ネタ要素もゲームバランスも洗練された『極上パロディウス ~過去の栄光を求めて~』はシリーズ随一の完成度!
2018年3月5日 更新

ネタ要素もゲームバランスも洗練された『極上パロディウス ~過去の栄光を求めて~』はシリーズ随一の完成度!

コナミが発売した横スクロールシューティングゲーム「パロディウス」シリーズ第3作にあたる本作。94年にアーケードゲームとして登場し、その後スーパーファミコン、プレイステーション、セガサターンと次々に移植されていきました。シリーズの中でも極めて高い評価を獲得し、『レイフォース』や『ダライアス外伝』といった同年の名作たちを抑え、1994年ゲーメスト大賞ベストシューティング賞を受賞しています。

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極上でギャグ襲

『極上パロディウス 〜過去の栄光を求めて〜』(ごくじょうぱろでぃうす かこのえいこうをもとめて)はコナミから発売された日本のゲームソフト。1994年4月26日に業務用の横スクロールシューティングゲームとして稼動された。日本国外版は『Fantastic Journey』。

同社の『パロディウス』シリーズの第3作目。キャラクターデザインはShuzilow.HA、イメージイラストおよびキャラクターイラストはあさりよしとお。
『極上パロディウス』SFC版

『極上パロディウス』SFC版

このほかにもプレステ、セガサターン、PSP、携帯アプリにも移植されています。極上ですね。

概要

基本システムは前作の『パロディウスだ! 〜神話からお笑いへ〜』やパロディ元の『グラディウス』から引継いでいる。音楽については、前作のようにクラシックをアレンジしたものをBGMとして用いており、それだけでなく世界の童謡、日本の童歌なども素材として取り入れている。

また、プレイヤーキャラクターの一人「こいつ」(棒のようなラクガキ人間が紙飛行機に乗っている)はそのデザインから、当時のゲーメスト賞ベストキャラクター賞を圧倒的な票数で受賞した。

256発の弾を打ち込まなければ撃破できない敵「カラー板夫」(『ゼビウス』に登場する敵・バキュラに関するデマへのオマージュ)や、スペシャルステージに登場する65536発の弾を撃ちこまなければ破壊できない敵など、随所に遊び心がみられる。ボスに至っては、どこが弱点なのかが矢印で表示される。但し、モアイ艦長(乱入ステージ)など一部のボスでは表示されない。

なお、本作は『パロディウス』を冠したタイトルとしては初めて2P同時プレイが可能となっており、2Pプレイ中は両プレイヤーが同時にダウンしない限りはその場復活になる。片方のプレイヤーが他方のプレイヤーにショットを当て続けると当てられたプレイヤーが一定時間全方位に高速ショットを打ちまくる「怒り状態」になるフィーチャーも存在する。
『パロディウスだ! ~神話からお笑いへ~』から4年の時を経て登場したパロディウスシリーズ第3弾。前作以上におふざけ上等な世界観で展開される横スクロールシューティングゲームです。
前作のゲームバランス面を整え、ネタもゲーム性もあらゆる面で非常に高い完成度となりました。

ストーリー

むかしむかし、あるところに「過去の栄光」という、それはそれは素晴らしいものがありました……。

西暦1994年。全宇宙を巻き込んだ親子ゲンカから4年。悪の親玉タコベエを倒した4人の勇者たちのおかげで世界は再び平和を取り戻しつつありました。しかし、勇者たちは世間に歓迎されることなく、それぞれ寂しい生活を送っていました。

そんなある日のこと、先の大戦で最後に受けた傷がいまだ癒えず、自宅の蛸壺のまな板の上で臥していたMr.パロディウスことタコは、長男のタコスケにこう告げたのです。

――「過去の栄光」を探してきてくれないか。ワシにお迎えがきて料理される前に、もう一度あの古き好き時代が見てみたいのだ、と……。

ウワサによれば、ディスコ「パロディウス」にいるゆかりという名前のタコ(通称タコのA子)が隠し持っているらしいのです。それを聞いたタコスケは愛用のサンバイザーを手にタコ壺から「過去の栄光」を求めて飛び出して行きました。

