5人組ガールズバンド「タンゴ・ヨーロッパ」って覚えてる?
皆さんは「タンゴ・ヨーロッパ」というガールズバンドをご存じでしょうか?80年代前半に活動していた5人組で、“ミーハー・ファンキー”という面白おふざけ路線の音楽性で「オレたちひょうきん族」といったバラエティ番組にも出演経験のあるバンドです。
80年代の5人組ガールズバンドと言えばプリンセス・プリンセス、SHOW-YAといった名前が真っ先に上がると思いますが、彼女たちの華々しい活躍の影に隠れてはいるものの、知る人ぞ知るバンドとして語り継がれているタンゴ・ヨーロッパ。この記事では、彼女たちの概要と解散後の活動について紐解いてみたいと思います。
1982年、「きらいDAIきらい」でメジャーデビュー!
タンゴ・ヨーロッパが結成されたのは1980年のこと。「ニャンコ」こと斉藤美和子(ボーカル)を中心に、坂口かおる(ベース)、是沢淳子(ギター)、石田美紀子(ドラム)、塚越優香(キーボード)の5人で結成されました。斉藤美和子は1978年のヤマハポピュラーソングコンテスト(通称:ポプコン)の全国大会に参加経験があり、その後日本大学芸術学部在学中に、ガールズバンド「タンゴ・ヨーロッパ」を結成。そして1982年、彼女たちはアルファレコードからシングル「きらいDAIきらい」でメジャーデビューを飾ります。
当時の貴重な映像!
タンゴ・ヨーロッパ/きらいDAIきらい
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次々とレコードをリリース!
デビューシングルのわずか4か月後の翌1983年には、セカンドシングル「恋した女のイマジネーション」を発表、さらに同年3枚目のシングルとして「ダンスホールで待ちわびて」を発表したタンゴ・ヨーロッパ。アルバム「乙女の純情」も発表し、続けざまに作品を世に送り出していきました。彼女たちの作風ですが、後年“女版爆風スランプ”と評される程にハチャメチャで面白い楽曲が多く、その一方でシリアスなポップスも披露したりと、その芸風は多種多彩。また「ダンスホールで待ちわびて」は細野晴臣が作曲を担当するなど、YMOのファンからも注目を集めていました。
そして、自身の音楽性を“ミーハー・ファンキー”と称し、バラエティ番組にも進出。前述の「オレたちひょうきん族」や「笑ってる場合ですよ!」など、音楽という枠にとらわれない活動を展開していました。
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1984年にキングレコードへと移籍。そして解散へ…
上述の通りアルファレコードから3枚のシングル、1枚のアルバムを発表したタンゴ・ヨーロッパでしたが、彼女たちに時代が追い付いていなかったためかどれも売上は今一つで、1984年にはキングレコードへと移籍することになりました。
そして同年にシングル「桃郷シンデレラ」とアルバム「フラストレーション」を発表。同アルバムは、彼女たちの真骨頂である「おふざけ」「お色気」「シリアス」といった要素がふんだんに盛り込まれた傑作に仕上がっており、サザンオールスターズなどのカバーも出色の出来栄えだったのですが、やはりこちらも時代が追い付いていなかったためかヒットには至らず。結局1984年に、約3年という短い活動期間で解散することとなりました。