「ザ☆ウルトラマン」はウルトラマンシリーズでは異色のアニメ作品。
2016年5月20日 更新

「ザ☆ウルトラマン」はウルトラマンシリーズでは異色のアニメ作品。

「ザ☆ウルトラマン」を憶えていますか?ウルトラマンシリーズでも異色のアニメ版ウルトラマン。実はサンライズ作品でもあるんです。そんな「ザ☆ウルトラマン」について振り返ってみましょう。

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ザ☆ウルトラマン

ザ☆ウルトラマン

ザ☆ウルトラマン

『ザ☆ウルトラマン』は、1979年(昭和54年)4月4日から1980年(昭和55年)3月26日に TBS 系で毎週水曜日19:00 - 19:30に全50話が放送されたテレビアニメ。製作:円谷プロダクション、TBS。アニメーション製作:日本サンライズ(現:サンライズ)。

ウルトラシリーズ第8作目であり、第3期ウルトラシリーズの1作目にあたる。平均視聴率は11.0%。

ザ・ウルトラマン OP - YouTube

「ザ☆ウルトラマン」物語の背景

ザ☆ウルトラマン

ザ☆ウルトラマン

科学警備隊のヒカリ超一郎隊員は、宇宙ステーション・EGG(エッグ)3から地球に向かう途中、U40(ユーフォーティー)からやって来た宇宙人と出会う。

ウルトラマンと名乗った彼は、地球に怪獣などの怪異や超自然現象による脅威が迫っていることを察知したU40によって、それらの災害から地球を守るために派遣された。空に光るウルトラサインなどで人類に脅威の到来を警告し、第3種接近遭遇としてヒカリと一体化。

以後、ヒカリは危機に陥るとビームフラッシャーを使用してウルトラマンに変身し、怪獣や宇宙人と戦う。

中盤でウルトラマンの本名が「ジョーニアス」であることが判明。また、同じく中盤から従来のウルトラマンシリーズの枠組みを逸脱し、ジョーニアスの故郷・U40を舞台に複数のウルトラマンが登場するスペースオペラ的な展開を見せる。なお、ウルトラの国を巻き込んだ宇宙戦争を描くという案は元々『ウルトラマンレオ』で検討された。

番宣CM 新番予告 ザ☆ウルトラマン - YouTube

「ザ☆ウルトラマン」製作の背景

作品製作は日本サンライズ

作品製作は日本サンライズ

『ウルトラマンレオ』以降、『ウルトラシリーズ』は長らく途絶えていたが、ウルトラマン関係の書籍やグッズは子供達を中心に人気が続いていた。これは、旧シリーズの再放送が夕方や早朝に定期的に放映されていた点が非常に大きかった。

この状況の中で、ウルトラシリーズの新作が期待されていた。これに対し、円谷プロは新機軸でのウルトラマンの製作を検討したが、当時は『宇宙戦艦ヤマト』等のアニメーションブームの真っ最中であったことや、限られた製作予算と今後のメディア展開を考え、敢えて実写ではなくアニメーション作品として制作することとなった。

企画書にはアクションや怪獣の造形等に関し、アニメーションの表現力によって特撮の限界を超えられる旨が強調されていた。円谷プロはアニメ作品の製作技術を持っていなかったため、『恐竜探険隊ボーンフリー』などで繋がりがあった日本サンライズに作品製作を委託した。

劇中で使用される用語には、当時大ヒットした映画『未知との遭遇』からの影響(第1~3種接近遭遇等)が見られる。また、後半のスペースオペラ的な展開には、同じく当時大ヒットした『スター・ウォーズ』の影響が認められる。

また、アニメブーム(特に『宇宙戦艦ヤマト』)の影響は、主人公・ヒカリ超一郎に古代進役の富山敬と、ウルトラマンジョーニアスにデスラー役の伊武雅之というメインキャスト、本作のOPテーマとEDテーマと作詞を阿久悠が担当し、それをささきいさおが歌うことになった。

