ブル中野 Boss Of The World 世界の女帝
2016年11月25日 更新

ブル中野 Boss Of The World 世界の女帝

クラッシュギャルズとダンプ松本が引退後、衰退が予想された女子プロレスで、ブル中野は、アイドルでもなく、色気でもなく、企画でもなく、凶器すら捨てて、その実力だけで観客を魅了した。

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ブル中野 Bull Nakano

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ブル中野
Bull Nakano
本名は青木 恵子(旧姓:中野)
あだ名はブルちゃん、ブル様
日本の女子プロレス界で絶頂を極め
WWF世界女子ヘビー級王座を獲得した唯一の日本人
引退後はタレントに転向
『ガールズ婆バー中野のぶるちゃん』も経営している

ハイライト動画

Top 40 Moves of Bull Nakano - YouTube

入場ソング Boss Of The World

Bull Nakano - Boss Of The World [AJW Entrance Theme] - YouTube

Here is Bull Nakano's AJW theme song called 'Boss Of The World'. I searched everywhere for this theme song and I finally found it! Thank God! [This theme use...

「そんなに好きならレスラーになったら」

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はじめてプロレスに遭遇したのは
小学校5年生だった
たまたまテレビでやっていたプロレス中継をみていると
からだがゾクゾクしてきた
アントニオ猪木と大きな外国人との試合だった
その後
写真やグッズを集めはじめた
中1のとき
「そんなに好きならレスラーになったら」
と母にいわれ
オーディションを受けてみると
合格し
「15歳以上」という規定のため
卒業したら入団するということになった
進路が決まったため
中1にして学業に対して意欲はゼロになった
「今しか遊べない
地元、埼玉の川口にある中学全部シメてやろうと思いました」
各校のスケ番に果たし合いを申し込み
公園や神社の境内で死闘を繰り返した
川口の中学は多く
やったのは自分の学校の近くだけだったが
誰にも負けることはなかった

全日本女子プロレス

 (1581287)

全日本女子プロレスで新人は全寮制だった
「お米だけは会社から支給されて、
あとは自分たちで作ったりするんですが、
あんまりしなかったですね
だからいつもお腹がすいていましたしお金もなくて外食もできませんでした」

「毎日帰りたかったです
練習はつらいし
先が見えず自分はこの先どうなるんだろう、って不安でした」
170cmと恵まれた体格だったが
入門直後はぽっちゃりとしていて動きが鈍かった
入団半年後にプロテスト
(コーチや先輩レスラーが見ている前にブリッジなどの基本やスパーリングを行う)
があったが不合格だった
「落ちこぼれでした
スパーリングは一番強かったけど、
腕立て伏せとか腹筋とかの基礎体力がまるっきりダメ」
それから1か月後の2回目も不合格
3回目でやっと合格した
そして本名「中野恵子」でプロデビューし
毎日のように試合が組まれた
-ブルさんが女子プロレスの世界に入ったのは1983年でした
当時、全女(全日本女子プロレス)には名だたる先輩レスラーがいましたね

「いちばん上にジャガー横田さん、ミミ萩原さんがいて、
怖い先輩といえばデビル雅美さんもいましたね」

-名前を聞いただけで怖いイメージがあります

「入ったばかりの頃はみんな優しいですよ
ただプロテストに合格して試合に出るようになると
厳しい先輩に変わります」

-どのように厳しいのでしょうか?

「完全な縦社会だったので
先輩には絶対服従なんですよ
何かを命令されたら『ハイ』以外の選択肢はありません(笑)
雑用も新人の仕事なんですけど
先輩が花道でファンから触られないようにしなければならない
ファンから触られると、試合後にぶっとばされますからね」

-先輩は全員がお局みたいなものなんですね

「私は生意気だったので
リングの中で先輩に反発していました
日頃の鬱憤を晴らすには絶好のチャンスだったので
試合が終わってからボコボコにされるのはわかっていましたけど
それを踏まえたうえで抵抗していました」

-その結果なのか
新人の頃は先輩たちから無視されていたそうですが‥‥

「全女のレスラー全員から無視されていました
私が同期のレスラーをちょっとイジメていたんですけど
それが気に食わなかったみたいで
風紀を乱すヤツは徹底的に無視する風潮がありました」

-じゃあ、練習もまともにできませんね

「そうでしたね
スパーリングをやりたくても誰も組んでくれない
先輩は誰もプロレスを教えてくれない
それだけじゃなく
挨拶しても全員から無視されたのはつらかったです」

-さすがに辞めたくなったのでは?

「毎日辞めたいと思っていましたよ
新人なのでお金もなかったですしね
新人のレスラーって
先輩からおごってもらわないと
まともに御飯を食べられないんですよ
でも私だけが食事に誘われないなんてこともしょっちゅうありました」

-よく我慢しましたね

「つらい時期を乗り越えられたのは
ダンプ松本さんのおかげなんです
私が挨拶をして
最初に挨拶を返してくれたのがダンプさんだったんです
そして『悪役にならないか?』と誘ってくれました
ダンプさんは
私がちゃんと仕事をしているのか、噂どおりの人間なのかどうか
ちゃんと見ていてくれた先輩なんです」
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