悲運のアニメ「サイボーグクロちゃん」ハリウッド映画化してもいいくらいよくできた内容だったのに
2015年9月16日 更新

悲運のアニメ「サイボーグクロちゃん」ハリウッド映画化してもいいくらいよくできた内容だったのに

毎週土曜日の朝はサイボーグクロちゃんを見てから学校に行ってたのに、ある日突然終わってしまった。可愛い絵柄に似合わないハードなアクション、人生の悲しみ、散りばめられたパロディやギャグ…。今ならわかる。これはアメリカで実写映画化しても不思議はないくらいのすごい作品だ。

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史上最強サイボーグ クロちゃんまたまた 登場!

サイボーグクロちゃんOP - YouTube

土曜日に授業があった時代、これを見てから急いで学校に行った子供の多かったこと。
決してのんびりテレビを見られる状況じゃなかった土曜日の朝に放送されていたにも関わらず、毎週好視聴率を叩きだしていました。

天から授かったのは、戦いの才能

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主人公クロちゃん 別名キッド

老夫婦の家で飼い猫として平凡に暮らしていたが、悪の科学者、剛博士に戦士の資質を見抜かれ、勝手にサイボーグ化されてしまったクロちゃん。
飼い主のじいさんばあさんの前では、素性がバレないように可愛い子猫を演じています。
人間に飼われる前のクロちゃんの人生を描いた回のうちの一つが、下の動画です。
幼いころに母親を猫キャッチ(後述をご参照ください)にさらわれ孤児になったクロちゃん。町の野良猫集団に入れてもらえることになりましたが、そこはライバル猫グループやカラス軍団との抗争が絶えない殺伐とした社会でした。体が小さい上に極度の弱視のクロちゃんは他の猫達から軽んじられます。
ハンデを乗り越えて物騒な猫社会で生き残れるよう、先輩猫マタタビはクロちゃんに箸の使い方を教えようとしますが、不器用なのか全く習得出来ません。
そんなある日、あの忌まわしい猫キャッチが再び町に現れたとの情報が飛んできました。

鳥肌が立つ名セリフ「箸より簡単だった。」

クロちゃんがウォリアーとして覚醒した瞬間。

サイボーグクロちゃん 第46話 タタビとの出会い Full - YouTube

原作では「猫狩り」だったのがアニメでは「猫キャッチ」と言い換えられていました。
キャッチというのがマイルドな表現なのかはわかりませんが、当時は外にいる猫をやみくもに捕獲してどこかに売り飛ばす「猫狩り」がいると大人達は噂していました。売られた猫達は三味線にされたり、どこかの会社で動物実験に使われているとか(あくまで噂です)。
当時のダークな社会ネタがポロッと登場するところが、クロちゃんの特徴の一つでした。

こちらも神回「ミーくん誕生のヒミツ」 土に還ってもらうぜ、外道ども!

静かに暮らしたかっただけなのに。悲しみの天才科学者 

静かに暮らしたかっただけなのに。悲しみの天才科学者 

剛万太郎博士(剛博士、剛くん、おっさん)

余りにも理不尽なことが続いた人生が、彼の純粋だった心を黒く染めてしまいました。
世界征服を目論みクロちゃんをサイボーグ化するが味方にはなってもらえず、以来クロちゃんを抹殺しようと執拗につきまといます。
だがそのうち世界征服も抹殺もどうでも良くなったようです。
二度も亡くした命、博士に捧げます。

二度も亡くした命、博士に捧げます。

剛博士の妻(のような存在)、ミーくん

遺伝子改造された殺戮獣パトラッシュに母親を惨殺され孤児となった子猫ミーくんは瀕死の状態で剛博士に拾われました。
しばらく続いた博士との穏やかな日々に終止符を打ち、母の仇を討とうとパトラッシュに向かってゆくが逆に八つ裂きにされ命を落とします。
剛博士にサイボーグ手術を施され再び生を受けたのです。
クロちゃんとは仲良くケンカする仲。

誰も信じず誰も愛さない博士が、なぜミーくんとは夫婦のように仲睦まじいのかが判明する回。
ミーくんのサイボーグ手術が成功したとは知らず、悪魔に魂を売ってまでミーくんの恨みを晴らそうとする博士。
機械の体を得てよみがえりパトラッシュとその創造主を成敗した後、右手を失う重症を追った博士に寄り添うミーくんのセリフが胸を打つ。

サイボーグクロちゃん 第31話 ミーくん誕生のヒミツ Full - YouTube

遺伝子改造されたパトラッシュ怖すぎ。
この回だけでも映画一本作れますよ、製作会社さんいかがですか。

社会ネタと言えば「天才少年コタロー登場」も

「こんなボクの人生、ゲームに例えたらろくなイベントもな...

