「関根恵子」と「松坂慶子」が看板女優の大映青春映画『レモンセックスシリーズ』
2016年1月26日 更新

「関根恵子」と「松坂慶子」が看板女優の大映青春映画『レモンセックスシリーズ』

昭和40年代に突入すると、テレビに主役の座を奪われてしまった映画業界。日活はロマンポルノへ、東映はバイオレンス&異常愛欲(いわゆるエログロ)に活路を求める傍ら、既に風前の灯火と化し、切迫していた大映が打ち出した路線こそ、《レモンセックスシリーズ》でした。このレモンセックスシリーズの看板女優の「関根恵子」さんと「松坂慶子」さんの作品、および映画「いそぎんちゃく」など“軟体動物シリーズ”で有名な「渥美マリ」さんの作品を振り返ってみましょう。

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増村保造監督による野坂昭如の「心中弁天島」の映画化。

父の残した借金に苦しみ町工場で働く貧しい少女(関根)とチンピラヤクザの少年(大門)が出会い、逃亡の果てに真実の愛をつかむまでをダイナミックに描く。デビューして間もない16歳の関根恵子の初々しい存在感が魅力。松坂慶子が意外な役で出演しているのにも注目。

~関根恵子が貧困と家庭環境と社会に押し潰されそうになりながらも自分たちの愛を貫く少女を熱演した。~
関根恵子(16歳頃)の主演映画『遊び』(1971年)

関根恵子(16歳頃)の主演映画『遊び』(1971年)

関根恵子(16歳頃)の主演映画『遊び』(1971年)

関根恵子(16歳頃)の主演映画『遊び』(1971年)

飲んだくれてドブ川で溺死した父親(内田朝雄)の残した借金を返すため、中学卒業後、工場で働く少女(関根恵子)。

男性(異性)とまともに話したこともないうぶ(世間知らず)な少女が、一時の気の迷い(遊び)で、少年に付き合うのだった。

調子の良い少年はチンピラで、少女を騙し兄貴分のヤクザに差し出す算段だ。しかし、付き合っているうちに自分(少年)と似た境遇の少女に心惹かれ、兄貴達(ヤクザ)を裏切り、少年は少女とあてのない逃避行。

現在の状況から過去の悲惨な状況を思い出すって場面が多く、少年と少女の暗い青春を物語っている。

最後、穴の開いた舟で向こう岸(未来)に漕ぎ出す(泳ぎだす)っていう、絶望的なんだけど、二人でならなんとかなるかも……。

松坂慶子の主演映画『夜の診察室』

松坂慶子の主演映画『夜の診察室』

松坂慶子の主演映画『夜の診察室』

『夜の診察室』(よるのしんさつしつ)は、1971年の日本映画。製作会社は大映、配給はダイニチ映配であった。公開当時は増村保造監督、高橋惠子(当時は関根恵子)主演の『遊び』と2本立てで上映された。松坂慶子はこの『遊び』にも端役で出演している。

性医学博士の父親の運営するクリニックで手伝いをする女子大生の娘を中心に、様々な悩みを持つ患者と、ヒロインである娘も実は彼氏に問題がありと、ヒロインとカウンセリングに来る患者を通して、セックスのあり方を描くセクシャルコメディ。

主人公の女子大生を演じるのは当時新進女優だった松坂慶子。当初は主演は渥美マリに決まっていたが、諸事情で降板し松坂が代役を務めた。
(出典:Wikipedia「夜の診察室」)
https://ja.wikipedia.org/wiki/夜の診察室
19歳の松坂慶子が可憐な初々しさ

19歳の松坂慶子が可憐な初々しさ

19歳の松坂慶子が抜群のプロポーションで魅せる初主演作!

●19歳の松坂慶子が可憐な初々しさを発揮!
●松坂が当時流行の超ミニスカートで脚線美を披露!

【ストーリー】
短大で心理学を専攻する梢は、父の性相談室を手伝いながら、相談室にやってきたセックスレスに悩む主婦や、夫の嫉妬深さに悩む主婦の話を聞く。梢は、ふとしたことから自称ポルノ作家の榊であい、ひそかに彼に惹かれていく。梢は彼に自分の体験といつわって患者の話を聞かせるが……。
1960年代に流行った性科学映画をコメディにしたような...

