水谷豊さんのアクションドラマ系刑事ドラマの経験、コミカルな大ヒット作品(熱中時代など)の経験、『踊る大捜査線』と『古畑任三郎』や「シャーロック・ホームズ」や「金田一耕助シリーズ」などの推理ドラマが骨子となっている気がします。
警察組織は多岐に分かれているため、どこにスポットを当てても面白いドラマを作れる。サスペンス要素を高めたりクロスジャンルな方向も模索される。
『科捜研の女』(1999年・テレビ朝日系)
1999年から2002年まで4シリーズが毎年連続して制作された後、1年のブランクを経て2004年から再開した第5シリーズからはタイトルを『新・科捜研の女』とした。2007年は制作されず、2009年の第9シリーズ以降は『科捜研の女』に戻った。
年を追うごとに平均視聴率を上げ、単発の2時間スペシャルでは15%以上の視聴率を記録する等安定した人気を保ち、再放送も全シリーズが不定期にテレビ朝日や各地方局で行われている。2014年現在、第7シリーズのみDVDが発売されている。
10年以上の長寿ドラマであるために登場人物の入れ替わり多く、演出・設定等にも変化が見られる。第4シリーズまではコミカルな要素が随所に盛り込まれていたが、第5シリーズ以降はほとんどみられない。また第5シリーズまでは榊マリコと同僚が対立する場面が多く描かれていたが、第6シリーズ以降はほとんど対立する事なく皆で協力し事件を解決している。
『交渉人〜THE NEGOTIATOR〜』(2008年1月10日・テレビ朝日系)
第1シリーズでは基本2話完結の構成で、玲子と交渉班のメンバーが確執し馴れ合わない関係性と玲子や交渉班に暗い影を落とした事件に纏わる謎が展開され、最終的にはそれらが収束し玲子と交渉班が結束する様を描いた。
スペシャルでは、玲子ら交渉班が同時多発誘拐事件を起こしたグループとの戦いが描かれ、スピード感が溢れ、更にはストーリーが急展開する等の作風となった(1か月後や終盤の事件解決後の1か月後の描写があった)。第2シリーズでは最大の敵「サマー・クロース」が登場し、1話完結の構成(初回は2話、ラストは3話)の中で、殆どのエピソードに「サマー・クロース」の影が見え隠れするシリーズ全体を通した連続性のストーリー展開を見せている。
劇中でSITは「特殊犯捜査係」とひとくくりで呼称されているが、本作の場合は誘拐・立てこもり等の現在進行の事件を担当する特殊犯捜査第1係 - 第2係(第一特殊犯捜査)のことを指す。尚、本作の舞台である5係・交渉班は架空の部署である(実在のSITは4係まで)。
昭和の刑事ドラマの特徴:凶悪犯には情け無用!取調べでは拷問まがいの尋問が行われる・・・行き過ぎるケースも多かった
女性アイドル・人気女優主演の刑事ドラマも根強い人気を持っている
『スケバン刑事』(放映:1985年、主演:斉藤由貴)
1985年から1987年にかけて実写ドラマ化したTVシリーズ3部作が放映され、劇場版2作品が公開された他、2006年にはリメイク版の劇場映画が公開された。また1991年にはOVAとしてアニメ化もされた。
『ケータイ刑事 銭形シリーズ』(2002年・TBS)
警視総監を祖父に持つIQ180の女子高校生で、銭形四姉妹の長女・銭形愛が、携帯電話を武器に難事件を解決する刑事ドラマ。
以降のシリーズに比べてコメディ要素が少なく、シリアスな推理ドラマ色が濃かった。コメディ要素は少ないものの後にシリーズの定番となっていくギャグや小ネタのベースとなるようなエピソードも多数あり色々含めてシリーズの土台を築いた作品である。
ケータイ刑事 銭形愛
2002年10月〜2003年3月放送、全26話
出演:宮崎あおい、山下真司、金剛地武志
ケータイ刑事 銭形舞
2003年10月〜12月放送、全13話
出演:堀北真希、山下真司、金剛地武志
ケータイ刑事 銭形泪
2004年1月〜9月放送
全39話(1stシリーズ全13話、2ndシリーズ全26話)
出演:黒川芽以、山下真司、草刈正雄、水野晴郎、金剛地武志、佐藤二朗
ケータイ刑事 銭形零
2004年10月〜2005年3月放送
全26話(1stシリーズ全13話、2ndシリーズ全13話)
出演:夏帆、草刈正雄、山下真司、金剛地武志、佐藤二朗
ケータイ刑事 銭形雷
2006年1月〜9月放送
全40話(1stシリーズ全26話、2ndシリーズ全14話)
出演:小出早織、国広富之、草刈正雄、大堀こういち
ケータイ刑事 銭形海
2007年7月〜2008年3月放送
全39話(1stシリーズ全13話、2ndシリーズ全13話、3rdシリーズ全13話)
出演:大政絢、草刈正雄、山下真司、松崎しげる、大堀こういち
このシリーズまでBS-i
ケータイ刑事 銭形命
2009年7月〜9月放送、全13話
出演:岡本あずさ、松崎しげる、大堀こういち
このシリーズからBS-TBS
ケータイ刑事 銭形結
2010年12月〜2月放送、全10話
出演:岡本杏理、辰巳琢郎、大堀こういち、森本亮治
天海祐希が主演の刑事ドラマ『BOSS』(2009年・フジテレビ系)
