【東海道五十三次】無理ゲーなのに意外な人気を誇る逸品。その魅力の一端を検証!!
2019年11月4日 更新

【東海道五十三次】無理ゲーなのに意外な人気を誇る逸品。その魅力の一端を検証!!

数ある和風テイストのゲームの中でも、人気の高いゲームが「東海道五十三次」です。その高い難易度によって一時はクソゲー、無理ゲーなどと呼ばれていました。しかし近年、攻略法が一般に広がるにつれて評価も上がり、さらに独特なゲーム内容はネタにもなっています。そんな「東海道五十三次」の魅力に迫っていきましょう!

13,476 view
「東海道五十三次」は長い間、クソゲー、無理ゲーと呼ばれていました。その理由は難易度が非常に高いためです。その難易度は、アクションゲームに慣れ親しんだ人でも苦戦は必至という、それはそれは難しいゲームだったからです。

ファミコンソフト「東海道五十三次」とは?

「東海道五十三次」は1986年7月、サン電子(サンソフト)から発売されました。あの伝説的ゲーム、「アトランチスの謎」や「いっき」等を世に送り出したメーカーと言えば分かるでしょうか? ちなみに本作の正式タイトルは「かんしゃく玉なげカン太郎の東海道五十三次」です。非常に長いので、通常は「東海道五十三次」と呼ばれていますね。
さて、そんな「東海道五十三次」、ゲームはオーソドックスな横スクロール型のアクションゲームです。主人公の花火職人「カン太郎」を操作し、京都の三条大橋から江戸の浅草まで、様々な邪魔者を退治しながら進めていきます。
東海道五十三次パッケージ

東海道五十三次パッケージ

「東海道五十三次」が無理ゲーと呼ばれる所以

「東海道五十三次」は長い間、クソゲー、無理ゲーと呼ばれていました。その理由は難易度が非常に高いためです。その難易度は、アクションゲームに慣れ親しんだ人でも苦戦は必至という、それはそれは難しいゲームだったからです。

独特の操作感覚

主人公であるカン太郎には、独特の慣性が働いています。つまり、移動中に急に止まれない、という事ですね。慣性は他のアクションゲームでも採用されていますが、このゲームの場合、それが非常に独特で、慣れるまでに時間を要するのです。

武器の使いにくさ

カン太郎の武器は「かんしゃく玉」です。これを敵に投げて倒すのですが、かんしゃく玉は放物線を描いて飛び、当たると爆発する仕様です。しかもスピードが遅いので、敵に当てるだけで一苦労なのです。地面に置いて爆発させるという方法もありますが、設置から一定時間で爆発するので、敵の動きと速度を考慮しないと当てられないという使いにくさもあります。

【FC】東海道五十三次【エンディングまで】

いかにカン太郎を自由に操作できるか、それがクリアへの第一歩ですね。

最強のザコキャラたち

「東海道五十三次」には明確なステージボスは存在しません。いや、一応は存在していますが、特に問題なく倒せるので無視しても大丈夫です。それより、道中に出現するザコキャラの方が、強力な攻撃やトリッキーな動きを駆使して現れるため、その対処の方が大きな問題となります。カン太郎の動きや攻撃の当てにくさも加わり、非常に倒しにくくなっています。
その中でも「東海道五十三次」には、俗に「ザコキャラ四天王」と呼ばれる、4人の最強のザコキャラが存在します。

・鳥飼源司
鷹を操る鷹匠。カン太郎が接近すると鷹を飛ばしてくる。ちなみに飛んでくる鷹は無敵なので避けるしかない。
・シゲ
仕事人。カン太郎が接近すると屋根の上等から小刀を投げてくる。対処が難しい最強ザコキャラ。
・御神一刀
素浪人。編笠を被った姿でゆっくり接近する。かんしゃく玉を刀で迎撃するので倒しにくい。
・天海
虚無僧(?)。かんしゃく玉を刀で迎撃するほか、念力を飛ばして遠距離から攻撃してくる。