「こんなボクの人生、ゲームに例えたらろくなイベントもない「クソゲー」ってやつだよ。」

コタロー(画面中央の、黒いネコミミの子供)

天才的な頭脳を持ちながら、余りにも低い身体能力や寂しい家庭環境のせいで、11才で自分の人生に見切りをつけようとした少年コタロー。
空母を奪って世界戦争を引き起こし、この世を破壊することで自分のクソゲーのような人生を終わらせようとしたが、クロちゃん達に諌められて改心します。
その後は剛博士の優秀な助手として新たな人生を切り開いていきました。
コタローとは一面識もなかったクロちゃんとミーくんが、勝手に空母乗っ取りに巻き込まれてジタバタする様子がおかしくもカッコよかった回。
懐かしい、アンテナを引っ張り出す携帯電話

懐かしい、アンテナを引っ張り出す携帯電話

コタローに強奪された空母を奪還しようとする某国海軍隊長のセリフ「この国に軍隊はないのか!」
ミーくんの要請で某国海軍を後方支援しようとする私設自衛隊のオーナーは個人的に核兵器を所有しているなど、現代では「おい、その設定は」と慌ててしまうようなネタも度々見られました。
飼い主夫婦は落ち着かない世の中の、一服の清涼剤

飼い主夫婦は落ち着かない世の中の、一服の清涼剤

クロちゃんの飼い主 ジーサンバーサン

明らかに挙動不審なクロちゃんを全く疑うこともなく、周囲でどんな物騒な事件が起きようとも我関せずで日々のんびり生きている老夫婦。

サイボーグクロちゃん ED ポジティブ ヴァイブレーション 高画質 時刻無 ‐ ニコニコ動画原宿 - YouTube

なぜか切ない気持ちになるエンディング曲。
おとなになった今のほうが、歌詞の良さが心に染みてきます。

突然、放送終了した理由

コミック復活版が人気でもありますし、DVD化を切にお願...

コミック復活版が人気でもありますし、DVD化を切にお願いしたい。

2001年に製作会社、関連会社が相次いで倒産し、突然放送中止になってしまいました。
DVD化もされていませんので、レンタルもありません。


22 件

思い出を語ろう

     
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  • ライモン 2022/3/10 06:12

    サイボーグクロちゃんといえばトレードマーク的な武器のガトリング砲もいいけど、こちらも明らかに体格的には大きすぎる大剣を手に取って戦う姿もカッコイイ。3頭身(?)のキャラクターが巨大な剣を持って戦うギャップも魅力的。(ちなみに剣は体の中に収納しているけど明らかに入るスペースが無いような…)
    ちなみにアニメ版の初恋ロボヒロスエの声がガンダムSEEDの主人公キラ・ヤマトなど女子人気の高いアニメ作品で二枚目キャラクターの役で多く出演している人気声優保志総一朗さんだそうで、本人も印象に残っているイロモノキャラだそうです。

    ライモン 2022/3/3 20:24

    メダロットSとのコラボおめでとう‼︎メダロットとサイボーグクロちゃんはコミックボンボンで同時期に活躍したヒーロー同士だけにこれはボンボン世代は感激です‼︎令和の時代にまさかまたまたサイボーグクロちゃんがこんな形で…これを機にアニメ化リメイクしたってええよ‼︎

    ライモン 2022/2/15 04:07

    結構アニメから入って漫画を見て見ると流血するシーンがあったり「核ミサイルを使おう!」とか結構過激なシーンや台詞があったり。まあ同時期に連載されていた「デビルチルドレン」も随分過激なシーンがあったりして、アニメ化すると削られたりして別物の作品になってましたからね。ライバルのコロコロコミックは今でも「うんち」とかの下ネタをやっているけどボンボンは対してグロテスクな路線やマニアックさを追求したりとかましたね。ボンボンは休館になってしまったけど、今の時代にもう一度見てみたいヒーローの一作品ですね。

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