基本は1話完結であるが、事件の複雑化等で1話で完結出来ないストーリーの場合は前後篇として2週連続で放送されるストーリーもある。
竹内結子が主演の刑事ドラマ『ストロベリーナイト』(2010年・フジテレビ)
公園で見つかった他殺体に端を発した一連の事件発覚から解決までの2週間を描く。物語は全5章で構成され、3章までは冒頭に犯人の視点によるモノローグが導入されている。本作は100万部突破した。
2010年にフジテレビで単発のスペシャルドラマとして、2012年には連続ドラマ化、2013年には映画化された。ちなみに、連続ドラマ以降のものは『ストロベリーナイト』以外のシリーズ作品を原作としている。
姫川 玲子(ひめかわ れいこ)
演 - 竹内結子(高校時代:岡本あずさ)
30歳。警視庁捜査一課殺人犯捜査十係姫川班主任。警部補。
ノンキャリアから27歳で警部補に昇進するという異例のスピード出世を遂げ、警察という男社会で女性であるという偏見と戦いながら捜査一課で姫川班を率いる。天性の鋭い勘を何の疑問もなく捜査に反映させ、多くの事件を解決してきた。犯人の意識と同調しすぎてしまうという危うい一面も持つ。
原作では妹がいたのに対し、ドラマでは家族構成は両親のみになり、娘の過去に囚われて一人暮らしを認めようとしない母親の瑞江とは心情的な確執を生んでいる。7cmのハイヒールを何足も履き潰している。エルメスのバッグ・赤いオータクロアを愛用する設定は、原作にないドラマ独自のもので、ドラマ中では描かれなかった過去に警部補に昇進した祝いとして中古品を24回のローンで購入したという背景があり、赤色を選んだ理由は劇場版で明かされる。
多部未華子が主演の刑事ドラマ『ドS刑事』(2015年4月11日・日本テレビ系)
黒井 マヤ〈25〉
演 - 多部未華子
着任したばかりの巡査部長。父は警察庁次長の黒井篤郎警視監。いつも「強力接着剤S」をポケットに入れている。研三郎からは「マヤヤ」と呼ばれている。
刑事を志した理由は「犯人をいたぶりたいから」と公言しており、犯人の恥ずかしい過去を暴露して精神的に追い詰めるのを好む。往生際の悪い犯人を逮捕するときは鞭を使う。ボウリングはかなり苦手。
「バッカじゃないの?」、「代官様、行くわよ!!」「ファイト!!」が口癖。一方で原作にあった「遺体マニア」の要素は削除されている。
「宇宙刑事ギャバン」(1982年)など特撮刑事ドラマ
『ロボット刑事』(1973年・フジテレビ系)
フジテレビ系で初めて放送された、石ノ森章太郎原作の特撮番組。石森はデザインといくつかのアイディアの寄与、および漫画版の執筆に留まり、実質的な原作者は東映のスタッフたちである。JAC初の単独アクション担当作品でもある。
犯罪捜査用ロボット「K」
警視庁の特別科学捜査室に配属された犯罪捜査用ロボット。高度な知性と人間並みの豊かな感情を併せ持ち、ポエムも書く。古い(慣用的な)意味でのフェミニストでもあり、バドーのアンドロイドであっても女性には手をかけない。感情の変化に伴って両眼の色も変化し、平常時は黄色、怒った時や戦闘時は赤、悲しい時は青となる。
通常は黄色いハンチング帽に赤いブレザー姿(トレンチコートを羽織ることもある)だが、バドーの犯罪ロボットと戦う時は「ゴー!」の掛け声とともに脱ぎ捨て、通常時の5倍の戦闘力を発揮する。右胸のロボット破壊銃が武器。第22話でバドーに対抗するために強化改造され、頭部には機関砲、肩にミサイルが装備された。それ以降は「ブローアップ!」の声とともに両眼が銀色となって全身が赤く変化し、戦闘モードに入る。ジャンプ力は30メートル。重力・気圧調整回路を搭載しており、水深1000メートルの深海や火星の大気内でも活動可能。
宇宙刑事シリーズ:東映制作の特撮テレビドラマ『宇宙刑事ギャバン』、『宇宙刑事シャリバン』、『宇宙刑事シャイダー』
1982年(昭和57年)3月5日 - 1983年(昭和58年)2月25日 テレビ朝日系にて放送、全44話。主演:大葉健二
宇宙刑事シャリバン
1983年(昭和58年)3月4日 - 1984年(昭和59年)2月24日テレビ朝日系にて放送、全51話。主演:渡洋史
宇宙刑事シャイダー
1984年(昭和59年)3月2日 - 1985年(昭和60年)3月1日テレビ朝日系にて放送、全48話。主演:円谷浩
いわゆる「バディもの」であるが、失態により捜査一課から左遷させられた亀山薫(演:寺脇康文)、元は右京を監視するスパイとして警察庁から送り込まれた神戸尊(演:及川光博)、右京の要望で所轄から引き抜かれた甲斐享(演:成宮寛貴)、法務省からキャリア官僚として警視庁へと出向してきた冠城亘(演:反町隆史)と相棒は4人変わっている。
基本的に1話完結型のストーリー構成で、右京とその相棒が、米沢守や、角田六郎等の協力者と協力しながら、難事件の捜査を展開し、謎を解き明かしていくミステリドラマを軸とする。
併せて相棒や彼らを取り巻く刑事達との人間模様、警察組織との摩擦、社会的な問題、それらに複雑に絡み合う官僚・政治家の陰謀などが展開されている。