昭和の芸のひとつ『人間ポンプ』最近は安田里美と園部志郎以外にも!?
近年、お笑いコンビ「2700」のツネが人間ポンプを得意技としているようです。ミニトマトを飲み込んで吐き出すというシーンが、時折TVで流れているので若い人でも少しは馴染みのある芸かも知れません。
【2700】つね人間ポンプに挑戦!
大正生まれの芸人だった安田里美と園部志郎
金魚を丸呑みして、横っ腹を叩き、再び吐き出す。生物を乱暴に扱っているし、衛生的にも良くないし、今ならSNSの格好の標的ともなりそうな芸ですね。
それが安田里美さんと園部志郎さんでした。
ともに大正12年生まれで、奇しくも同じ平成7年に亡くなられています。
見世物小屋や進駐軍のキャンプで、名人芸を披露していたお二人の人生を簡単にまとめました。
胃を自在に扱えた安田里美
生まれながらに身体にハンデキャップを抱え、4歳にして興行師である安田与七さんにその身が委ねられることとなりました。
人間ポンプ 1980年10月 第3回大須大道町人祭
人間ポンプでは、一般に広く知られている金魚を飲み込み釣り針で釣って出すのをはじめ、碁石、安全カミソリを扱いました。ガソリンを飲んで火を吹くというのも安田さんの得意技でした。
個人的に一番仰天したのは眼力という技で、バケツを目で持ちあげ、さらに振り回すというものでした。技術力もですが、まずそれをやろうと思いついたことに驚いたのを覚えています。
〈優れたドキュメンタリー映画を観る会 “夏の嵐のあとに”〉
— 下高井戸シネマ (@shimotakacinema) April 18, 2017
『見世物小屋 〜旅の芸人・人間ポンプ一座〜』
4/19(水)19:30★北村皆雄監督のトークあり
最後の肉体芸パフォーマー、安田里美とその一座による秩父夜祭りでの興行と日常を内側から記録。見世物小屋は大きな家族! pic.twitter.com/s5jKCWCBAv
安田さんに関しては、彼を追ったドキュメンタリー映画や書籍もあり、後述する園部志郎さんに比べ、資料が多く残っているので、ご興味のある方はご覧ください。
なお、「ゴム手袋鼻息割り」などで知られ、先ごろ休養を発表したエスパー伊東さんは、子供の頃に人間ポンプに影響を受け、技に挑戦するも、結局会得できなかったそうです。
海外公演にも挑戦した園部志郎
人前で芸を披露し始めたのは15歳の頃からでした。小学生の頃にご自身の特殊体質に気づき、そこから練習を重ねたそうです。
戦後になると進駐軍のキャンプをまわり、腕を磨きました。
1960年代、人間ポンプ園部志郎の、新聞、雑誌等の掲載記事収録。蔵出し記事録1〜〜III
— 筏丸けいこ@フラミンゴ社 (@mshokusai) June 1, 2017
『人間ポンプ ひょいとでてきたカワリダマ 園部志郎の俺の場合は内臓だから』 pic.twitter.com/mGJok26rWN
音楽を含め、昭和を感じる事ができる貴重な映像です!