後半の母艦となるヤマトに酷似したデザインのウルトリア、ガミラス人を思わせる本作最大の敵となるヘラー、一部女性キャラクターの顔立ちが、当時多くのアニメ作品に関与した松本零士の描くそれと酷似している点からも見て取れるという説もある。
実写用のスーツも製作された

実写用のスーツも製作された

作品としては、タツノコプロ出身の鳥海永行や虫プロダクション出身の吉川惣司など、ベテランスタッフが制作に当たったため、起伏のあるドラマチックなストーリーが展開、「主人公がウルトラマンであるが故に肝心な時に姿を消す」という“暗黙の了解”がドラマ上の主題として正面から取り上げられ、主人公(すなわちヒカリ)の葛藤や周囲の疑惑などを描かれたことが挙げられる。

この主題は幾度かの変奏を経て、ウルトラマンの存在意義など、作品全体を意味付ける主題として昇華された。チーフ・ディレクターは前半期は鳥海、後半期のヘラー軍団編は神田武幸。完結編に当たる最終4話分では、高橋良輔や富野喜幸(現:富野由悠季)が変名で絵コンテを制作した。また、平成作品でCGIモーションディレクターを務めた板野一郎も、当時アニメーター(動画)で参加していた。

アニメーション作品として製作された本作であったが、ショーなどの都合上、放映当時から実写用のスーツも製作された。スーツは撮影用とアトラクション用の2種類が製作され、放映開始から日が浅い1979年7月21日に公開された映画『ウルトラマン怪獣大決戦』では、各ウルトラ戦士の紹介場面にて新規に撮影された実写フィルムでの活躍を見ることができる。

また、映画「新世紀ウルトラマン伝説」にもジョーニアスが実写で登場している。各種編集ビデオではアニメ映像が他のシリーズ同様に扱われている。

近畿広域圏のネット局は『ウルトラマンレオ』までは朝日放送で放送されてきたが、『レオ』終了直後の1975年3月31日のネットチェンジによって毎日放送に変更されており、同局としては本作が初の『ウルトラシリーズ』の新作の放送となった。また、1979年10月5日からは『仮面ライダー(新)』も開始されており、初めてTBS系列で『ウルトラシリーズ』と『仮面ライダーシリーズ』が同時期に揃って放送されることとなった。

アニメ ザ ウルトラマン 第44話 「ウルトリアが二つに割れた!?」 - YouTube

「ザ☆ウルトラマン」設定と名称

アニメであることの違和感を払拭するような配慮

アニメであることの違和感を払拭するような配慮

アニメという媒体への違和感を緩和するため、科学警備隊の隊員編成で隊長、ウルトラマンに変身するヒーロー、巨漢の男、科学者タイプ、紅一点とし、隊長を「キャップ」と呼ぶなど、『ウルトラマン』の科学特捜隊のパターンを踏襲している。

そのネーミングも、科特隊と『ウルトラセブン』のウルトラ警備隊を掛け合わせたかのような名前で、エンブレムは科特隊を意識している。

また、オープニング・アニメーションには、『帰ってきたウルトラマン』のOPで採用されたシルエットと同様の、隊員が一斉射撃を構えるポーズが挿入されており、『ウルトラマン』での科学者タイプのイデ隊員を思わせるキャラたるトベ隊員は、実際にイデ隊員役の二瓶正也が声を当てている。

『コロコロコミック』等に連載された内山まもるによる漫画『ザ・ウルトラマン』と当時のTBSの人気番組ザ・ベストテンにあやかり命名。本来接頭語のザ(英語のthe)は母音の前ではジと発音するが、放送当時の日本ではそのことが一般的ではなかったため、本作でも「ザ」と表記されている。

ウルトラマンジョーニアス

ウルトラマンジョーニアス

ウルトラマンジョーニアス

ウルトラの星U40からやってきた戦士。科学警備隊のヒカリ超一郎にコンタクトを取り一体化しており、戦闘時はビームフラッシャーを額に当てることでウルトラマンに変身、第21話以降は「ウルトラチェンジ!」と叫びながら変身している。

