亡--。西山良玄(丹波哲郎)はこのような人類滅亡の危機の中でこれを救う道は、学者の英智と政治の決断実行力しかないことを必死に訴えた。現代の人類が、環境破壊やエネルギー資源の争奪戦を続けるかぎり、ノストラダムスの予言のように、人類は破滅の道を歩むしかないと……。

次から次へと描き出される地獄絵図は見る者を恐怖に陥れだけでなく、当時の世相に漂っていた終末思想をなお後押しするような苦いものであった。

『ノストラダムスの大予言』(1974年8月3日公開・東宝)予告編 - YouTube

『東京湾炎上』(1975年・東宝)

『東京湾炎上』(1975年・東宝)

『東京湾炎上』(1975年・東宝)

『東京湾炎上』(とうきょうわんえんじょう)は、東宝制作により1975年に公開された特撮映画。同時上映は『がんばれ!若大将』。

石油を満載したタンカーをシージャックしたテロリストと乗組員たちの人間模様と、事態の秘密裏の解決のために情報操作を行う政府を描いたパニック映画。

映画が公開された当時は、『日本沈没』や『ノストラダムスの大予言』などのパニック映画が流行しており、また前年に第十雄洋丸事件が発生するなど、石油タンカーの爆発事故が相次いでいたため、これらに影響を受けて制作された作品である。

東京湾炎上 予告篇 - YouTube

1975年・東宝作品 監督:石田勝心 製作:田中友幸、田中収 特技監督:中野昭慶 丹波哲郎・藤岡弘 宍戸 錠・水谷豊 ほか

『新幹線大爆破』(1975年・東映)

『新幹線大爆破』(1975年・東映)

『新幹線大爆破』(1975年・東映)

『新幹線大爆破』(しんかんせんだいばくは、The Bullet Train, Super Express 109 )は、1975年の日本映画。オールスターキャストによるパニック映画で、日本よりも海外での評価が高い作品である。上映時間152分。

物語の肝は“新幹線が時速80キロを下回ると爆発する”という状況下の中で繰り広げられる、犯人と国家との攻防劇である。新幹線に爆弾を仕掛けた犯人、危機の回避に全力を尽くす日本国有鉄道(国鉄)サイド、わずかな糸口を頼りにその正体を追いかけ、徐々に犯人グループを追い詰めていく警察、パニックを起こす乗客の姿で主に構成されている。

出典 新幹線大爆破 - Wikipedia

新幹線大爆破(予告編) - YouTube

新幹線ひかり109号が爆弾を仕掛けられたまま発車した!乗客1500人の生命を乗せて、かつてない恐怖と緊迫を孕んで、疾走する戦慄の巨大パニック!爆破グループの完璧緻密な犯行と大捜査陣の執念追跡をスリルとサスペンスで描く娯楽超大作。ハリウッド映画「スピード」の原典としても有名になったノンストップサスペンスの決定版。
70年代中期〜後半は『ゴジラ』シリーズなど怪獣映画が下火になったこともあり、オイルショックも重なった日本映画の苦境期だったことから、日本の映画会社が特撮技術のノウハウを活用するためにパニック映画の製作を行ったという内部的な事情もある。
青木運転士(千葉真一)が運転しているひかり一〇九号にス...

青木運転士(千葉真一)が運転しているひかり一〇九号にスピードが80キロ以下に減速されると自動的に爆発する爆弾が仕掛けられた

約一五〇〇人の乗客を乗せたひかり一〇九号、博多行は九時四十八分に定刻どうり東京駅十九番ホームを発車した。列車が相模原付近にさしかかった頃、国鉄本社公安本部に一〇九号に爆弾を仕掛けたという電話が入った。特殊装置を施したこの爆弾はスピードが80キロ以下に減速されると自動的に爆発するというのだ。
これらの完璧な爆破計画は、不況で倒産した精密機械工場の...

これらの完璧な爆破計画は、不況で倒産した精密機械工場の元経営者・沖田哲男(高倉健)、工員の大城浩、そして元過激派の闘士・古賀勝によるものであった。

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運転指令長の倉持(宇津井健)は、運転士の青木に事件発生を連絡するとともに警察庁の須永刑事部長、公安本部長の宮下を招集、対策本部を設定した。

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爆弾の仕掛けられた位置の床を焼き切るために一〇九号と並行して別の新幹線を走らせ、酸素ボンベと溶接器を運び入れ、見事、爆弾除去に成功した。

併走する車両間に板を渡し酸素ボンベと溶接器を運び入れる

併走する車両間に板を渡し酸素ボンベと溶接器を運び入れる

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沖田哲男(高倉健)は羽田国際空港で張り込む刑事たちの目を逃れて搭乗しようとしたが、刑事たちが連れて来ていた息子の賢一が沖田に声をかけたために見破られてしまった。沖田は必死に逃走するが、追って来た刑事たちに射殺された。

『地震列島』(1980年・東宝)

『地震列島』(1980年・東宝)

『地震列島』(1980年・東宝)

『地震列島』(じしんれっとう)は、1980年の日本映画。映画製作当時、大規模地震対策特別措置法の施行による地震防災対策強化地域の指定や、同法による警戒宣言時措置の発表などにより、東海地震の発生が現実味を帯びていた。

これらの世論の動きに加え、1970年代の『日本沈没』、『ノストラダムスの大予言』など東宝特撮におけるパニック映画の路線を継承し、かつ『大地震』や『ポセイドン・アドベンチャー』などのアメリカのパニック映画に見られる男女の恋愛を加味した作品として製作された。
マグニチュード7.9(相模トラフ震源)の大地震が東京を...

マグニチュード7.9(相模トラフ震源)の大地震が東京を襲った。地上は火の海と化した。

現代の東京を関東大震災級の大地震が再び襲う可能性が高いと察知した地震学者の川津陽一は学会や時の政府に訴えるも相手にされなかった。そんな折、いつ地震が来てもおかしくない状態にあることがわかり、翌日に地震予知会議の招集を決めるもとき既に遅し、マグニチュード7.9(相模トラフ震源)の大地震が東京を襲った。

羽田空港では着陸直後の航空機が地割れて盛り上がった滑走路に乗り上げ爆発。都心部も建物が崩壊し、コンビナートや高速道路上の車が爆発し、地上は火の海と化した。

一方、地下鉄や地下街は隅田川などが陥没し東京湾からの水が流入し水責めの様相となる。そのため警視庁や東京消防庁、自衛隊の救出部隊は被災地となった都心部への救助・消火活動を行おうにも身動きが取れず、またそれに対応する体制を持っていなかった。そして逆に爆発火災による黒煙や熱風で遮られ、救助のヘリコプターが墜落する二次災害も起きてしまう。政府も次第に打つ手がなくなり、総理大臣や官房長官は川津の警告に耳を貸さなかったことを後悔する。

そんな中で、崩壊したマンションに閉じ込められた橋詰や芦田と地下鉄に閉じ込められた川津夫妻など乗客たちは脱出を試みるが…。
橋詰雅之(永島敏行)、芦田富子(多岐川裕美)

橋詰雅之(永島敏行)、芦田富子(多岐川裕美)

地上では、高速道路が崩れ、自動車が炎上。富子は崩壊するマンションの部屋に閉じ込められてしまう。そのとき、宙づりのエレベーターから脱出した雅之は富子を救出する。

一方、陽一(勝野洋)も、冷静な判断で乗客たちを誘導する。天災は止めることは出来ない。

しかし、人間の愛と勇気と英知によってその被害を最小限にくい止めることが出来ることを、二人の行動は証明したのだ。
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