システム

前作同様、グラディウスシリーズの「カプセルを回収してパワーアップ」+「ツインビーシリーズのベルでボーナスや特殊攻撃」というシステムを踏襲しています。
敵撃破時には時折カプセルの代わりにベルが出現します。基本的には得点アイテムの黄色ですが、ショットを撃ち込むことでたまに色が変わり「画面全体攻撃をストックできる青」「ショットが撃てない代わりに完全無敵の巨大化状態になる緑」「メガホンから出るセリフで敵や地形を貫通して攻撃する白」などになります。
倒すと大量のベルやパワーアップカプセルを放出する敵も登場し、今まで以上にベルパワーをガンガン使っていけるようになっています。
また、ベルパワーのラインナップに紫が追加。効果は「画面全体の敵をカプセルにする」という強烈なもので、ベル出現テーブルも回るため本作の主要な稼ぎ要素として好評でした。
カプセルの中にはパワーアップゲージが回転し、止めたところでパワーアップが確定する「ルーレットカプセル」が存在します。

全7面+乱入ステージ1面+スペシャルステージ1面。デフォルトでは1周エンドです。1周に掛かる時間はおよそ30分程度でした。
ランクシステムは健在で、今回はスピードアップよりもミサイルのランク上昇率が高いです。

久々の2Pプレイ対応

グラディウス関連シリーズでは実に『ライフフォース』以来となる2人同時プレイに対応しているところもポイントですね。同時プレイ時はその場復活となり、ミス直後には複数のベルアイテムがばらまかれます。『沙羅曼蛇』や後年の『グラディウス外伝』とは異なり、同時プレイ時にもオプションの装備制限はありません。

自機は8種類・16人(2P側は別キャラという扱いです)と相変わらず非常に豊富。従来のグラディウスのお約束に反し、「ミサイル・ダブル・レーザーの枠組みにとらわれない」「オプションを持たないかわりに自機がパワーアップする」といったタイプの自機も数々登場しています。

本作のキャラクターイラストは漫画家のあさりよしとお氏が担当されています。

増えに増えたキャラクターの紹介

キャラクターと元ネタを全部紹介するのは大変なので凄く雑に紹介していきます(笑)。

「ビックバイパー」
ご存知グラディウスシリーズの主役機。
このシリーズでは丸みを帯びていて可愛らしいです。 あとミサイルに足が生えています。
武器は歴代グラディウスと同じで、オールマイティに戦えます。

「タコスケ」
タコです。
パロディウスシリーズの主役を張ることもありますが、本作では並び順の関係から2番手となっています。レーザーはリップルなので威力は低いですが、連射が利き汎用性は高いです。バリアは蛸壺です。

「ツインビー」
ご存知手の生えた丸いアイツ。
3way弾はあるものの、ミサイルがないため上下対応が難しいです。前作では最強の一角でしたが、今作は玄人向けです。

「ペン太郎」
『けっきょく南極大冒険』より。
貫通するミサイルや爆発するスプレットガンなど武装は強力ですが、上に攻撃する手段に乏しくクリアを目指すとなるとかなり難しいので上級者向けです。

「ひかる」
前作の泡ステージに敵として登場していたバニーです。
乗っているのはICBM(大陸間弾道ミサイル)ですね。
ミサイルがホークウィンド型、スプレッド型の2択です。

「マンボ」
その名の通り、マンボウです。
『スペースマンボウ』のパロディです。多彩な(他社の)レーザーを持っています。

「ミカエル」
羽の生えた豚の姿をした天使で、声は勇者王です。
実は前作にも登場していました。ラウンドショットが強力です。



そして…?

「こいつ」の紹介

当時話題になったプレイヤーキャラクター、「こいつ」だけは少し詳しく紹介しようと思います(笑)。(2Pでは「あいつ」)
「こいつ」の兵装

「こいつミサイル・こいつウェイ・こいつレーザー・こいつパワー・こいつシールド」

「こいつ」の特徴

紙飛行機に乗った棒人間で、産まれて3時間しか経っていない謎の存在です。
こいつミサイルは真下に落ち前方へ進むミサイル(例外あり、後述)、こいつウェイは前方集中型の広範囲連射ショット、こいつレーザーは溜め撃ちレーザー、こいつパワーでそれぞれの攻撃範囲の拡大・レーザーの大型化で強化されます。
見た目のネタっぷりに反し超高性能であり、フルパワー時のこいつウェイの破壊力は圧巻の一言。
様々な特徴から今作屈指の人気キャラとなり、ゲーメスト大賞キャラクター部門を受賞しています(これについても後述)。

ゲーム画面

『極上パロディウス!~過去の栄光を求めて~』プレイ動画

折角なので「こいつ」を見てやってください。

評価点

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