まずは、本編前にちょこっと”特撮映画”についておさらいしましょう!!
特撮(とくさつ)は、特殊撮影技術(Special Effects;SFX)を指す略称、またはSFXが多用された映画やテレビ番組などの映像作品を指す総称。
元々は特殊撮影(SFX)、あるいはトリック撮影と呼ばれていた「技術」を総合的に指す略語であるが、日本では特撮作品と呼ばれる映画やテレビ番組などが大きなジャンルを形成するほど発展しており、特撮技術が大きな役割を果たして製作された作品群も含めて「特撮」と総称される。また、現在ではこの言葉が使われていた古い時代の作品群を指す通称としてや、この頃に盛んだった「特撮ヒーローもの」など一部の作品群を指す通称としても使われている。
撮影技術・特殊効果としての「特撮」は、映画創生期から存在し、ジョルジュ・メリエスやイギリスの制作者達によって、撮影時のカメラ操作を駆使した逆回し、高速・微速度撮影、コマ撮り、人や物が消えたように見える中抜きなどが作り出され、『大列車強盗』(1903年)では、映像の合成が試みられるなど、「実際には存在しない架空の映像」作りが行われた。また、実物を縮小したミニチュアの撮影なども長年に渡って使われ、映画の発展と共に特撮技術も発展していき、恐竜などが登場する『ロスト・ワールド』(1925年)は、当時の特撮映画の集大成ともいえ、後の『キングコング』(1933年)ともども特撮映画を世に広めていった。
庵野秀明は映画監督(特撮監督)の円谷英二が事実上の元祖と評しているが、円谷作品以前にも忍術などの表現でトリック撮影を用いた作品などは既に存在しており、円谷の師匠である枝正義郎は、合成やミニチュアを使用したトリック撮影を取り入れた作品を戦前の時期に制作している。
円谷は海外の特撮映画『キングコング』などに影響を受けて特撮を研究し、怪獣映画などを通して、1950年代以降に特撮映画を日本独自の映像技術として発展し、尺貫法による寸法がミニチュアで使われ、映像文化や社会に多くの影響を与えた。
テレビドラマでは『月光仮面』、『七色仮面』など等身大のヒーローが活躍する特撮作品が放映されはじめ、『七色仮面』は劇場公開を前提として、35mmフィルムで撮影されており、撮影費用は1本500万円という、当時のテレビ番組としては破格の金額で製作された。『新 七色仮面』で主人公を波島進から引き継いだ千葉真一は器械体操で培ったアクションを披露し、彼の演技は後に製作されていく変身ヒーローを題材とした特撮作品に大きな影響を与えている。
昭和の怪獣映画(ゴジラシリーズとガメラシリーズは除く) - Middle Edge(ミドルエッジ)
『ガメラシリーズ』(怪獣映画12作品)に登場する怪獣(1965年から2006年):バルゴン・ギャオス・ギロン・レギオン・イリスほか - Middle Edge(ミドルエッジ)
リアルすぎっ!「ゴジラVSモスラ」のモスラ成虫&モスラ幼虫をスペシャルカラーで立体化! - Middle Edge(ミドルエッジ)
そんな”特撮”技術を時代劇に!!
戦後に大映系で公開されたジュリアン・デュヴィヴィエ監督のチェコスロバキア映画「巨人ゴーレム」をヒントに、日本の民話や伝承そして埴輪の武人像を組み合わせて誕生した勧善懲悪物の特撮時代劇の主人公が阿羅羯磨(あらかつま)こと「大魔神」である。
風貌はいまいちだったが、ストーリーは現代でも充分に耐える『巨人ゴーレム』!!
「巨人ゴーレム」の一場面
”巨人”ではなく、ただの大男ですね!!。
『大魔神』はあだ名で阿羅羯磨(あらかつま)が正式名称!!?
要するに、あの魔神様の神様としての正式な名前が「アラカツマ(阿羅羯磨)」なのだ。
阿羅とは「阿羅漢」(尊敬を受ける人、仏の意)から来たものでしょうか。そして羯磨とは古代インドの投擲用武器を起源としたもので、三叉の独鈷を十字に組み合わせたものを言うそうだ。
又、羯磨とは「Karma(業)」を指すものでもあり、阿羅羯磨とは、さしずめ「業を背負った武神」といったところなのでしょうか!?。
察するに、昔々乱暴狼藉を繰り返していた武人が神の怒りに触れ、改心させるため、石に封印されていたのであるが、次第に人々の信仰対象になって行ったのでしょう。(あくまでも私の私見!!。何か須佐王尊にも通づるような・・・?)
『大魔神』は3作からなるシリーズ!!
シリーズの各作品は独立したエピソードをもつが、舞台設定を日本の戦国時代におき、悪人が陰謀をたくらみ、民衆が虐げられると、穏やかな表情の石像だった大魔神が劇中で復活、 動き出し、クライマックスで破壊的な力を発揮して悪人を倒すという劇構造を同じくする。