阿久悠作品集CD「誰もが勇気を忘れちゃいけない」収録の”テレビまんが”テーマソングに込められた想い。
2018年12月25日 更新

阿久悠作品集CD「誰もが勇気を忘れちゃいけない」収録の”テレビまんが”テーマソングに込められた想い。

日本を代表する作詞家、阿久悠。世代やジャンルを超えて愛され続ける数多くの提供楽曲から、かつて”テレビまんが”と呼ばれたアニメ、特撮ヒーロー番組のテーマソング50曲を収録したCD「誰もが勇気を忘れちゃいけない」が発売。その記念イベントを前に、本企画を手掛けた秋廣泰生さんにお話しを伺いました。

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阿久悠作品集CD「誰もが勇気を忘れちゃいけない」発売!

「誰もが勇気を忘れちゃいけない」

40代にして言葉で読むとグッとくるフレーズ、これは「ウルトラマンレオ」主題歌の一節です。

ミドルエッジ世代の皆さんは、いまでもそらで歌えるアニソンがありますよね?

そもそも「アニソン」という言葉もなかった70~80年代。
私たちが幼いころ耳にした数々のアニソンには、勇ましくも優しいメッセージが込められていました。

今回ミドルエッジ編集部(ミド編)は、稀代の作詞家として名高い阿久悠さんの手によって紡がれた数々の”テレビまんが”テーマソングから50曲を収録した作品集CD「誰もが勇気を忘れちゃいけない~大事なことはすべて阿久悠が教えてくれた~」の発売にあたり、本作品を企画した秋廣泰生さんにお話しを伺いました。

※収録50曲については、下記の日本コロムビアオフィシャルサイトをご覧ください
秋廣泰生さん

秋廣泰生さん

阿久悠さんの作品集CD「誰もが勇気を忘れちゃいけない」の企画・選曲・解説を務めます。

阿久悠が子どもたちのため作詞した曲を集めたライブがあったら

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-2枚組CDにはそれぞれ25曲、1970年代や80年代を彩ったアニメや特撮などのテーマソングが詰まっています。
幼いころの記憶だったせいか、イントロが流れてくると「あっ」と番組名を思い出しつつ「この歌も阿久悠さんが作詞を手掛けていたんだ。」と、初めて知った楽曲が多々ありました。
私は今年51歳なのですが、やはり70~80年代に数々のアニメや特撮で阿久悠さんの作詞した歌を耳にしてきた世代です。

ウルトラマンタロウにレッドバロン、宇宙戦艦ヤマトにデビルマン。
このCDアルバムは聴く方々の世代によって心に残る曲は異なれど、仮に阿久悠さんが子どもたち向けに作詞した曲だけを集めたコンサートを開催するとしたらどのような構成になるだろうか?50曲を通して歌劇のような流れで聴いてもらえたらと考えて企画しました。
-まだ「アニソン」という言葉もなかった時代。日本コロムビア社では子ども向けアニメや特撮でのテーマソングを制作する部署を学芸部と呼んでいたそうです。

作品の放映期間を通じて、子どもたちがテーマソングに込められた意味に気づいていく。制作側の意図を表現しながら子どもたちに普遍的なメッセージを届けることが大切だったのでしょうね。
阿久さんは、制作意図を的確に汲んだ上での作詞はもちろんのこと、更に一歩踏み込んだ内容を歌詞の中に盛り込んでいる様に感じます。

これは僕の想像ですが、阿久さんはきっと、脚本家としても素敵な才能をお持ちだったからなんじゃないかと思っています。

だから、どのテーマソングにも子どもたちに届けたい普遍的なメッセージが盛り込まれているんじゃないでしょうか。

~大事なことはすべて阿久悠が教えてくれた~

マッハバロンの一節に「君は蹂躙されて黙っているか」という表現があります。

阿久さんは歌詞を聞いて「??」となる子どもたちの表情も思い浮かべながら、蹂躙という言葉を選んだのではないでしょうか。

気になって言葉の意味を調べたら、その子どもの頭の中の世界観も広がりますからね。

僕は50才を越えたいま、この歌詞を前にして、阿久さんは子どもに向かって豪速球で挑んでくるなぁと、感心します。
-毎週耳にする言葉、番組の展開。そんな中から普遍的に大切なモノをいつしか教えられていたのかもしれませんね。
今回の作品集は往時を思いながら耳にする大人の方々がいらっしゃる一方で、若い方が先入観なしに聴いて「新鮮で良かった」という感想も聞こえてきます。

親子で聴いていただいたり、「ながら聴き」で楽しんでもらうのだっていいと思うんです。特定の世代に合わせるのでなく、聴く人それぞれの感性で阿久悠さんの世界観を堪能してもらえたら。

50曲の並べ方は、歌劇のような流れの中にも「人生とは」を感じ取れるような構成を意識しました。一人一人が聴いていく中で考え、感じてもらえたら嬉しいです。

商業的ヒットジャンル「アニソン」への変遷のなかで

宇宙戦艦ヤマトの大ヒットが起爆剤になって、70年代終盤から80年代には、中学生以上も対象にしたアニメが一気に増えました。主題歌もガラリとアーティストが変わって一大メジャージャンルにまで昇華されていきます。TBSの『ザ・ベストテン』でアニメソングが上位を勝ち取るようになるなんて衝撃的でした。

そんな傾向の中で、アニメや特撮のヒーローが子どもたちに届ける意味合いも大きな変遷を辿ったように思います。阿久さんは恐らく、そんな時代の向き合い方に慎重だったのでは?と、個人的に感じています。この時期の名曲もありますが、作詞の数は少なくなっていきました。

しかしながら、そんな阿久悠さんが「突き抜けた!」と個人的に感じたのは『宇宙船サジタリウス』の「スターダストボーイズ」でした。。
-『宇宙船サジタリウス』!いまでも大好きなアニメです(笑
平凡だけど頑張る主人公たちの姿はエンディングの「夢光年」とともに心に残りました。

秋廣さんにとって軸となっている楽曲

そこから平成元年『ウルトラマンUSA』の主題歌「時の中を走り抜けて」テーマソングへ。

今回の50曲で、私なりに軸となる曲を挙げるとするならばこの「時の中を走り抜けて」と「ウルトラマンタロウ」だと思います。


-「ウルトラマンタロウ」!これまた、いまだにそらで歌えるアニソンです(笑
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