あなたはどれに乗ったことがありますか? -“日本最大の観覧車”の変遷-
2015年11月10日 更新

あなたはどれに乗ったことがありますか? -“日本最大の観覧車”の変遷-

1989年、福岡と横浜で“世界最大の観覧車”の歴史が相次いで塗り替えられましたね。2015年現在、世界最大の観覧車は日本にはありませんが、1989年以降の“日本最大の観覧車”を振り返ってみます。

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アジア太平洋博覧会の観覧車(1989年3月17日開業)

高105m、径100m

高105m、径100m

アジア太平洋博覧会(通称「よかトピア」)閉幕後、九州最大級のアミューズメントパーク「グリーンランド」(熊本県荒尾市)に移設された。

横浜博覧会『コスモクロック21』(1989年3月25日開業)

高107.5m、径100m

高107.5m、径100m

アジア太平洋博覧会の一週間後に開催された横浜博覧会(通称横浜博、YES'89)で完成。直径はアジア太平洋博覧会の観覧車と同一だった。
1989-1992年まで高さ世界一。

協賛は大塚製薬で、当時の新商品『ポカリスエット」の広告が設置されていた。本来は博覧会期間内のみの運営予定だったが、会場内で最も人気が高かったことから博覧会終了後も運営されることとなり、観覧車の周辺に遊戯施設も設置し、都市型遊園地「よこはまコスモワールド」の一部として組み込まれる形となった。
ちなみに、1900年にパリ万国博覧会のために建設された『グランド・ルー・ド・パリ』が長らく世界最大の記録を保持していた。

『グランド・ルー・ド・パリ』は、1920年に撤去されるが、直径約93メートル、高さ約96メートルの世界記録はその後長らく塗り替えられることは無く、1989年のアジア太平洋博覧会に設置された観覧車によって初めて更新された。
パリ万国博覧会『グランド・ルー・ド・パリ』(1900年)

パリ万国博覧会『グランド・ルー・ド・パリ』(1900年)

グランド・ルー・ド・パリは、かつてフランス・パリに存在した観覧車。
その名はフランス語で“大観覧車”の意。

直径は約93メートル、高さ約96メートルで、当時世界最大を誇った。

びわ湖タワー『イーゴス108』(1992年4月26日開業)

高108m、径100m

高108m、径100m

1992-1997年まで高さ世界一。

2001年、業績不振で「びわ湖タワー」閉園とともに閉鎖。
ただし『イーゴス108』はびわ湖タワー閉園後も解体されずに残っていた。
所有者である不動産会社の協力の下、“いつでも再開できるように”と「びわ湖タワー」を運営していたフタミ観光の社長が毎月1回(2011年から2カ月に1回)点検・作動させて部品の劣化を防ぎ続け、2013年に解体が行われベトナムに輸出されることが決まった。

天保山ハーバービレッジ『天保山大観覧車』(1997年7月12日開業)

高112.5m、径100m

高112.5m、径100m

1997-1999年まで高さ世界一。

2015年4月8日より、世界初の手法を導入したライトアップ演出を開始。

柔らかな色彩演出が特長の間接光と、万華鏡や花火などの鮮やかな光のイラストを演出できる直接光を組み合わせることで、直径約100メートルの大観覧車の大きなキャンパスに様々なアートを描き出していく。

『コスモクロック21』(1999年3月18日移設OPEN)

高112.5m、径100m

高112.5m、径100m

みなとみらい地区の発展に伴い、観覧車周辺に超高層ビルの建築が行われることになったため、1997年に一度営業を終了・解体され、現在の場所へ移築される形で1999年から再び運営されている。

1999年の移築時には(日本各地で巨大観覧車の造営が相次いでいたことから)台座を嵩上げして全高は112.5メートルとなり、同時にイルミネーション部分もリニューアルされ、毎時15分ごとに回転輪を利用して花火を打ち上げるような仕様が追加された。

お台場パレットタウン『パレットタウン大観覧車』(1999年3月19日開業)

高115m、径100m

高115m、径100m

1999-2000年まで高さ世界一。

1999年12月31日、イギリス・ロンドンに「ロンドン・アイ」(高135m、径135m)が開業し、これ以後【世界最大の観覧車】のタイトルは海外に移る。

葛西臨海公園『ダイヤと花の大観覧車』(2001年3月17日開業)

高117m、径111m

高117m、径111m

完成当時、日本最大、世界では第2位であった。

東京ディズニーリゾートやレインボーブリッジ、東京湾アクアラインの海ほたる、房総半島、富士山などを一望できる。

エバーグリーンマリノア『Sky Dream Fukuoka』(2001年12月15日開業)

高120m、径112m

高120m、径112m

隣接するアウトレットモール「マリノアシティ福岡」にも観覧車「スカイホイール」(高58.3m、径50.0m)があるため、大小2つの観覧車が並ぶ珍しい光景で、その様子は“双子の観覧車”とも呼ばれ、福岡市のランドマークのひとつとなっていた。

利用者数が低迷したことから、2009年9月で営業を終了した。
2009年9月26日、『Sky Dream Fukuoka』が営業終了し、再び『ダイヤと花の大観覧車』が現役としての日本最大となっている。
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