以上の4人です。しかもゲームに慣れる前、ゲーム序盤から頻繁に登場するので、ここで投げ出すプレイヤーが続出しました。この4人に対応できれば、「東海道五十三次」のクリアに近づきますが、そのためには修練が必要となるでしょう。

コンティニューなし

なんと、「東海道五十三次」には初期状態、裏技まで含めてコンティニューが存在しません。初期の3人と増やした残機がなくなるとゲームオーバーです。つまり、最初からやり直しとなります。
今では考えられないほどの難易度ですが、当時のファミコンソフトとしてはデフォルトの難易度でした。私たちはこのようなゲームをコツコツプレイして、テクニックを磨いていきました。辛い経験ではあったものの、今ではいい思い出(?)ですね。

難しさに隠された魅力の数々

「東海道五十三次」はその難易度の高さにばかり言及されていますが、独特の魅力もたくさんあるゲームです。それらを見つけるのも本作の楽しみのひとつです。

当時の状況を詳細に再現したステージ

「東海道五十三次」は全21ステージです。京都の三条大橋から始まり、実際の旧東海道五十三次にあった宿場町を通りながら進んでいきます。本作のように忠実に再現したゲームというのは、当時としては珍しい存在でしたね。一例ですが、遊郭のあった宿場町にはお邪魔キャラの「お民(留女)」が出現するなど、ステージの特色にも実在した東海道の雰囲気が再現されています。これらの特徴を見つけることも楽しみのひとつですね。最終ステージ21が、東海道とは関係ない浅草なのはご愛嬌といったところでしょうか。

コミカルなキャラたち

27 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • コメントはまだありません

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

サンソフトを代表するレトロゲーム「いっき」の令和版『いっき団結』がSTEAMで復活!!

サンソフトを代表するレトロゲーム「いっき」の令和版『いっき団結』がSTEAMで復活!!

サンソフト(サン電子株式会社)より、同社を代表するレトロゲーム「いっき」の新作PCゲーム(STEAM®)『いっき団結』の配信が決定しました。
隣人速報 | 1,480 view
「いっき」「アトランチスの謎」などで異彩を放った『サンソフト(サン電子)』!!

「いっき」「アトランチスの謎」などで異彩を放った『サンソフト(サン電子)』!!

ミドル世代であれば誰もが夢中になったであろうファミコン。様々なソフトが当時発売されていましたが、その中でもひときわ異彩を放つタイトルを発表していた「サンソフト(サン電子)」を皆さん覚えていますでしょうか?この記事では、サンソフトから発売されたタイトルをいくつか振り返るとともに、同社の最近の動向についてご紹介したいと思います。
【ミドルエッジ総選挙】クソゲー開拓使「いっき」はどれくらいクソゲーだった?

【ミドルエッジ総選挙】クソゲー開拓使「いっき」はどれくらいクソゲーだった?

一説には元祖クソゲーの呼び声も高い「いっき」。一揆なのになんで一人なん!?というシンプルなツッコミが、図らずも本作の名を後世に残すことになりました。さて「いっき」はどれくらいのクソゲーっぷりだったのか、並みいるクソゲー界の雄たちと比較してみましょう。
ファミコン「トランスフォーマー コンボイの謎」敵の弾が小さすぎて即死!赤と青の点滅がヤバかった!!

ファミコン「トランスフォーマー コンボイの謎」敵の弾が小さすぎて即死!赤と青の点滅がヤバかった!!

ファミコン「トランスフォーマーコンボイの謎」は、日本国内のみで1986年にタカラから発売されたアクションゲーム作品です。敵や敵の弾に触れると一撃で死ぬなど、とても難易度の高いゲームでした。
星ゾラ | 11,651 view
ファミコン「マドゥーラの翼」女戦士の主人公が活躍するアクションゲームだった!

ファミコン「マドゥーラの翼」女戦士の主人公が活躍するアクションゲームだった!

ファミコン「マドゥーラの翼」は、1986年にさん電子が発売したアクションゲームです。全16ステージで、神像「マドゥーラの翼」を奪い世界征服を目論むダルトスに、女戦士ルシアが立ち向かっていきます。
星ゾラ | 9,548 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト