時代を彩った食玩たち
今も昔も愛される、オマケ付きのお菓子たち。「食玩」と呼ばれるそれは、古くは1927年、グリコのキャラメルに玩具を封入したことがその起源とされ、以降、ライダーカード目当ての大量購入&大量廃棄が社会問題にまで発展した「仮面ライダースナック」や、80年代にブームとなったビックリマンシール入りの「ビックリマンチョコ」、90年代によく売られていたスーパー戦隊シリーズのソーセージなどなど、さまざまな商品が市場を賑わし、時代ごとで子供たちを夢中にさせてきました。幼少期、お母さんとスーパーに買い物へ行くたびに、これら食玩をこっそり買い物かごに入れていた方も多いのではないでしょうか?
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1970年代に「チョコたまご」の名前で売られていた『キンダーサプライズ』
そんな国内における食玩マーケットに“黒船”が来航したのは、1997年のこと。黒船の名前は、キンダーサプライズ。イタリアのフェレロ社が製造・販売しているたまご型をしているお菓子です。
キンダーサプライズが販売開始となったのは、古く、今から40年以上前にあたる1974年のこと。たまごを割ると、中からカプセルに入ったおまけが出てくるという、その斬新な仕様が大いにウケて、本国で大ヒットした後、世界各国のスーパーマーケットの棚に並ぶようになります。
この評判は70年代に日本へも波及。“お口の恋人”でお馴染みのロッテが日本での販売権を買い付けて「チョコたまご」の名前で売られていたのですが、当時はあまり売れることなく、一旦は販売を中止しています。
キンダーサプライズが販売開始となったのは、古く、今から40年以上前にあたる1974年のこと。たまごを割ると、中からカプセルに入ったおまけが出てくるという、その斬新な仕様が大いにウケて、本国で大ヒットした後、世界各国のスーパーマーケットの棚に並ぶようになります。
この評判は70年代に日本へも波及。“お口の恋人”でお馴染みのロッテが日本での販売権を買い付けて「チョコたまご」の名前で売られていたのですが、当時はあまり売れることなく、一旦は販売を中止しています。
お菓子メーカー・カンロが販売してから、ブームになる
しかし、1997年。ロッテが手放した販売権をお菓子メーカーのカンロが獲得してから状況は一変。積極的にテレビコマーシャルを仕掛けた甲斐もあって、瞬く間に全国的なブームとなります。「チョコにおもちゃが100種類!」というCMのうたい文句の通り、たまご型のチョコ菓子の中に入っていたオモチャは実に多種多様でした。
【CM】キンダーサプライズ(1998年)
先述した、仮面ライダースナックのライダーカードや、ヒーローもののソーセージについているフィギュアのような統一感は皆無。どちらかといえば、グリコのおまけに近いスタンスの無秩序っぷりがキンダーサプライズの特徴でした。
どんなものが入っているか想像がつかないからこそ、カプセルを空けた時の「驚き」がある…。それこそがこの食玩のウリであり、魅力だったのです。
どんなものが入っているか想像がつかないからこそ、カプセルを空けた時の「驚き」がある…。それこそがこの食玩のウリであり、魅力だったのです。
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チョコはミルク感たっぷりでクリーミーな味わいだった
オマケの入ったカプセルを包み込むたまご型のチョコレートは、ホワイトチョコを普通のチョコレートでコーティングしている二重構造になっています。ミルク感の強いホワイトチョコがベースとなっているため、ひじょうに甘くてクリーミー。個人的な所感ですが、子供向けお菓子としては、一定水準以上のクオリティだったと記憶しています。
しかし、何回か食べると飽きが来る程度の味だったのも事実。かつて、ライダースナックが、カードだけを抜き取ってスナックはゴミ箱に捨ててしまうという現象が全国で報告され社会問題となったのと同様に、このキンダーサプライズのチョコも、一部の子供たちからこっそり廃棄される憂き目に遭っていたに違いありません。
しかし、何回か食べると飽きが来る程度の味だったのも事実。かつて、ライダースナックが、カードだけを抜き取ってスナックはゴミ箱に捨ててしまうという現象が全国で報告され社会問題となったのと同様に、このキンダーサプライズのチョコも、一部の子供たちからこっそり廃棄される憂き目に遭っていたに違いありません。
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オーストラリアのヤウイ、日本のチョコエッグ…世界各国で販売された類似商品
キンダーサプライズは世界30ヶ国以上で展開される国際的なブランドであるがゆえ、その影響力も強く、類似商品も世界各国で発売されています。
代表的なのが、オーストラリアのヤウイ。カプセルには、同国に生息する動物たちが組み立て式のおもちゃとして封入されており、その種類は本家・キンダーサプライズと同じで100種類以上。
ちなみにそのオマケを保護するチョコは、ハワイとかグアムなどの海外土産でありがちなドロッとした甘ったるいテイストになっており、日本人にはちょっと受け入れがたい味かも知れません。
代表的なのが、オーストラリアのヤウイ。カプセルには、同国に生息する動物たちが組み立て式のおもちゃとして封入されており、その種類は本家・キンダーサプライズと同じで100種類以上。
ちなみにそのオマケを保護するチョコは、ハワイとかグアムなどの海外土産でありがちなドロッとした甘ったるいテイストになっており、日本人にはちょっと受け入れがたい味かも知れません。
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日本では、1999年に販売開始となったフルタ製菓の『チョコエッグ』が有名。キンダーサプライズよりも、むしろ、こちらのほうがなじみ深いという人も多いことでしょう。海洋堂に委託して製作された動物の組み立て式フィギュアは段違いのクオリティであり、同系統のオマケを入れていたヤウイなどとは比較にもならないほどでした。
フィギュアは全24種類。100種類以上のキンダーサプライズに対して「量よりも質」と言わんばかりの差別化が図られたこの商品は売れに売れて、2001年には日経優秀製品・サービス賞 日経MJ優秀賞を受賞しています。
フィギュアは全24種類。100種類以上のキンダーサプライズに対して「量よりも質」と言わんばかりの差別化が図られたこの商品は売れに売れて、2001年には日経優秀製品・サービス賞 日経MJ優秀賞を受賞しています。
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