変身方法も2パターンあり最初はピームフラッシャー高く投げ額に当て変身していた(1話~18話)途中からビームフラッシャーを高く上げエネルギーを集め「ウルトラチェンジ」叫んで変身する(19話~50話)叫ぶのは21話からである。急いでいるときは最初の変身法を使う。

また19話からウルトラマンに変身するまでには上にヒカリがジャンプし「シュワッチ」と叫びウルトラマンに変身、ウルトラマンも空で「シュワ」と叫び地面に降りてくる描写が追加された。

“スターシンボル”と呼ばれるカラータイマーが、青→黄→赤(点滅)という道路信号パターンで変化するところが特徴で、赤になってから30秒が活動限界である。過去作品の一体化型ウルトラマンが徐々に人間と意識レベルで融合していったのに対し、最後までヒカリとは別人物として描かれた。

第49話でウルトラ艦隊を救援するため一旦ヒカリと分離したが、最終回でヒカリと合体し戦いの後に再度分離し、人間態で初対面。地球に平和が訪れたことを見届けた後、U40に帰っていった。

放送開始時点では単に「ウルトラマン」と称されていたが、第20話において彼の名が「ジョーニアス」であることがはじめて明らかにされる。通称は「ウルトラマンJ(ジョー)」。主に地球人からは「ウルトラマン」、U40の人々からは「ジョーニアス」と呼ばれる。ヒカリは当初は「ウルトラマン」と呼んでいたが名前が明かされてからは「ジョーニアス」と呼称した。

ジョーニアスの名前の由来は、満田かずほの子息の名前「じょう」と「ジュニアス」と米国の「ジョージア州」の3つから由来する。

ウルトラマンジョーニアスのスペック

出身:U40
年齢:2万8000歳(U40年齢)
身長:70メートル(最大120メートル、最小ミクロまで大きさ変化可能)
体重:5万t(最大8万5千トン、最小ゼロまで大きさ変化可能)
飛行速度:マッハ8
ジャンプ力:100メートル
活動時間:4分

必殺技はプラニウム光線

プラニウム光線

プラニウム光線

二本指を突き出した両手を扇状に左右広げたアクションの後、両腕をL字型に組んで放つ必殺光線。組んで右腕にエネルギー光弾を作ってから敵に投げつけるAタイプと、組んですぐに光線を発射するBタイプがあり、威力はAタイプ、発射時間はBタイプが優れている。

Aタイプには、両拳を合わせて発射する「ロッキングスパーク」と呼ばれる強化版があり、バゴンを倒している。Bタイプには、電撃状の光線を撃って敵を痺れさせるタイプや、両腕をクロスさせて撃つ変形タイプもあり、後者はアイランダの触手を怯ませた他、42話でも使用されている。
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  • ライモン 2022/4/27 00:43

    今では特撮が原作でアニメ化されている作品も多くてゴジラや仮面ライダーもアニメ化されているんだし、グリッドマンとかもアニメ化されているもんな……。特撮では表現しきれない表現方法とかも取れるし、アニメファンも特撮の魅力にハマるきっかけになる。ザ☆ウルトラマンは考えたら結構後世の特撮界の作品の展開にも影響を与えた作品なんだよなぁ。

    (o|o) ☆ 2022/4/26 05:03

    当時アニメ社じゃない「円谷」は限られたコストのため
    「サンライズ」にアニメを委託・・・
    平成21Cで「gridman」がアニメリメーク

    moriyuh 2018/8/4 22:53

    ザ☆ウルトラマンはウルトラマンシリーズ初のアニメ作品と同時に僕にとって実写版テレビ化させてほしいアニメ作品で、もし、実写化された場合、キャストに関してはヒカリ超一郎隊員役→松島勇之介さんを、7代目ウルトラマン ウルトラマンジョーニアススーツアクター/ジョーニアス人間態役→アクション俳優の中田裕士さんを、1号ヒロイン星川ムツミ隊員役→乃木坂46白石麻衣ちゃんを、2号ヒロインアミア役(人間態のみ)→東京パフォーマンスドールさんの上西星来ちゃんを起用して、主人公・Wヒロインの美男・美女共演で視聴率を向上させてほしいです。

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