1960年代に流行った性科学映画をコメディにしたような意外に真面目な性のお話。

冒頭はたくさん外国のヌード写真の映像で松坂慶子の「セックス、セックス・・」という言葉で始まりますが、映画の中ではどなたのヌードシーンもありませんのであしからず。
松坂慶子の主演映画『夜の診察室』

松坂慶子の主演映画『夜の診察室』

大映が末期にソフトポルノ路線を打ち出した《レモンセックスシリーズ》

関根恵子と共にシリーズの看板女優として、ピチピチとハチキレんばかりの瑞々しい色気を披露した新星こそ松坂慶子である。

其れまでは、『忍者ハットリ君+ジッポウ』や『ウルトラセブン』で宇宙細菌ダリーに寄生される少女etc. 子供向け番組の出演が多かった彼女が、今作で、女優の才覚を開眼させ、スターへの階段を駆け上がる重要なステップと云えよう。

現に、彼女が超ミニスカートの看護婦に扮し、天性の小悪魔ぶりで、純真な関根恵子とはまた違う大人びた誘惑は、後に男どもを魅了していく大女優の品格を既に完成させていると評しても過言ではない。
19歳の松坂慶子が抜群のプロポーションで魅せる妖艶な女王様

19歳の松坂慶子が抜群のプロポーションで魅せる妖艶な女王様

高校を卒業したばかりで当時19歳という初々しい松坂慶子...

高校を卒業したばかりで当時19歳という初々しい松坂慶子を観ることができる。

ハイヒールで男を踏みつける妖艶な女王様(!)をやったり、超ミニスカートでの抜群のプロポーションを披露している。

出典:軽薄短笑 ~新潟県上越・妙高発~「松坂慶子の初主演映画「夜の診察室」」
http://8446.blog79.fc2.com/blog-entry-843.html

渥美マリの主演映画『裸でだっこ』(1970年)

元祖セクシー女優の一人として活躍した『渥美マリ』

渥美マリ

渥美マリ

渥美 マリ(あつみ まり、本名:渥美 真理、1950年11月20日 - )は、日本の元女優。

東京都目黒区自由ヶ丘出身。父は大映第2期ニューフェイスの渥美進で船越英二と同期。母も大映女優の若宮れいこ。

大東学園高等学校の2年生だった1967年に、大映東京撮影所演技研究所19期生に合格(同期は八代順子など)。高校を中退し、1968年に大映専属女優となった。

1969年、自身の代名詞ともなる、“軟体動物シリーズ”と呼ばれる映画シリーズの第一作『いそぎんちゃく』が公開される。“和製ブリジット・バルドー”と称賛されながら、元祖セクシー女優の一人として活躍を続け、妖艶な演技と魅惑的な肉体で一世を風靡した。

1971年に大映が倒産すると、「渥美マリ」、「津々見マリ」、「渥美まり恵」の3つの芸名を使い分けながら、東映や東宝が制作する不良物の映画・テレビドラマに出演するようになるが、それも1974年1月を最後に途絶えた。

1975年7月、「渥美まり恵」名義でレコード『愛のかわき』をリリースし、久々に芸能界に復帰したが、その後は、1976年にドラマ『江戸を斬るII』(TBS)へゲスト出演したのみで終わった。
(出典:Wikipedia「渥美マリ」)
https://ja.wikipedia.org/wiki/渥美マリ

渥美マリの主演映画「でんきくらげ」(1970年5月)予告編 - YouTube

『でんきくらげ』は1970年(昭和45年)公開の日本映画。
増村保造監督のエロティックな映画で、渥美マリ主演の「軟体動物シリーズ」第3作目にあたる。自分の肉体を武器に男を利用しながら成り上がっていく逞しい女性の物語である。

由美(渥美マリ)は洋裁学校に通う19歳の美しい女性。彼女の母親トミ(根岸明美)は場末のバーに勤めながら女手一つで由美を育てていた。 ある日、トミが留守の間にトミの情夫・吉村(玉川良一)が由美を犯してしまう。それに激昂したトミは吉村を包丁で刺し殺し刑務所に入れられる。

生活に困った由美はトミに黙って、トミが働いていたバーで働くようになる。バーで働きはじめた由美はバーの客にプロポーズされるが、由美の母親が殺人を犯して刑務所に入っていると知ると離れていってしまう。 刑務所に面会に来た由美が急に綺麗になったのを見てトミは驚く。由美はお金のためにバーで働いている事をトミに告白する。 そんなとき地回りのやくざ・風間(木村元)が由美を自分の情婦にしようとしつこく詰め寄り、由美を自分のスナックに連れ込む。由美は母親の生き方を見て、男のヒモになる事はどうしてもできなかった。由美は風間の隙を見て警察に通報し、風間は逮捕される。

