爆風スランプといえば”はっしる~はっしる~おれ~た~ち~♪”「Runner」が有名、彼らの名曲を振り返る。
2016年6月7日 更新

爆風スランプといえば”はっしる~はっしる~おれ~た~ち~♪”「Runner」が有名、彼らの名曲を振り返る。

爆風スランプは「Runner」や「リゾ・ラバ」などのヒット曲を出しました。また「大きな玉ねぎの下で」が心地よく思い出される人も多いでしょう。主に80年代後半に躍動した彼らの歩みを振り返ります。

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爆風スランプ

爆風スランプ

爆風スランプ

1984年デビュー

サンプラザ中野:ボーカル - 2008年に芸名をサンプラザ中野くんに変更。
パッパラー河合:ギター
ファンキー末吉:ドラム
バーベQ和佐田:ベース(1989年-)

活動の歴史

聖飢魔Ⅱ、米米CLUBと合わせて「ソニー三大色物バンド」と呼ばれていた

デビュー前後

デビュー前後

ヤマハ音楽振興会主催のバンドコンテスト「EastWest(1981年)」で、最優秀グランプリを受賞した『爆風銃』(バップガン)のメンバーであったファンキー末吉と江川ほーじん、優秀グループ賞を受賞した『スーパースランプ』のサンプラザ中野とパッパラー河合の4人で結成。
当初はユニークな歌詞やライブで客席に消火器をばら撒いたり、スイカを投げたり、頭の上に花火を置いたりするなど過激なパフォーマンスをしていたため、“コミックバンド”という見方をされていた。

そのため、デビュー当時は同じソニー系列のレコード会社に所属していた聖飢魔II、米米CLUBと合わせて「ソニー三大色物バンド」と呼ばれていたこともあった。

1985年6月に夜のヒットスタジオDELUXEに初出演を果たすが、オープニングトークで頭の上に火を付けたり、スタジオ内を歩き回り出演者やオーケストラ演奏者と握手したり、花火を口にくわえたり大暴れ。その後も同番組に出演した際は、THE ALFEEのセットを壊したり、テレビカメラの上に乗ったりと大暴れし続ける。 この数日後にザ・ベストテンにスポットライトで出演した際も、スタジオ内を暴れまわる。

1985年12月13日に、日本武道館での初ライブを果たす。サンプラザ中野は、自分たちが武道館を満席に出来るわけがないと思っていた。そこから発想して「武道館に空席があるのは、ペンフレンドの女の子を誘ったが来てくれなかったから」、という言い訳ソングが作られた。後に彼らの代表作の1つとして評価されることとなる「大きな玉ねぎの下で」である。 その後は強力なリズムセクションを擁した実力派バンドとして徐々に認められていくことに。

【爆風スランプ】武道館 大きな玉ねぎの下で - YouTube

去っていく仲間を投影した「Runner」がヒット

Runnerのヒット

Runnerのヒット

バンド活動に限界が見え始めてきたことから、1986年にプロデューサーとして新田一郎を迎え、新田が社長を務める代官山プロダクションに移籍。新田はまず、売れることを目的とした活動を始めることにしたが、江川ほーじんがそれに反発して遂には脱退を決意。末吉の作った曲に、中野が辞めていく江川の姿を詞にして、「Runner」が誕生、1988年に発表された。この曲は34万枚を売り上げた。

Runner / BAKUFU-SLUMP 80年代の音楽番組より - YouTube

NHK総合の音楽番組『ジャストポップアップ』にて「Runner」を演奏したところリクエストが殺到。これがきっかけで、1988年の『第39回NHK紅白歌合戦』にも出場を果たし、翌年(1989年)1月9日の二度目の武道館公演を行った。そして江川はこの公演を最後に去っていく。

『天才・たけしの元気が出るテレビ』の挿入歌に使用された「Runner」は、初のビッグヒットとなった。カラオケでもノリのいい曲として脚光を浴び、また現在でも高校野球のブラスバンドの応援歌における定番曲としても定着。

その後、兄弟バンド的な存在だったTOPSのベーシストだった和佐田達彦(バーベQ和佐田)が正式メンバーとして加わった。

ちなみに、同時期に活躍した聖飢魔IIやTOPSとは親交が深かったこともあり、共同でライブを行ったり、TOPSのボーカルの三井雅弘はTOPS解散後、爆風スランプのマネージャーに就いたりもした。プリンセス・プリンセスとは、中野が住んでいたアパートにプリンセス・プリンセスのプロデューサーが住んでいたこともあり、よく一緒に酒を飲んでいて、プリンセス・プリンセスはこの時、「私達、本当に売れたいんです。」と話していたという。

各メンバーが海外で長期休暇

ヒット曲の連発〜長期休養

ヒット曲の連発〜長期休養

1989年に現在の所属事務所アミューズに移籍してからも、「月光」「リゾ・ラバ」とヒット曲を続々と生み出し、アルバム『しあわせ』に収められていた「大きな玉ねぎの下で」のリメイクバージョン「大きな玉ねぎの下で 〜はるかなる想い」も大ヒット。
その後、個々のメンバーが海外へ出向き長期休暇を取ることとなった。

海外での経験はアルバム『ORAGAYO〜in the 7th heaven〜』に生かされ、アルバム『In the 7th heaven』にはサンプラザ中野・パッパラー河合が南アフリカでの政治デモで演奏した曲(生録音)が収録された。また、中国へ出向いたファンキー末吉はそれ以来中国に魅せられ、ついには中国に活動の主軸を移し"Asian Drum King"と呼ばれるようになった。

リゾ・ラバ。 - YouTube

ヒットに恵まれず、メンバーはソロ活動へ

低迷期・ソロ活動

低迷期・ソロ活動

メジャーデビュー前後の「破天荒」、ミリオンヒットを生み出した「青春」の次を示せない爆風スランプは、以降長い低迷期をさまようこととなった。

その間、各メンバーはソロ活動を行うようになり、それぞれ成果を上げている。この間の1992年11月6日にはミュージックステーションに出演、サンプラザ中野が客席へダイブし豆電球2個とパネル1枚を破損するなど、破天荒さの片鱗を留めた姿も見せた。

【サンプラザ中野】
ジングルベルコンピレーション『Jingle All the Way!』(バップ)で「ジングルベル〜サンタさんとトナカイさん〜」を収録

【ファンキー末吉・バーベQ和佐田】
BBF(「爆風スランプのバーベQ和佐田とファンキー末吉」の略語)というユニットを組み、アルバム「ZUM ZUM PARADISE」をリリース

【ファンキー末吉】
ロックバンド「ノイズ・ファクトリー」のプロデュース
中国でのアーティストのプロデュース
ソロアルバム「亜洲鼓魂」のリリース

【パッパラー河合】
女王様という芸名で、クイーンなどの英語詞を直訳した曲をリリース(当時は王様のヒットもあり、直訳ロックが流行していた)
ポケットビスケッツのプロデュース・作曲

猿岩石のユーラシア大陸横断ヒッチハイク応援曲「旅人よ〜The Longest Journey」がヒット

電波少年とのタイアップ

電波少年とのタイアップ

進め!電波少年中の企画「猿岩石のユーラシア大陸横断ヒッチハイク」の応援曲として「旅人よ〜The Longest Journey」が採用され、企画の人気と同様、ヒット曲となった。
直後に発売されたアルバム『怪物くん』は2枚組(初版限定)で発売され、爆風スランプ・レコード会社の力の入れ様がうかがわれるものだった。
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