『デビルマン』ではやっぱり最終回が一番印象に残っていますね。人類すべてを滅ぼしてしまったんですから。描いているうちにどんどん感情移入してしまって、止まらなくなっちゃったんですよ。
やー、重かったですね、この作品は。体力的にも精神的にも限界ギリギリって感じ。天使が昇天するシーンがあるんですが、それを見た人が「ドラッグをやっているに違いない」と思ったそうなんですよ。モチロン、やっていませんが、そう思わせるものがあったかもしれませんね。かなり“トランス”した状態だったことは事実ですから。
マジンガーZ
〝その力は神にも悪魔にもなれる〟
「マンガ家になりたい」というボクの夢は、ある部分で『鉄腕アトム』や『鉄人28号』を超えるロボットマンガを描きたいという思いでもありました。ボク自身、ギャグマンガでデビューし、『ハレンチ学園』や『あばしり一家』というヒット作にも恵まれたのですが、心のなかにはいつもロボットのことがあったんです。しかし、これまでにないまったく新しいタイプのロボットを思いつくまでは絶対に描かないと心に決めていました。他の人と同じものを描いても仕方ないし、なによりアトムや鉄人という偉大なロボットたちに対して失礼ではないかと考えていたんです。
「人が乗り込むロボット」のアイデアを思いついたのは、ちょうどそのころのことでした。