3日後、警察から釈放された風間と風間の舎弟の石川(平泉征)が由美のいるバーに暴れ込んでくる。その様子を見ていた客の野沢(川津祐介)がその場を納める。野沢はバーのマダムに「このままでは風間が毎日嫌がらせに来るだろうから、由美を自分の店に引き取らせてほしい」と提案する。野沢は銀座の高級クラブのマネージャー兼スカウトだったのだ。こうして由美は銀座のクラブで働くようになる。由美は助けてもらった野沢に恋心を抱くのだが「商売物には手を出さない」と野沢は由美に対してつれない態度を取る。

銀座のクラブに移った由美は水を得た魚のようにめきめきと頭角を現していった。ある日、客の高崎(永井智雄)が由美を抱かせて欲しいと要求してくる。高崎は月に100万円もの金を使ってくれるクラブの上得意客だ。由美は「自分を安売りはしたくない」と高崎にポーカーの勝負を持ちかけ「勝ったら抱いてもよいが、負けたら3万円払ってほしい」と提案する。面白がった高崎から由美は、一晩に15万円もの金を巻き上げる。高崎も6度目のポーカーに勝ち、苦労してベッドを共にした由美に大満足だった。

由美が自分を掛けてポーカーで勝負をする事はクラブの他の客にも伝わり、由美を指名するお客が増えていった。これに対して他のホステスたちは面白く思うはずもなく、由美に対して露骨に嫌みを言うようになる。クラブのママ(真山知子)も店の中ではポーカーをしないよう由美に言いつける。

店でのポーカーを禁じられた由美は店の外のホテルや旅館でポーカーをするようになる。 ある日、野沢が立ち会って由美が客とポーカーをしていると突然警察が踏み込んできて逮捕されてしまう。店の誰かが警察に密告したのだ。野沢は元弁護士としての機転でその場を上手く切り抜け、由美をクラブのオーナー社長・加田(西村晃)の所に連れて行く。 加田は由美にポーカーを止めるように諭すのだが、由美は「お金が必要だから」と拒否する。 それならと加田は「月100万円で自分の妾にならないか」と誘う。由美は野沢と相談して決めると言う。野沢が好きな由美は妾になることを止めて欲しかったのだが、野沢は「自分はクラブのママを愛している」と言い、加田の妾になる事を勧める。こうして由美は加田社長の妾となって生活を共にするようになる。

妾になった由美を加田は溺愛する。由美はこれまで何千人もの女を知っている加田をも夢中にさせる不思議な魅力を持っていたのだ。由美も加田に心から尽くしていた。
ところが加田は風呂に入っている最中に心臓麻痺で死んでしまう。このままでは加田の遺産はハイエナのような親族に全て取られてしまう。そこで野沢は一計を案じる、もしも由美が加田の子供を妊娠していれば遺産は全てその子供のものになる。そこで、由美を妊娠させてその子を加田の子供として遺産を相続させようと言うのだ。由美は野沢を受け入れついに一夜を共にする。野沢も自分が本当に愛しているのは由美である事に気付く。

数日後、集まった加田の親類の前で野沢は由美が加田の子供を妊娠している事、この子こそ加田の遺産を相続する権利がある事を宣言する。こうして由美は莫大な遺産を手に入れた。
その後、由美はひとりで病院へ行きお腹の子供を堕ろしてしまう。困惑する野沢を尻目に母親の元へ帰っていくのだった。
(出典:Wikipedia「でんきくらげ (映画)」)
渥美マリ・・・1968年に大映でデビューし、低予算のピンク映画に数多く主演・・・・
「でんきくらげ」、「いそぎんちゃく」、「しびれくらげ」 等々”軟体動物シリーズ”で有名になり、
彼女は倒産寸前だった大映の最後に咲いた”妖しい”あだ花としてオトコたちの間に君臨していました。
”お世話”になった方も・・・・たぶん多かったんじゃないでしょうか・・・・
渥美マリ主演の“軟体動物シリーズ”と呼ばれる映画シリー...

渥美マリ主演の“軟体動物シリーズ”と呼ばれる映画シリーズ「夜のいそぎんちゃく (1970年7月)」

渥美マリは“和製ブリジット・バルドー”と称賛されながら、元祖セクシー女優の一人として活躍を続け、妖艶な演技と魅惑的な肉体で一世を風靡した。
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